紙の本
休職中の警察官が事件を解決!?
2020/09/13 08:46
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投稿者:タラ子 - この投稿者のレビュー一覧を見る
休職中の警察官が事件解決の手助けをするという今までにあまり読んだことのない設定で面白かった。
短編で、どの事件にも興味深い背景があって、いい具合に予想が裏切られたりとあっという間に読み終わってしまった。ただ、主人公が休職に追い込まれた事件が思ったよりありがちな設定だったかなと思った。
休職中でもみんなに求められるだけあって主人公仙道の人柄がとても好きになった。こんな人が身近にいたら私もきっと頼ってしまうだろうなと思える仙道という警察官の物語をもっと読みたいなとも思った。
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殺人現場となる部屋の前で犯人に聞き込みまでした直後の殺人事件にPTSDに陥った刑事の物語。
2021/12/20 08:42
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投稿者:ナミ - この投稿者のレビュー一覧を見る
殺人現場となる部屋の前で犯人に聞き込みまでした直後の殺人事件にPTSDに陥った刑事の物語。但し、一連の事件が刑事のPTSD解消にどう結びついてるのかは鮮明ではなく、普通の私立探偵ものといった感じ。短編ならではの細部の粗さ、物足りなさはあるがいずれもちょっと物悲しい余韻のある作品ぞろい。手軽に楽しめる作品集。
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警察官の誇りとは
2016/02/17 13:43
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投稿者:hiro - この投稿者のレビュー一覧を見る
警察の矜持を描かせたら、佐々木さんはピカイチだと思う。ストーリー展開や、人物描写もしっかりしており、面白かった。
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私は競馬が好きなので、以前は静内や浦河まで馬を見に行ったりもして、そんなこともあって、北海道は、何と言うか、また行ってみたいなぁという土地ですね。
そんな北海道の各地を舞台に、ある事件をきっかけにPTSDとなり休職中の刑事が、関係者に頼まれるなどして事件に首を突っ込むこととなり、独自の方法で真相に近づいていく…という連作短編集。
正式な捜査権限が無い警官という辺り、制服警官を主人公にした『制服捜査』と似たような設定で、全体に暗めのトーンも、真相を突き止めたところでやりきれないやるせない結末になるところもまた同じ。概ね仄めかされる真犯人や動機だけど、最後は読者に委ねられるところもそうで、この辺は好みが分かれるところと思うけど、私としてはもう少しスッキリと片を付けて欲しいところ。
『警察小説なんだけど、私立探偵小説の雰囲気も出してみたいと思いました』と作者は語るけど、そうしたジャンルとして読むと、事件は起伏に乏しく、PTSDが主人公の行動や推理に影響を与える訳でもなく、今ひとつの物足りなさはあり。直木賞受賞の際に色んな声があったけど、まあ、そうかな。
寧ろ、札幌ですらうらぶれて見える北海道の寂れた町を舞台に、それぞれの土地柄を映し出した、刑事を主人公にした町の人々のお話として読むほうが、作者の描写の確かさやその地方に寄せる心情に沿うような感じ。
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直木賞受賞作だけに、それだけにぐいぐいと読ませてくれる。
ただ、数ある佐々木譲の作品のなかで、この『廃墟に乞う』よりもさらに優れた作品が数多あるのも事実。
受賞時の佐々木譲のコメントが「選考委員の先生方からの『永年勤続表彰』の意味もあったのではないか」(「オール讀物」2010年3月号)というのは、選考委員に対する皮肉がかなりきいている。
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北海道各地、様々な事件が起こり旅情物としても読めます。
主人公が休職中なので仕方ないですが、犯人が捕まって被害者やその家族が救われるというハッピーエンドは望めません。
それに少しいらっとしてしまった…。
偏ってるかもしれないけど、男性作家の描く北海道女性って美人だけど貞操観念が…という人が多い気がする。
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近年の記憶に残る犯罪ニュースやその背景を彷彿させる事件も描かれている。
職務上の後遺症で休職中の警部が事件の捜査をする、という設定。探偵物風警察物。
主人公にそれなりに魅力があるし、事件に絡む人物像もしっかりしているので、一つ一つ読み応えがあった。
