紙の本
批判を恐れず、ありとあらゆる恋愛を書き残すタブーなき石田ワールド。
2023/10/31 17:51
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投稿者:mitu - この投稿者のレビュー一覧を見る
批判を恐れず、ありとあらゆる恋愛を書き残すタブーなき石田ワールド。いろんな男女の形を描ききる素晴らしさ。
紙の本
着想の素晴らしさ
2015/11/12 10:48
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投稿者:テラちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
出版のたび、新しい作品が出るたびに、興味をそそられる作家。今度はどんな話で、どう展開するか。着想の妙に毎回、感心させられる。本書は、氏の得意な”性”をテーマにした短編集だが、もっとも興味深かったのは「いれない」か。何をしてもいいが、入れるのだけは駄目、という女性。ありそうで、なさそうな…それが小説世界。
紙の本
石田衣良は魔術師だ
2015/11/07 07:25
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投稿者:夏の雨 - この投稿者のレビュー一覧を見る
石田衣良という作家は実に器用だ。
『4TEEN フォーティーン』という作品で第129回直木賞を受賞後、さまざまな作品を書きこなしている。その容姿からTVのコメンテーターやクイズ番組でも見かけることがある。
こういう人が官能小説を書いても、官能作家と呼ばれることはない。
あくまでも石田衣良が書いた官能小説になるだけだ。
それがどんなに刺激的な作品であってもだ。
この本は10篇の短編官能小説集だ。
石田衣良さんの作品集だから、青少年たちも読むだろうが、これはまちがいなく官能小説だ。だから、読んではいけないといっているのではない。
ただ官能作家と呼ばれる一群の人たちが書いた本なら眉をひそめることはあっても石田衣良ならOKというのは少し不公平ではないか。
まあ人徳といえばそれまでだろうが。
表題作の「MILK」。少年時に少女の体臭に甘美なものを感じて成長した雄吾はそういう性癖を隠しながら成長し、三歳下の摩子と結婚する。結婚生活も3年になり、新鮮だった夫婦生活もいつの間にか薄れ、四ヶ月以上性交渉もない。(夫婦間のセックスレスの問題はこの短編集には他にもあって、短編集自体がセックスレス夫婦官能小説集のようでもある)
ある日、妻の摩子が熱を出してしまう。会社の歓迎会を切り上げて家に帰った雄吾は何日間か風呂にはいっていない妻の体臭を嗅ぎ、欲情が高まって・・・。
もちろん、「・・・」の部分は情愛の場面だが、どんなに刺激的に書いても、石田衣良の小説なのだ。
石田衣良は器用だから、こういう官能小説もすんなり、ということはきっとないのだろうが、書いてしまえるところがある。それを表題作のように甘い「MILK」みたいなタイトルにしてしまうのだから、石田衣良の魔術と呼んでもいい。
この「MILK」のほかに、「坂の途中」も「アローン・トゥゲザー」もセックスレスもの。
その「アローン・トゥゲザー」にこんな一節がある。
「女が誰かとつながるたびに、ちいさな海をつくってなにが悪い」。
これを魔術と呼ばずしてどうする。
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こんなエッチな話とは知らなかった。
エッチかける10の短編集。
10種類のエッチ。
でも、ドロドロじゃなくてサラサラって感じ。
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短編小説。大人の恋愛。性にまつわる物語。
男と女、心だけじゃ成りたたない関係。性欲は個人差がありますから、どれもが自分と合致するわけじゃありません。物語ですから。
ただ、あからさまな表現も多いけど、要は、もっと相手をいたわりあうことが大切だということではないかと思いました。
深いところで、相手を思えれば、こんなに楽しいこともあるんだよ、ということろですね。
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久々の石田さんの新刊。
今回は電子書籍で購入。
内容は【sex】の系譜を受け継いだ感じ。
短編集だったから、サクサクと読み進められた。
どこまでも“性”の問題に対して真面目に向き合ってる石田さんだからこそ描ける作品だと思う。
