紙の本
あこがれ
2018/09/28 16:37
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投稿者:neconoco - この投稿者のレビュー一覧を見る
理系の研究室は個人的に未知の世界です。
三浦しをんの小説は、未知の世界を舞台にしていることが多いのですが、読後にはその世界へのあこがれが胸に芽ばえてしまうのです。
そして登場人物が…魅力的!!
松田先生から目が離せません!
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実は、静かな愛にあふれる話。
2020/11/23 12:21
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投稿者:タオミチル - この投稿者のレビュー一覧を見る
『舟を編む』に続く、知らなかった理学系研究室を舞台とした物語。植物研究にまい進する研究者の女性に恋する、主人公料理人の藤丸くんのキャラクターがとにかくよかった。愛なき世界とは、植物たちの世界のことのようでもあるが、物語全体としては、人対人を含む、いろんな愛に満たされた話です。よく知る本郷界隈とT大=東京大学構内の様子もリアルに描かれ、そこが慕わしい感じ。物語中、東大構内のラッパのような葉をつける銀杏の樹の話が出てくるが、実際に訪ねて遭遇してみたいものです。
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愛はある!
2020/10/05 15:59
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投稿者:名取の姫小松 - この投稿者のレビュー一覧を見る
T大近くの食堂で働く藤丸が配達に出かけた先で出会った研究者の女性。藤丸は心惹かれて告白するも見事に撃沈。本村はシロイヌナズナの研究に打ち込んで、人付き合い、特に恋愛に関しては全く疎い。人間関係に疎いのは研究者に多いようで……。
好きなことに打ち込んでそれを仕事にできるのは仕合せ。世間でいうところの仕合せ、無難とは違うかも知れないが、『舟を編む』に通じるお仕事もの。
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頭を使うけどほっこりする
2018/11/14 20:58
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投稿者:梨が好き - この投稿者のレビュー一覧を見る
研究室が舞台なので、植物に関する難しい表現がたくさん出てきて頭が追いつかず、時々飛ばして読んでしまいました。
でも登場人物は皆愛すべきキャラクターで、読んでいてほっこりしました。
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「知りたい」って思い続けられるのはなんて凄いエネルギーなのだろう。
専門的な説明も多かったけど、藤丸くんのおおらかさのお陰か、さほど苦にならずに読み進められた。
しかし、この作品に「シロイヌナズナ」という言葉は一体いくつ出てきたのだろう?
誰か「知りたい」と思いたち、数える人はいるだろうか(笑)
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奇妙な人々を描くとき、三浦しをんは輝く。舟を編むの男女逆版、とまで単純ではないけれど、そのような趣きの一冊。静かだけれど情熱的な登場人物たちの情熱が、眩しいです。少し、続編に含みを残しているように思ったけど気のせいか?
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T大前の洋食屋で働く藤丸が恋をしたのは、植物を愛する大学院生の本村。
物語序盤で早々に「フラ丸」となるが、植物の研究に没頭する本村を優しく見守る藤丸が何とも言えない。
シロイヌナズナの遺伝子の研究部分の描写がやや専門的で、読みにくい部分はあるが、主人公の2人を始め、死神のような指導教授の松田、サボテンを愛する加藤など、登場人物がみな個性的で優しい。
植物の世界に感情もないし、もちろん愛もない。
そこから、このタイトルが付けられているが、「愛なき世界」が実は愛に溢れていたことに気づいていく様子は、心が温かくなって来る。
もう少し、恋愛要素が多いのかと思っていたので、いい意味で裏切られた気分。
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国立T大学赤門近くの洋食屋「円服亭」の住み込み店員藤丸陽太と、T大理学部で植物学を専攻している大学院生・本村が主人公。植物に恋し、日々を捧げている本村に恋をした藤丸。いわゆるお勉強が苦手なタイプの藤丸だが、本村をはじめとする松田研究室の人々との交流で、植物の魅力を共感し、その不思議を解き明かそうとする本村たちを美味しい食事を作ることでかげながら支える(?)藤丸は一生懸命研究に打ち込む本村といい組み合わせのように思った。
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料理人藤丸くんの植物研究一筋の本村さんへの恋。
藤丸くん目線の時は読みやすくて良かったんだけどなー。
視点が本村さんになったら、研究の話が多く斜め読みしてしまった。
でも女性で植物研究をして就職とか難しいだろうし、男性よりも研究を続けるのは難しいのだろうと、本村さんの不安や葛藤は読み手に分かりやすく、松田研究室の皆の仲の良さや、ひたむきは伝わってきた。
本村さんの植物愛が話の軸になるので仕方ないけど、やっぱりこのボリュームで研究の話が多くなるのはしんどかったなー。
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三浦しをん作品は好き。
でもこの作品はイマイチ入り込めなかった。
理系女子の心理、難しい…
どうでもよい余談だが、昔、東大の近くに住んでいたことがあるので、なんとなく作中の風景が頭に浮かんで、個人的に懐かしさの中での読書となった。
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専門用語が続き諦めそうになったが 、2人の事がどうにも気になり 頑張って読了!
