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アルケミスト 夢を旅した少年 みんなのレビュー
- パウロ・コエーリョ (著), 山川 紘矢 (訳), 山川 亜希子 (訳)
- 税込価格:616円(5pt)
- 出版社:KADOKAWA
- 発売日:1997/02/21
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文庫
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紙の本
人生という「旅」にどう向かうのか
2012/05/01 20:06
4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:のちもち - この投稿者のレビュー一覧を見る
羊飼いの少年は、「羊飼いで満足」していた日常から飛び出します。「宝物」を探しにエジプト・ピラミッドへ向かう旅。そこで出会う「錬金術師=アルケミスト」から、宝物以上に大切なものを見つける...
非常に「深く」読むことのできる物語です。単にストーリーを追うだけでもまずまず面白いのですが、「旅」する少年がそこで出会う人、出会う事件を通して、後ろを振り向かず、自分の本当に見つけるべきものを見つける、といった「人生論」でもあります。たまたま占い師の言葉を信じて、その時に最も大事と思われる羊を売ってしまう、たどり着いたエジプトではそのお金を盗られてしまう...その苦境にも負けず、
「何かを強く望めば宇宙のすべてが協力して実現するように助けてくれる」
「前兆に従うこと」
という言葉を信じ抜き、時間をかけても大切なものを見つけていきます。「死」の恐怖に直面する場面もありますが、そこでもこの信念を曲げず、前を向いて進みます。
かつてないほどの情報に囲まれた現代、自分で「考える」よりは探した方が早い、という風潮あり、効率化を求める風潮あり。が、非効率を恐れて実行しないことも増えているのかもしれません。少年が学びとった大切なことのなかで、「今できることを実行する」という姿勢こそが、それを実行に移す力こそが「宝物」なのかもしれません。羊飼いのままでいれば、楽だったのかもしれません。食うや食わずという事態にも陥ることなく、昨日と同じ今日、今日を同じ明日を迎えられたかもしれません。が、「夢」に気付いた瞬間から、それは旅に出るための前段階でしかなくなったのです。夢を知った少年は、その夢を追い求めて歩き始めないことには、それを一生後悔するような気持ちになります。
それでも、我々は「後悔すること」がわかっていても、それを実行しないことも少なくないのかもしれません。少年は進みます。今を大事にします。さりとて「昨日」を無駄に思うことはしません。なぜならば今あるのは「これまで」があるからこそ、なのですから。
未来はどこにあるのか。そんなことを考えました。今日の先、なのでしょうが、それは自分で探して歩いて行かなければ出会えないものです。ここでとどまっていては...今を大事にすることが未来につながるひとつの「必須」なのでしょう。
人生論、愛についても読みとることができます。何かを強く望めば、実現するように助けてくれる。実現するように行動するのは、自分しかできません。思い切って動いてみること。
【ことば】...私は過去にも未来にも生きていない...今だけにしか興味を持っていません。もし常に今に心を集中していれば、幸せになれます...なぜなら、人生は、今私たちが生きているこの瞬間だからです
過去にも未来にも生きていない...今を精いっぱい生きること。当たり前なんだけど、余計なことを考えがち。せっかく生を受けたのだから、自分の欲しいもの、追い求めるものに向かって精一杯生きてみよう。
紙の本
アルケミスト
2008/02/03 15:00
7人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:helmet-books - この投稿者のレビュー一覧を見る
何者にも惑わされず、
何事にも動じない、
真っ直ぐさと、
諦めの悪さを持った者は、
達する。
現実と言う言い訳や、
真実と言う幻覚を見ることなく。
何者にも惑わされず、
何事にも動じない、
真っ直ぐさと、
諦めの悪さを持った者は、
さらに達する。
現実と言う言い訳や、
真実と言う幻覚を見ることなく。
helmet-books
紙の本
故郷へ帰る旅
2014/02/14 09:53
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:びすこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
「何かに向かって進む旅は、故郷へ向かって帰る旅」
地球はまるい。
少年の本当の宝物が何か私にもわかりました。
人生において大切なことがとてもたくさん書かれている本。
人生のヒントになるかも。
紙の本
もはや哲学書。
2021/03/13 19:10
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:びずん - この投稿者のレビュー一覧を見る
何度も金を奪われて間違えて進んでいく主人公が、いつも自分の心と向き合って、後退しても力強く前進していく様子が浮かんだ。本当に欲しいものは手に入らないかもしれないと思うのに、こんなにも前に進むことができるのは、知らないことを学ぶことを恐れないからだと思う。世界に足を運んで旅をするべき。
