愛情に目覚めるジャン・ヴァルジャン
2020/03/29 18:58
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投稿者:弥生丸 - この投稿者のレビュー一覧を見る
ジャン・ヴァルジャンの渇いた心が人への愛情に目覚める第二部。命懸けの脱獄を果たしたジャン・ヴァルジャンは、虐待するテナルディエ夫婦からコゼットを救いだす。彼女に深い愛情を注ぎ生きる喜びを得たジャン・ヴァルジャン。だが、慎ましく暮らす二人にジャヴェールの執拗な手が伸びる…。
第二部冒頭で延々とワーテルローの記述が続き、??となるが、これは強欲なテナルディエの経歴詐称に繋がっている。ジャン・ヴァルジャンがコゼットを連れ出した後も、この無頼漢は執念深く金を要求する。漸くテナルディエを振り切ったジャン・ヴァルジャンとコゼットはパリに隠れ住む。が、ふとした行動からジャンの生存がジャヴェールに看破されてしまう。ジャヴェールの追跡から逃れパリの町をさ迷う場面は緊迫感に溢れている。
ジャン・ヴァルジャンとコゼットはたどり着いた修道院に安息を見出だす。第二部後半で、ユゴーは、拘束自体を目的とする非自発的な修道生活を批判している。修道院をジャンとコゼットの安息の地としたのは、修道院はすべからく純粋な祈りと人間救済の家であるべきだとするユゴーのメッセージだろうか。
久しぶりに、レ、ミゼラブルを読みたくなった。
2019/05/17 05:32
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投稿者:Blue Water - この投稿者のレビュー一覧を見る
小学生の時に読んだレ、ミゼラブルを又、読みたくなったので、購入しました。
神父が、ジャンバルジャンをどの様に変えたかをもう一度読んで思い返したかった。
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投稿者:H2A - この投稿者のレビュー一覧を見る
最初のワーテルローの戦い、後半のプチ・ピクピュス修道院の過去と現在のくだりが長く、第二部4割ぐらいをその2つの章が占める。物語に関係ない訳ではないが、その限界知らずの饒舌ぶりはたぶんバルザック以上。案外楽しめたのはワーテルローの戦いところで、その結果について解釈が独特。そのような道草とは対照的に物語は着実に進む。里親のテナルディエ夫婦からコゼットを救い出し、密偵ジャヴェールの執拗な追跡をかわしてプチ・ピクピュス修道院に辿り着く。ジャン・ヴァルジャンの中で「贖罪」の観念が着実に根づいて行く。コゼットは修道院に入り成長する。
ここは中だるみか
2002/06/27 10:43
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投稿者:白井道也 - この投稿者のレビュー一覧を見る
第2部はとにかく無駄話が多い(鹿島茂に言わせれば、それが魅力なのだが)。第1章はナポレオンの話。修道院の話でまるまる1章が使われてもいる。かつ、それ以外のジャン・ヴァルジャンとコゼットの物語は、そんなに大きな動きはない。
第1巻を読んだからには最後まで読まざるを得ないのだけど、にしてもこの第2巻は面白みが少なく、飛ばし読みをしてしまう。
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投稿者:ROVA - この投稿者のレビュー一覧を見る
本編と脱線が半々、とまで言ったらアレだけどそんな感じ。
コゼット編なんだかナポレオン編なんだか(笑)
しかしコゼットが救われる場面は本当にグッとくる。
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あれ、(1)を選択したつもりやってんけどなあ。。いいストーリーじゃない?やっぱりいい作品っていうのは子供が読んでもいいもんだね。もっとも子供のときはこのやたら哀しいストーリーを読み返すほど私は不幸せではなかったけれども。
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全5巻。ジャン・バルジャンの善と悪の葛藤の日々。ラストは号泣。司祭様に救われるシーンが一番好き!けどね、全3巻くらいにまとめられると思う。読むのツラかったよ。
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名作中の名作。ユゴーの代表作の一つ。何人かに訳された中の1つで佐藤朔訳版。訳が古いので文体なども古く、いま読むと読みづらい作品です。ユゴーの作品はストーリーを追うだけではなく、当時の物語の背景などわき道が多く更に読みにくい。しかしユゴーワールドに入り込んだら最後、次を次をとどんどん惹かれ最後まで目が話せなくサイドストーリーなども楽しみになってしまう。フランスに興味が出てくる作品です。
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時代背景を詳しく書いてあってこれを本当にわかるためにはもっと時間がかかりそうです。自分がフランス人だったら!!
