紙の本
大人も入り込める赤い夢
2017/05/06 16:02
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投稿者:トリー - この投稿者のレビュー一覧を見る
青い鳥文庫でお世話になったはやみねかおる先生が大人向けで執筆したこの本,『赤い夢の迷宮』のような展開になるのかドキドキしながら読みました.
結果・・・・子供向けではない展開でしたが,勇嶺 薫名義でないことを再確認.
しかし,赤い夢を現実にというスタンスのディリューション社,探偵役と探偵,リアルとメタブック,心躍る世界観に魅了されました.赤い夢に浸かってしまったら後戻りはできません.
覚悟して読むことをお勧めします.
紙の本
『ディリュージョン社の提供でお送りします』
2017/04/30 19:32
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投稿者:百書繚乱 - この投稿者のレビュー一覧を見る
「メタブック」
=物語の世界を現実世界に出現させて楽しむ新しいエンタテインメント
を提供するディリュージョン社に入社した森永美月
エディターとして配属されたM0課で
「不可能犯罪小説を体験したい」という厄介な依頼を受け
ライターの手塚とともに顧客の別荘に“雪の山荘”をつくりあげる
完璧な台本と舞台を用意して始まったメタブックだったが
不測の事態がつぎつぎと起き
ついには名探偵役の顧客が瀕死の重傷を負ってしまう
青い鳥文庫で大人気の作家による大人むけ“新感覚”本格推理小説
「9類局33部M課・9類局13部M0課」のような遊びゴコロ満載
清志郎や恭助、クイーンで育った“元子どもたち”必読!
電子書籍
魅力的な商品・メタブック
2017/11/03 00:08
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投稿者:hoyoyo - この投稿者のレビュー一覧を見る
この作品の番外編をアンソロジーで読み、面白かったので本編を読んでみた。
SF要素のあるお仕事小説だ。ディリュージョン社の商品・メタブック
とは、読書世界をVR化したようなもので、近い将来ありそうで面白い。
そんな会社に何故か、本を読まない新入社員が採用される。
彼女の無知さとデリカシーの無さにしばらく好感が持てなかったが、
後半で緊急事態が起きる中、彼女には妙な長所があるのが少しずつ
見えて来る。
ミステリーマニアの先輩と彼女のチグハグな会話から、ミステリー
あるあるが浮かび上がるが、そこは好みが分かれる所かも知れない。
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小説の世界を現実に再現する会社っていうのは、テーマとしては面白い。少し趣向は違うけど、「ゲーム」って映画みたいだ。
ただ主人公にまってく感情移入できないのと、展開がやや唐突過ぎる感があるのが難点かな。
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物語を実際の世界で体験させるディリュージョン社に就職したのは良かったが、小説を全く読まないため、エディタになったは良いものの、なかなか仕事が上手くいかない。
そんな時、ある顧客の要望を叶えることになったわけだか、現実とメタブックが交錯して大変なことに。
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はやみねかおるファンだった全ての新社会人に贈られた本だと思う。あの日亜衣に、内人に、ジョーカーに寄り添って、はやみねさんの繰り出すアイデアにワクワクした時間を、もう一度味わえる。
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大人向けのせいかはやみね節はやや抑え気味ながらも健在。様子見だったのか、物語自体は想定の範囲を出ず。ヒントとなる名作名も紛れ込ませていて、本格愛はわかった。
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冒頭のふわふわした感じというか、語り手のとぼけた感じが行き過ぎていて、読み進めるのがきつかったんだけど、最後まで読んでよかった。メタブックが実際に始まってからは、しっかりとミステリになっていて、意外な結末もしっかりと決まっていて、満足な読後感。
メタブックの説明がたどたどしいのは、こういった作品に作者が慣れていないからだろうなと思う。例えば同じような変な設定を得意としている西澤保彦とかだと、導入からしっかりと設定を読者に納得させつつ、物語を進行していくんだけど。
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森永美月は、物語の世界を現実世界に出現させる、ディリュージョン社で働き始めます。顧客(リーダー)佐々木からの“不可能犯罪に挑戦してほしい(p52)”という依頼を受け、ライター手塚とともに、具現化した物語世界である“メタブック”を作ります。
森永と手塚は、佐々木やアクターとともにメタブックを進行していくのですが、予想外の事件が起きてしまいます。メタブック内の犯人を推理するはずだったのですが、現実世界の真犯人を推理しなければいけなくなります。
真犯人が誰だか全くわからず、読みながら早とちりばかりしてしまいました。冷静な手塚が探偵なのかと思っていたら、森永が意外な才能を発揮したので、びっくりしました。本を読まない、ミステリーに毒されていない美月と、ヒライサウザンド(平井課長が選んだ、本格ミステリー作品、千冊(p49))を読んでミステリーの世界に踏み込みすぎている手塚のコンビを、好きになりました。
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物語を現実化して顧客に体験させるディリュージョン社。VRじゃなく実際に行うから手動で小道具や音効を社員が仕掛けてる。小説に興味がなく社員としては使えないのに非常時の能力(応急手当とか)が抜群の不思議な主人公が活躍。本格ミステリ体験中に起きる殺人未遂事件がメインだけど、この会社の設定の方が気になる。
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想像以上にラノベだった。
ラノベが悪いんじゃなくて、ほんとーーにライト。
私には合わない。
30ページぐらいは読んだけど断念。。。
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この不可能犯罪「劇」はまったく台本通りに進まない!
物語を現実世界で体験できる新しいエンターテインメント「メタブック」を提供する会社――ディリュージョン社で働く新人エディターの森永美月と、天才作家と名高い手塚和志。突如舞い込んだ「不可能犯罪小説を体験したい」という厄介な依頼に、完璧な台本と舞台を用意する二人。しかし怪しい手紙や殺意ある事件、と不測の事態が続き……。リアル殺人鬼が登場人物の中にいる!?
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「謎の館へようこそ(黒)」でディリュージョン社の短編があったので、本編というか元の話を読みたくて読んでみました。
物語を現実にするメタブックの世界を再度物語に戻すとこんな感じになるのかな。
主人公の森永美月がいいキャラを演じています。もう少し続きが読みたいなという微妙な距離感で物語はパタパタ進んでいきます。
やはりミステリらしく不可能犯罪を探偵ではなく、全くの素人の主人公が馘をかけて謎解きに挑戦する。そんなライトなミステリで気楽に読めます。
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久しぶりにはやみねかおる作品読みましたがやっぱりめちゃくちゃ面白い。テンポがよい。シリーズ化したら嬉しいな。
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幼い頃に青い鳥文庫のはやみねかおるで育った大人のための、ライトなミステリ。
まさにあの頃楽しんだテンポに懐かしくなるうえ、読書と無縁で生きてきた主人公からたびたびツッコまれる「ミステリあるある」にはついニヤッとしてしまう。
主人公のサバイバル能力が高く、トム&ソーヤも想起させられる。
劇中劇、更にそれに絡んでゆく現実世界の構造がおもしろかった。
規模の大きな舞台のように、物語を現実世界に具現化して顧客に体感させてくれる「ディリュージョン社」(現代で言うリアル脱出が一番近い感じ)――実際にあったら私も体験してみたい!
一方で、あまりに物事がパタパタと進んでいってしまうので、大人が本で読むにはちょっと寂しい気もする。
ノリとしては、三谷幸喜のドタバタコメディ映画のようなテンポ。
主人公の過去には何かありそうで、そのあたりが少し気になる。
本書で初登場ではないらしいが、初出は私が読んだことのある作品に入っているのだろうか……。