紙の本
恵まれない子を放置した結果
2021/12/31 13:57
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投稿者:ぴー - この投稿者のレビュー一覧を見る
暴力団が弱体化し、新たに勢力をつけてきたのが「半グレ」です。
愛情に飢えた子供たちにとって、「他人を大切に」という言葉は響きません。
「自己責任」という無責任な意見を通していると、自分が被害者になるかもしれないのです。
紙の本
あのワンナン(汪楠)も取材を受けた番組の新書
2023/11/04 22:49
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投稿者:幸三 - この投稿者のレビュー一覧を見る
更生とは何だろうかと考えさせられる本です。
とくに読むに値するのは、有名になった半グレたちではなく、名もない大学生が京都で「スパイラル」という呑み屋でホストクラブみたいな形式で、女性にツケ払いさせて風俗漬けに堕とす、という本当にあったのか信じられない店舗の内情ですね。
えげつねぇーなって、なります、そして、そこから罪を被らず巣立ってしまった若者が自然に社会に溶け込んでいっている現実に慄きます。
ただ、東京都の歌舞伎町でホストクラブ絶頂の四年前には既に京都では手口として確立されていたと考えると、地下の動きは緩くつながるのではなく、実質的には強力に連結しているのではないかと思いました。
個人的に、間違えて2冊も買ったので思い出のある本です。もう古くなってしまったのが裏社会の新陳代謝の早さを想いますね。
紙の本
薄い本なので、気軽に購読してください
2021/01/16 13:40
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投稿者:広島の中日ファン - この投稿者のレビュー一覧を見る
そもそも「半グレ」の定義をはっきり知らなかったので、当書を読んで理解しようと思って購読しました。正義感にあふれる方には、読んでいてイライラする内容かも知れませんが、そこはぐっとこらえて最後まで読んでみてほしいです。
紙幅が188ページと薄く、新書にしては比較的安価です。気軽に購読してみてください。
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半グレというと、まさにこの本でも触れられている「六本木クラブ襲撃事件」や「市川海老蔵暴行事件」のような暴力的な面の印象が強かったが、ヤクザと同様インテリ化が進んでいるのが興味深い。
優秀なリーダーによる配下の人たちを洗脳する手法は、一時期問題になったブラック企業とも非常に似ており、稼げさえすれば良い、騙される方も悪いという反社会性パーソナリティ障害の人たちがのし上がる構図が見て取れる。
また、ちょっとしたバイト感覚で他人を転落させながら逃げ切った配下の彼らも、優秀な営業マンになっていくんだろう。
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NHKスペシャル取材班の本はどれも面白く読んでいる。この本は表だったものを少し書いてある印象。組織の起こりだったり、「枝」がどう言うものなのかもう少し知りたかったかな。そ
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暴力団は法律で厳しく取り締まることができる。その影響もあり、暴力団が弱体化した。そこで出現しはじめたたのが、“半グレ”集団だった。
関東で有名な半グレ集団、『怒羅権』の創設メンバーは「犯罪は居心地がいい。金は苦労せずに入るし、何かあっても全て暴力で跳ね返せる。昔はああやってないと生きられなかったし、あの頃を否定する気もない。でも、今はカネがなくても、生活の居心地はいいですよ。充実感がある。たぶん、結婚して、失いたくないものができたからかな」(p83)
いかにも今まで犯してきた犯罪を正当化するような発言には驚いた。
ただ、本書に詳しく書かれているが、『怒羅権』が結成された過程には、日本人の在日外国人に対する偏見などによる日本社会への対抗心が要因になったことは間違いがなく、これからそういった偏見は無くしていくことが必要であると感じた。
“半グレ”に対して、かつて大阪で警察署長を務めていた人の指摘で「需要があるところに供給がある。違法な風俗のサービスを求めたり、トラブルの解決に半グレの暴力を頼ったりする人がいなくならない限り、半グレもまたなくならない」(p131)
その違法なサービスを提供しているのを取り締まるのが警察の役割でしょ と思ってしまった。
あとがきにあるように、“半グレ”集団に属していた人のインタビューの発言を読む限りでは、「捕まらなければ何やってもいい」「詐欺をすることは、タンス預金の再分配しているだけだから、社会貢献だ」のように、自己保身の正当化の文句を並べているようであった。
今後、半グレ集団が生まれないような刑事政策が必要であると感じた。
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フセイン政権打倒後のISの台頭のような。
番組を観ていたらまた違ったんだろうな。
今一歩踏み込めない現場の緊張感も感じつつ、ルポとしての中途半端な印象も持ちつつ。
半グレというネーミングセンスの圧倒的なダサさは、半グレを看板にしにくくしていて、それがいいのか悪いのかまだわかりません。
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NHKスペシャル「半グレ 反社会勢力の実像」(2019年放送)を見ていたこともあり読んでみた。
放送できなかった部分も含めその後なども本書には描かれていてとても興味深かった。
私が興味を持ったきっかけは…
京都の大学生がナンパした女子大生を風俗に堕とすシステムを確立して大金を得ていたというニュースから。
マニュアル本通りにすればほぼほぼ女子大生は堕ちるという。ターゲットは「恋をしたことのないような田舎から出てきたばかりの女の子」だそう。
自分たちの経営するバーでの口説き文句&洗脳は「俺を支えて欲しい」「俺の夢を応援して欲しい」みたいなことを言うらしいけど…それって「俺の夢なんか知らんがな!自分の夢ぐらい自分でなんとかしろ!」と言いたい。
(いや~でも、大学生の時の私ならイチコロでひっかかってかもしれん…。)
番組を見ていた時からムカムカしていたのだけど
この本を読んでさらにムカムカが止まらん。
というのも、この大学生たちに全く罪悪感がなく、「いや~いいお金の勉強を先にできてよかった」「大した罪じゃないよね~」(職業安定法でしか裁けなかった)みたいなことを言ってるのよね。
いやいや…君たち…
その女の子の身体から搾取したお金だよ&その子の人生をめちゃくちゃにしておいてその言葉はないでしょ~よ。自分の娘がそんな感じに騙されたらどう思うのよ?