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十三年前に札幌で起きた殺人事件と、同じ手口で風俗嬢が殺害された。道警の敏腕刑事だった仙道が、犯人から連絡を受けて、故郷である旧炭坑町へ向かう表題作をはじめ北海道の各地を舞台に、任務がもとで心身を耗弱し休職した刑事が、事件に新たな光と闇を見出す連作短編警察小説。
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短編嫌い、連作嫌いながらも違和感なく読めた一作。事件解決ではなく、謎解きでもなく、軽いタッチの娯楽作。警察小説を期待するとやや肩すかしかも。
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直木賞受賞のときに本屋さんで平積みになっていて、
ハードカバーの最初のページだけ立ち読んでみたら
文章が静かで好みでした。
しかも話の舞台が北海道だったので、
すごく気になって気になって、
でも単行本は高いので(笑)、
文庫になるのを待っていた本。
結構身近な地名が出てきたので
なんだか小説を読んでるって感じが
あんまりしませんでした。
なんとなく現実で想像してしまい、
没頭できないというか(笑)
知っている町の名前が出る度に
はっと現象に引き戻されるというか。
私はすごく現実逃避したがりなんだとおもいます…。
そして閉鎖的な場所で育ってきたんだなあと…。
小説を読んでいて、はじめて
自分が土地に根付いてる気がしました。
札幌はたまに舞台になってるのを
見かけますけれども、
夕張とか帯広とか、苫小牧とか…。
ミーハー心なのかしら。
いや、そういう小説はたくさんあって、
ただ単に私が知らないだけなのでしょうけれど(笑)
東京や京都など、有名な土地に住んでる方は
住んでいる土地の名前がフィクションに使われるのには
もう慣れっこなのかなとか、そんなことを思ったり。
話は淡々としていて、
ちょっと物足りなさを感じなくもない、かな?
でも、じーんと染みてくる。
キャラクターが魅力的です。
仙道さんはもちろん、他の刑事さん方も。
仙道さんは実在していて、札幌で仕事してそうだとか
おもうような、自然なキャラクター。
作り出したものとはおもえない。
創る、なら同じだけれど。
それから、カッチカチの推理ものじゃないから
あまりはらはらし過ぎずに
気楽に読めてよかったです。
あと想像力が養われる!とおもいました。
その先、を。予想?というか。
私がそういうの弱いから、そう感じるのでしょう(..)
じんわりくる本でした。
仙道さんが幸せになりますように、と願ってしまう(笑)
仙道さんがバリバリ活躍してるお話も読んでみたいなー(・∀・)
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氏の直木賞受賞作である。ベテランらしい落ち着いた文体で、じっくり読ませてくれる。
主人公が休職中の刑事という設定がユニークであるが、解説によるとこれは北海道の各地を舞台とするためということだった。確かに北海道の舞台となる場所が緻密によく描かれていると思った。
短編集として、それぞれが意外な結末でミステリーとしても良くできており、人間というものもよく描けていると感じた。
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北海道警察の刑事・仙道は、ある事件が原因でPTSDとなり休職中
そんな彼を頼って、身の回りに起きた事件の相談をしてくる人たち
「オージー好みの村」は倶知安
「廃墟に乞う」は、栗山町に合併された昔の炭坑町
「兄の想い」は、女満別空港よりほど近い漁港
「消えた娘」は、札幌・厚田
「博労沢の殺人」は、日高の多分、静内
「復帰する朝」は、帯広 と
北海道各地で、休職中の仙道が事故に関わり合いながら
自らのPTSDからも少しずつ回復していく
短編なので、テンポよく物語は進んでいく
佐々木譲さんの警察小説は、間違いなく面白い
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東野圭吾さんが好きなのですが、ほとんど読み終えてしまったので、推理ものを探していたら、佐々木譲さんを発見しました。
短編の読み切りで、読みやすかったです。
結末が最後まで書かれておらず、読者自身が想像する方式をとってます。ただ、結末が分かるような終わり方をしているので、想像は容易にできます。
私的には、きちんと結末を書いてもらった方が好きなのですが・・・
でも面白かったので、他の本も今後購入してみようと思います。
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休職中の刑事が探偵役というちょっと変わった設定。謎解き要素もあるけど、ミステリというとちょっと違和感あるかな。
雰囲気も良く、読んでて面白いけど、それ以上の何かはあまり感じられなかなった。
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なぜ直木賞を取れたのか不思議。
過去に、佐々木さんの本を二冊読んでいるが、いずれもいまいち。
相性がよくないのだろうか。
この人の本は、これっきりとする。