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大人になっても不器用で、切実な欲望を持て余している―そんな男女におくる、この上なく熱く刺激的な作品たち。表題作を含む、10個の作品が収録をされた官能短編集。あらすじには恋愛小説とあるが官能小説っぽい。女性作家の官能小説ばかり読んでいるため、石田衣良の直接的な表現を含む官能小説は苦手だなと思ってしまった。なぜか、嫌悪感が先行をしてしまう。もうちょっとオブラートに包んだ表現をしてもらいたいかもと思ったりもした。
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何も思わず図書館から借りてきたが、官能的な恋愛短編だった。ははは。
表題になっている『MILK』は匂いに関する話し。それならわかる気がする。
『いれない』そういう関係もアリかも。そんな関係だからこそ盛り上がるんだろうね。
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2015.11.23
久々の石田衣良。
セックスがテーマなのですが、さらっと読めた。表紙もピンクで可愛いけど、外で読むのはちょっと恥ずかしい内容です。
どれが好きとか言うの恥ずかしいので、この辺で。
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石田衣良著『MILK』読了。
大きな刺激と言うよりも…
じわっと持って行かれる優しい刺激!?かな。
低温やけど的な中までしっかり熱が入った読後感です。
短編集なので、それぞれの主人公達の感覚は、
さらっとしている風で…それでいて軽くない生き様。
生き様と言うか性癖!?香りや匂い。。。
いろいろ想像させられっぱなしでした。
確かに「心と身体を潤す楽園の泉のようなエロスが欠かせない」ってことですな。
配信開始短篇ごとに100 円でも配信とのことなので、
じわじわ堪能した方が良いと思います。
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愛のかたちのそれぞれ。
生きるということと性を直接結びつけている感じ。
短編の話の中でどれが正しいかたちとかはないんだろうけど若い頃より中年からの性は少し切なさを含んでいて、そういう姿を石田さんは描きたかったのかなぁと思ってしまいました。
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「みんな、セックスなんて誰としても同じだっていうんだ。ぱっとしないカフェの昼定食みたいに」
「そうね。ほんとはすごいご馳走で、生きていくためになくてはならない栄養なのにね。」
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一人息子を妊娠して以来、夫とはセックスレス。
このままでは三十代の十年間を一度もセックスしないですごすことになる、
と思った皆子は、同じような境遇の男性と関係を持つことを決意する。
「アローン・トゥゲザー」
結婚して七年になる直哉は、何気なく食事に誘ったアルバイトの女性と
帰り道でキスをしてしまう。はじめ驚いていた彼女は、
次の瞬間、思いもかけぬ提案をしてきた。
「いれない」
アメリカのブルーフィルムを上映している映画館で、
年上の女性と出会った男子高校生の一志。
彼女は脚本家で、AVの脚本を書く参考に一志の話を聞きたいという。
「水の香り」
誰もが当たり前に持つ欲望と、それが満たされるよろこび。
刺激的で幸福なエロスを、軽やかに描き出した官能小説短篇集。
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可愛い表紙で図書館から借りて読んだけど、
milkってそーゆー意味ね!ってツッコミを途中で入れてしまう。
私はまだ目覚めていないが、性欲がものすごく書かれていた。
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性のある生活。
30代の女と40代の男の夫婦の性欲の差。
ミルクの匂いを妻に発見したとき。
高校生と大人の女の火遊び。
抗がん剤治療から帰宅した夫と妻の情熱。
プラトニックで官能的な浮気。
夫婦のレスを他の相手で満たすことにした男女。
病気した妻の容赦ない性欲。
バイト先の年上女性との妄想が現実になるとき。
互いの出張の間にために溜めた妄想と当日。
茶目っ気のある叔母に恋心を抱き続けた結末。
なんとも官能小説だった。
オチのない話もあったり、暗闇なのになぜか乳首の色がわかっちゃったり、
これは著者の癖なのか、言葉の言い回しとか漢字をあえてひらがなにするところの文に、違和感を覚えてしまった。