紙の本
おすすめ
2020/11/14 19:56
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:hibi - この投稿者のレビュー一覧を見る
少し難しいですが、すごく面白い作品でした。
紙の本
本当に大切なものを探して
2020/06/24 22:30
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Todoslo - この投稿者のレビュー一覧を見る
夢見る少年の旅する姿には勇気をもらえます。それぞれの宝物を見つけることこそが、人生の醍醐味なのかもしれません。
紙の本
そうだといい
2018/11/11 18:36
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ケロン - この投稿者のレビュー一覧を見る
青い鳥のようなお話。
でも遠回りこそ人生なのかも。
苦労をしないと得られないものがあるのは、そのありがたみをきちんと感じられるようにということなのでしょう。
紙の本
夢を追いかけて
2017/06/08 17:13
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:kemtarou - この投稿者のレビュー一覧を見る
ブラジルの作家、若い頃世界各地を放浪した体験が下地にある。タイトルのアルケミストは錬金術師という意味だが、作中にも登場するが作品を通読して腑に落ちる。現実離れした叙述からは、'星の王子様'を連想させる童話風タッチだが、ストーリー展開は飽きさせない。夢をテーマに作者の思いが伝わる。
紙の本
気軽にサクサク読んで宝の言葉をみつけよう
2005/01/29 20:57
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:うさしー - この投稿者のレビュー一覧を見る
ストーリーとしては、アンダルシアの草原で羊飼いをしている少年が、エジプトのピラミッドに宝物があるという夢をみて、実際に探しにいくというお話。
ストーリー自体、特にドラマティックな展開があるわけでなく、お話自体も200ページもないので一気に読んでしまえます。
この本の魅力は、少年が旅の行程のなかでいろんな人と出会い、経験を重ねていくのですが、その出会いの中で話される言葉のなかに読む人のツボをくすぐるものがたくさんあるところです。
所々ちょっと難解な言い回しがあって理解に苦しみますが、なにせたくさんの言葉があるものだから、絶対ハマる言葉はあるわけで…
ある意味、宗教掛かったというかそんな感じがしないでもないけど、読む人によって、または読む時期によって「おおっ!」と感じる言葉は違うのではないでしょうか。
特に錬金術師と少年の会話はキラキラする言葉がいっぱいです。
ひとつ紹介させて頂くと、少年の「なぜ、僕の心に耳を傾けなくてはならないのですか?」という問いに錬金術師はこう答えます
「なぜならば、心を黙らせることはできないからだ。たとえおまえが心の言うことを聞かなかった振りをしても、それはおまえの中にいつもいて、おまえが人生や世界をどう考えているか、くり返し言い続けるものだ」
思わず「自分は自分の心に正直に生きてきたのか?」と自問自答をしてしまいませんか?
とにかくなんということはなんだけど、読み始めると止められない摩訶不思議な魅力のあるお話です。
紙の本
忘れがちな当たり前のこと
2003/04/29 14:32
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:monet - この投稿者のレビュー一覧を見る
夢を追う者への賛歌、というとあまりに俗っぽいだろうか。
羊飼いサンチャゴは自分の意志で羊飼いになったという自負があり、今の生活を気に入っている。でもそのことが夢を信じてよいものか、築いてきたものを失うのでは、と恐れさせてもいる。そんな彼が王様の助言によって夢を、宝物を追いかけていく。その道中、彼は宝物に思いを巡らせながらも迷いも捨てきれず、様々な紆余曲折を経験しながらも、様々な人との出会いによって夢に近づいていく。
この物語の鍵を握る王様の言葉に
「全宇宙が協力するのだ」
「人は自分が何になりたいかではなく他人がパン屋や羊飼いをどう思うかを気にする」
というのがある。
この二つの言葉はとても心に響いた。失うこと・過つことを恐れなくてもよいということ、そして、他人の目を気にしなくてもよいという本当は当たり前のことを忘れかけていた自分がいたのだ。また気付かせてくれたこの本にお礼が言いたい。
「賛歌」と文字にしてしまうとなんだか安っぽい「生き方マニュアル本」の帯の文句のようだが、この本はそうではないと断言しよう。ただ淡々とサンチャゴの足跡を追いかけていくストーリーではあるが、誰でも心に何か残るものがあるはずだと思うから。
紙の本
真実の在処
2000/09/06 07:13
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Kyowya - この投稿者のレビュー一覧を見る
羊飼いの少年サンチャゴは、彼の宝物を求めて旅に出る。錬金術師(アルケミスト)に導かれ、様々な出会いと別れを繰り返しながら。
この世の全ては、無意識下で一つに繋がっているという。ならば全ての宝物、全ての真実は、自分の中を探せば見つかるのだろうか。全ては自分の中に在るのだろうか。