「俺が植物よりも魅力がないせいです!」‥こんなセリフを言わせてしまう 理学系女子ってスゴイ^^;
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愛について、大いに泣いた。気孔の白黒写真をTシャツにしちゃったやつ、欲しい。しをんちゃんの描く世界は優しい人達ばかりでとても癒される。
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町の小さな洋食屋で大将にしごかれながら料理修行に励む青年・藤丸は、店の常連で、植物学を研究する大学院生、本村に恋をした。
研究者たちと親しくなるにつれて、藤丸もまた植物の魅力を知り、さらに本村への思いを募らせるが、本村は『愛がない世界に生きている植物』に夢中で、人間の恋愛にはまったく興味がないのだった。
はぁぁ、面白かった。
しをんさんの作品の登場人物は、誰もかれも、なんて愛おしいんだろう。
藤丸も、本村も、松田教授たちも、大将や常連さんたちも。
勢いで告白してフラれたり、大将や常連にからかわれたり、研究室の皆と芋掘りをしたり。
小さな種を気が遠くなるほどの根気で交配させる実験に打ち込み、舞い上がったり失敗したり。
藤丸と本村のふたりはそれぞれ、自分の選んだ道に心をときめかせて向かいあい、知らず励まされたり心なぐさめられたり。
結局、藤丸は2回告白して2回ともフラれ、きっとこれからも人間としての恋が叶うことはなさそうだけれど…明日からも嬉しそうに料理を作り、喜びを感じて生きていく。
「その情熱を、知りたい気持ちを、『愛』って言うんじゃないすか?」
「みんなおんなじだ。同じように、愛ある世界を生きてる」
「植物は光合成をして生き、その植物を食べて動物は生き、その動物を食べて生きる動物もいて……。結局、地球上の生物はみんな、光を食べて生きてるんだなと」
なんて言葉。すごい。
全編通して嫌な気持ちになることなく、明るくユーモラスな日常の物語で何度も吹き出して、なのに、読了してにっこり、不思議と幸せな涙がじわーんとにじんでくる。
藤丸くん、いいなぁ。
健やかな明るさに満ちていて。
もしかして幸せって簡単かも?って気がしてくる。
現実には、日曜日の終わりかけのこの時間、明日のことを思って早くもブルーになってしまったりしてるわけで…とほほ。
私は、本の中の光も食べられる人間で良かったと、つくづく思う。
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大学の博士課程で植物の研究をしている女の子と、彼女に恋をしてしまった近所のレストランの駆け出し料理人の男の子。
女の子と同じ研究室にいる面々も、料理人の男の子の師匠もみんな、「変わって」いる人ばかり。
でも人それぞれ価値観は違って当たり前。その人なりの価値観を受け入れて尊重しつつ、お互いを思いやりあえる登場人物たちがとても良いなと思った。読後に清々しさの残る一作。
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一途な料理人。
植物しか愛さない女学生。
同じく植物をこよなく愛する研究室の面々。
面白い。
なんでもないような大学生活。
恋と植物で賑やかに過ぎていく。