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電子書籍
単行本版・文庫本版・電子版すべて所持しています
2017/12/15 12:56
7人中、7人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:BB - この投稿者のレビュー一覧を見る
単行本版を持っていましたが、のちに文庫版が発売され、
2編追加収録(ダービー「空気ポンプの実験」、ゴッホ「自画像」)になっているということで文庫版も購入。
そののち、「持ち運べるとうれしいなあ」と思うようになり、電子版も購入しました。
冒頭に、電子版にはフランシス・ベーコン「ベラスケス〈教皇インノケンティウス十世像〉による習作」、
岸田劉生「切通之写生」 の2点が収録されていない旨記載があります。
これで「収録されていない話が2つもあるなんて」と思ってしまっていましたが、
読み進めてみると、「ベラスケス」の方は、メインの画像こそ収録されていないものの、
ベーコン作品の元になった絵画は収録されています。
また、岸田劉生「切通之写生」に関しては、「怖い絵」の題材になっている
(章立てとして取り上げられている絵画)というわけではなく、本文の中で出てくる参考画像(派生話)ですので、
あまり気にしなくてもいいかもしれません。
ただし、ベーコンの「ベラスケス〈教皇インノケンティウス十世像〉」は「見ないと想像しにくい、見ると背筋が凍る」作品なので、
ぜひ検索するなりして、画像を見てから本文を読むことをおすすめします。
また、単行本版と文庫版では収録順序(本の構成)ががらりと異なっており、
表紙になっているラ・トゥールの「いかさま師」は、単行本版では大トリを務めている一方、
文庫版では冒頭にきています。
好みはあるかと思いますが、文庫版・電子版でラ・トゥール、ドガ、ダヴィッドなどが初めの方に収録されているのは、
この本を書こうと思ったきっかけとなっている作品たち(そして表紙に選ばれている作品)だからと思われ、
そういった作品群が前半に収録されている方が、個人的にはしっくりくるなと感じました。
中野さんがこの「怖い絵」シリーズを書こうと思ったきっかけとなっていると明言しているのは、
ドガの「エトワール、または舞台の踊り子」、ダヴィッド「マリー・アントワネット最後の肖像」です。
上野で開催された『怖い絵』展を観て、吉田羊さんのオーディオコメンタリーを聴いた/解説文を
すみずみまで読んだという方は、文庫版から入るのが展示との関連性を感じやすいかもしれません。
また、文庫版・電子版には逢坂剛さんの解説が入っているのですが、
これがなかなか「中野京子マニア」にとってはうれしいおまけ話となっています。
中野さんが実は逢坂さんが選考委員を務めるオール読物推理小説新人賞に応募して最終選考に残っていた件などは、
なるほどこれが中野さんの文章が面白い&絵画に対する、時に探偵のような考察の秘密か、とうなずかされます。
文庫版・電子版に追加になった2本の作品のうち、ゴッホの「自画像」内の描写は特に、目を瞠るものがあります。
1966年製作の映画『将軍たちの夜』が紹介されているのですが、
そのあらすじに引き込まれつついたところ、突然ゴッホ「自画像」が現れます。
この文章を読むためだけでも、文庫版・電子版を購入する価値ありと思わせるほどの構成です。
電子版が単行本版、文庫版より優れていることに、収録されている作品は全てカラーで見る事ができます。
どうしてもモノクロ印刷や、カラー印刷ですら潰れがちな細部も、
データなら拡大してつぶさに観察する事ができます。
無論単行本版のように大きな画像をいつでも気になった時に、
文章を読みながらチラチラと眺めることは難しいのですが(やってやれないことはないけれど、かなり気が散る)…。
紙の本
見た目からは想像もつかない絵画の真相。
2015/09/26 21:42
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:historian - この投稿者のレビュー一覧を見る
ゴヤ・ティントレット・ボッティチェリ・ブリューゲルなど超有名画家からそれほどでもない画家まで、20点の絵画を取り上げて解説した本。一目見るだけなら華やかだったり不気味だったり不思議だったり色々な印象を受けるが、画家の人生や立場・時代背景・絵の画題やモティーフなどなど細かく見てみると、見た目からは想像もつかない意外な裏が明らかになる。絵画のおもしろさが分かる一冊だと思う。
紙の本
おもしろい
2017/01/22 15:20
2人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:温泉に行きたい - この投稿者のレビュー一覧を見る
この絵にこんな意味や背景があったのか。と知ることができる一冊です。非常に有名な絵もあればそれほど有名ではない絵もありますがそれぞれに興味深いエピソードが書かれています。続編が出たら読んでみたい本です。
紙の本
興味深い絵の数々
2016/12/23 12:05
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:るう - この投稿者のレビュー一覧を見る
最も怖い絵と言われるゴヤの「我が子を喰らうサトゥルヌス」は確かに怖い。理性など吹き飛んだ恐怖、自らの子を食い殺しているサトゥルヌスの自分自身への恐怖を描きだしたゴヤも怖い。他にユーディトを描いた殺人現場そのもののアルテミジアの絵と比較されたカラヴァッジョが妙に印象に残っている。びくびくした弱々しい女にわざわざ首を切られてやっているようにしか見えない男の図。こんな絵が描かれて残ってきた事実はちと怖い。
電子書籍
エピソードはおもしろい
2021/04/18 06:16
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Ladybird - この投稿者のレビュー一覧を見る
有名作品も、こんな絵画あるんだ?見たいな作品も紹介されています。
エピソードとしては、面白かったのですが、電子版で読むと当該の絵を、もう一度見る時に、不都合はあります。
紙の本だったら、栞を挟んで、説明文からすぐに絵を参照できるのに、電子版はページを繰ることになります。
図版などの見る本は、紙の本がよいですね。
紙の本
いろんな絵の見方を紹介した本
2019/01/20 13:30
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:たっきい - この投稿者のレビュー一覧を見る
ルネサンス期の作品など、22の絵を解説。一見どこが怖いん?というものから、明らかに怖そうな作品まで、幅広く紹介しており、この絵ってこういう見方をするんやと思ったり、歴史的な背景も知れたりとなんか得した気分になりました。
電子書籍
絵の真相
2017/10/27 23:47
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ぱぱちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
有名な絵の中に奥深い真相があることを知りました。絵の背景を知ると,美術館などで絵を楽しむときの参考になります。絵を見る前の予習に使うといいような感じです。