でもって、この事件に関わった男子大学生たちは有名企業に就職してるんだよね。
もうね、ホントにね、この事件に関わった男子大学生は絶対にいい人生を送れないでくれ~と思う。
あとはミナミのカリスマ的人気の半グレTとKの話や
中国人チームの「怒羅権」、歌舞伎役者との乱闘で有名になった「関東連合」の話、犯罪に手を染める沖縄の若者の話、さらに半グレがいかに誕生して、一大勢力になってきたかの話など…
今の時代だからこそ生まれてきたという「半グレ」。
恐ろしいのは、誰でも足を踏み入れやすいという境界線のないあいまいさ。
いやはや…
NHKさんの取材力のすごさをあらためて感じた一冊。
他の局ではできなかっただろうな…。
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NHKスペシャル取材班による取材記録の書籍化。テレビ番組も見たことがある。テレビでは放映されていない取材内容が書かれており、テレビより内容は充実している。ただ、臆面も無く(違法なことは何もやっていないとうそぶいて)、顔出しで取材を受けていた「半グレ」のふてぶてしさなどは、テレビでないと伝わらない。中国残留孤児2世によって結成された「怒羅権」の最初のメンバーへのインタビューは圧巻。
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おわりに書かれた「日本の古き良き価値観が急速に失われている」という言葉にこの取材の限界をみる。この社会が半グレを生み出す背景に迫ってほしいもの。
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夜の世界長いと、イニシャルでも誰のことなのかだいたいわかっちゃうよね
某海外マフィア系の本の巻末に、普通に彼らの名前は載っている
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このような世界で「出世」する人間は、表社会でも行ける様子。逆に言えば、そういう事件を起こした者が表で偉そうにする可能性があるということ。怖いことだ。
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中身がおもしろいものすごくおもしろいとか、特異なエピソードがあるわけではないのだが、暴力団と半グレの違いはよくわかる。また、暴力団が肩身の狭い思いをしていることもよく理解できた。
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2019年7月に放送された番組を書籍化。NHKスペシャルの本は今までも何冊か読んできたがどれも読み応えがあり、本書もそうだった。6つの「半グレ」事例を加害者、被害者、警察など当事者達への取材で丹念に追っている。暴力団との「グレーゾーン」にいる者達への取材の様子に緊迫感がある。
「犯罪者と一般人の境界線」が曖昧になってきていることに不気味さを覚える、という記述が度々登場する。本作のテーマとするところだ。事件のリーダー格の者に集まる人たちの背景には貧困や差別があり、またこうした反社会的に生きる者にカリスマ性や「格好良さ」を感じてしまうなど、オウム真理教にも見られた図式がある。
それにしても、NHKという組織でこのような身の危険も伴う取材が行われることに感心してしまう。公共放送であり、公務員ではない存在の彼らが、よくこのような番組中作りをできるものだと。
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悪いことってスリルもあるし金も稼げて楽しいんだろうな。
そして詐欺や暴力をちらつかせた違法行為はこれからも無くならないんだろうな。ああ、怖い。
第1章に出てくる罪悪感が薄くイケメンで高学歴で要領のいい加害者(達)は実刑を免れた者も多いだけ、腹が立った。他の大学生と違う経験をしたいなら刑務所に行けと思った。
小賢しい。むかつく。
手段はともかく金銭面で成功してると思しき人物のエピソードを読みながら、詐欺師は皆自分は上手いことやってまっせ、儲かってまっせとアピールするという話を思い出した。
日頃お金が降ってこないかなぁと妄想しながら生きてる自分には巻末の【半グレという存在がなぜ生まれたのかを取材で追いかけてきた。そこからみえてきたのは、実は、社会の側に広がる「稼いだ者勝ち」「自分さえよければいい」「捕まらなければセーフ」といった価値観であったように思えてならない。】という言葉はグサリと刺さりました。
楽して金は欲しいが人になるべく迷惑かけずに生きてえなぁ。