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何故か表紙が違うけど、これでよいのかしら。
テナルディエが悪者すぎるが、こんな人ならば何があっても生きていけるんだろうなあ、と。
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第二部「コゼット」。自ら自分の過去を明らかにしたために、市長から一転して再び監獄生活に戻ったジャンは、軍艦で労役中にマストから海に飛び込んで巧みに脱出する。自由を得た彼は、ファンチーヌとの約束にしたがって、幼くして捨てられたその娘コゼットを、悪辣な養父母のもとから救い出し、彼女を伴ってパリの暗闇の中へと潜入する──。
テナルディエ家でのコゼットの凄惨な生活に、とても胸が締め付けられた。そこに突然現れたジャンによって救い出され、安息を得たのも束の間、今度はジャンがジャヴェールによって追われることになる。その息つく間もない逃亡劇に、時間を忘れて夢中で読んだ。
辿り着いた先での修道院の下りは、説明はよくわからなかったが、フォーシュルヴァン爺さんとの再会や一度門の外に出るためにジャンが採った方法の奇抜さは実にユニークだったと思う。
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第二部「コゼット」である。とはいえ、ファンチーヌの娘、コゼットのことが語られているのではなく、二つの大きな挿話、というより、ユゴーの時代描写が大部分を占める。第一の挿話は、テナルディエを引き出すためのワーテルローの戦いであり、第二の挿話は修道院の制度や暮らしぶりである。ワーテルローでは、ナポレオンの天才が、堅実なウェリントンに敗れるところを詳細に描き、19世紀という理性の時代がナポレオンの独裁を許さなかったことを示し、修道院の話では、聖と俗の対比をめぐる思索が展開されている。フランス革命の理性主義は、信仰にも及ぶのであるが、ユゴーはなお「真の宗教」を認めている。しかし、修道院生活が自由をを圧殺することを批判してやまない。こうした自由の放棄をとおして、他人のために贖罪を行う人間の気高さが描かれているともいえよう。ストーリーとしては、ジャンバルジャンがコゼットをテナルディエから救い出し、パリでジャヴェールの追跡をふりきって、プチ・ピクピュス修道院に逃げ込み、そこで、以前馬車の下敷きになっているところを助けたフォーシュルヴァンと出会い、修道女の葬式を利用して、棺桶にかくれ、脱出したあと、コゼットをつれて、フォーシュルヴァンの弟として修道院で働くようになるまでを描く。ジャンバルジャンが監獄と修道院について、欠乏生活や社会との断絶や、贖罪という点が両者に共通しているが、一方には怨嗟があり、もう一方には愛があると気づくところは、幸福について深く考えさせるものである。
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前回は、冒頭の「ワーテルローの戦い」部分で断念したものの、
今回は、2冊目読了。
でも、後半修道院の説明部分で、くじけそうになった。
前途多難の気配です。
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コゼットがテナルディエ夫婦のもとから救い出され、修道院に逃げ込むまで。冒頭のワーテルローの戦いと中盤の修道院についての薀蓄が長い長い…。
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一気に読み終えた。
ジャベールからの逃走劇、修道院からの脱出。手に汗を握る展開。
修道院についての余談に、ユゴーの思想が強くでていて興味深い。
ワーテルローの戦いのくだりは、歴史と地理の知識があればもっとおもしろいんやろなぁ。
「正しい人は眉をしかめることはあるが、決して悪意の微笑は浮かべない。私は怒りは理解できるが、悪意はみとめない。」p.336