0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:6EQUJ5 - この投稿者のレビュー一覧を見る
怒りの衝動、自分が馬鹿にされているのではないかという不安、急激に進展したネット社会などなど、中高年がキレる要因は様々増えています。昔は仕事といえばベテランが若手に教えるものと決まっていましたが、現況ITスキルでは逆転してしまうことがザラだと思います。未来に期待が出来なくなる世知辛い世の中。また、昔はキレる人=頭の良い方、でしたが、昨今は全然ちがいますね。
紙の本
期待外れ
2016/03/29 20:47
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:キック - この投稿者のレビュー一覧を見る
中高年の男性は、パソコンが使えないことや終身雇用制の崩壊等により職場では尊敬されなくなり、家庭でも阻害され、ストレスが溜まり、些細なことでキレてしまうという陳腐な内容でした。
私は将来不安を抱える若者のストレスの方が、遥かに深刻と思いますが、中高年には「俺の人生はこんなはずではなかった」という思いが根底にあり、キレやすくなっているとのこと。これをユングやフロイト等を持ち出して、「中年の危機」だともっともらしく語っているだけの本です。もっと深遠な理由があると思い読んだので、全くの期待外れでした。
ところで、「地震・雷・火事・親父」という言葉があるように、親父は昔からキレやすい存在だったのではないかと私は思います。例えば、明治生まれの私の亡祖父は、すぐにキレて怒鳴り散らかす嫌な頑固爺でした。今でも私は軽蔑しています。また星一徹や寺内貫太郎のちゃぶ台返しは有名です。私見ですが、昔は、家庭でキレてストレス発散し、「中年の危機」なるものを乗り越えていたのではないでしょうか。
今は、家族や会社の部下相手にストレス発散したら大問題になるので、駅やスーパー等の客という有利な立場でストレス発散しているということかもしれません。親父も姑息になったものです。
紙の本
現代の中高年層はかつてない社会の変化に付いていけない焦燥感がある
2023/05/21 20:06
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:マーブル - この投稿者のレビュー一覧を見る
中高年という人生の折り返し地点。これまでと同じようにはいかないという閉塞感はあるだろう。さらに、現代の中高年層はかつてない社会の変化に付いていけない焦燥感がある。そんな抑圧がある日閾値を超える。権利を侵害された。侮辱された。相手にはそんなつもりはなくとも、破裂寸前の神経質なプライドは鋭敏に反応する。自分の衝動を見直すことで、願望の理解は進むといえる。ユングはその衝動的行動に身を任せることも有効としていたようだが、社会的に抹殺されるような行為に至る前に抑圧とのバランスを取ることの必要性は言わずもがなだろう。
投稿元:
レビューを見る
中高年。というタイトルから、40代後半から高齢者の印象を受けていたが、本著作では、40代、50代、つまり中年をターゲットにしていた。
人生の折り返し地点、劇的な社会の変化(年功序列の廃止など)、家族をめぐる葛藤(家にいても相手にされないなど)。中年期特有の不安や迷いからくる衝動に翻弄された結果が、キレる行為だと。
たしかに、40代〜50代は、ユングが「人生の正午」といったように、今まで日が昇り続けて、成長してきたのに、これからは日が落ちるだけで、どうしたらよいのか?と悩む「中年の危機」(レビンソンが名付けた)が起こるタイミングではあるが、それだけが原因だとはなかなか思えない。
同じタイミングで、キレずに入られる人も多いわけで。
そこには、その人それぞれの思考パターンが存在し、環境にも左右されるだろう。
だから、それが100%であるとは言えないと思うが、中には、そんなきっかけを持った人もいるのだろう。という考えだけを頭の片隅に置いておけば良いと思う。
ただ、最近のニュースなどを見ていると、キレるのは中年だけではなく、高齢者も多いと思う。
そうなると、「中年の危機」は、通用しなくなり、他に原因が出てくると思う。(モラトリアム期間が昔よりも高齢化していると言われているように、中年の危機も高齢化しているのか?)
その点、もう少し解説が欲しかったかも。
投稿元:
レビューを見る
・定年前は、焦っていたのですが、この本を読んで、そういう考えが自分を追い込んでいるのだと思いました。むしろ本当にお客様のためになるような仕事をしている会社で役に立つことを目指さないとダメなのだと…。
中高年がキレる理由 (平凡社新書) >> 生真面目すぎる人物は、抑圧が強すぎて、日頃から衝動を適度に発散することができていないため、裂け目ができると、とんでもないエネルギーが噴出してくる恐れがある……。
私は、自分のことを「生真面目すぎる」とは思いませんが「合理性を追求するために欲求を抑圧している」という面はあり「溜まっている鬱憤を上手く解放できていない」というところは否定できないですね……。
中年期は、それ以前は重要であった多くのことに別れを告げねばならない。人は、自分がありふれた人間であってもよいこと、そしてありふれていなければならないことを学び、尊大な考えや過度の欲求に別れを告げることを意味します。
そうなんです。中高年は、それまで仕事や家族に支えらえれていたアイデンティティが壊れるため、自分自身を信じる力で支え直さなければならなのです。意識面を理詰めで固めて抑圧していた感情的なものを形成し偏りを補償することで、よりバランスの取れた生き方へと自らを導く必要があるのです。
私たちは「教科書が読めない子どもたち」並みのコミュニケーション能力によって、伝えたいことを上手く伝えられず、「自分のアタマで考えない」指示待ち状態によって、お互いにストレスを溜めている可能性が考えられます。
後で、感想・レビューをアップする予定なのですが、ケリー・マクゴニガル先生の『スタンフォードのストレスを力に変える教科書』に解決に至るヒントが!
投稿元:
レビューを見る
中高年男性を多少肯定してあげる本。
キレられた方には、目を向ける様子はありませんので、参考になるかもしれませんが、根本の改善には繋がらなさそうです。
投稿元:
レビューを見る
苦手だった中高年上司を思い出すタイトルでセレクト笑
なんであんなに理不尽に怒るのだろう?と思って読み進めていくと、中高年が抱える心理的背景や、日本社会に蔓延る働き方の問題点、中高年男性の自殺率や生き方等、日本の文化の中で作り上げられた男性像がどれだけ彼らを縛り付けているか考えさせられるものだった。
[職場でお荷物扱いされ、家庭では軽んじられて居場所がない中高年男性は増えている。彼らは自信がないから他人の視線が気になって被害者意識が強まり、ちょっとしたことでも自分がバカにされたと思い激高する。唯一、自分が尊重される場が客という立場。最後のよりどのろである客の立場を軽く見られると、怒りが爆発して衝動を抑えられなくなるだろう]
[これまで外にあるものさしで自分を測って生きてきたところを、徐々に、内側のものさしに沿って生きていくように変化を迫られる世代じゃないかと思います。できることとできないことを整理して、できないことは静かに受け入れなくてはいけない。それに失敗すると、心の病にかかってしまうことも大いにありえます
中年期って、肯定してくれる人が1番いない時期でしょう?]