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どれも素敵な物語で心に沁みます。大好きだったあの人を想い出すし、自分自身が没したら同じように想いを馳せてくれる人がいるのだろうかと想像してしまう。縁あって関わりを持たせて頂いた皆様との今この時、この瞬間を大切に大切に生きたいと思った。
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前作の記憶はほとんどないものの全く問題なく、すらすら読める傑作。短編集的にも関わらず普通に泣いてしまう物語もあって、面白かった!
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このタイミングでこのお話…
昨日
昔々お付き合いしていた人が
病気で亡くなったと聞いた
まだ50代前半だ
『想い人や、大事な人たちと、
同じ時間に存在できるということは、
どれぐらい尊いことか
…どうか悔いのないように』
絢子がいなくなってからも
みんなが絢子を想って暮らしていたことを
伝えることと
絢子に桜を見せること
蜂谷の願いが叶って良かった
私は幼かったな…
身に沁みる一冊になった
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使者(ツナグ)
死んだ人間と生きた人間を会わせる窓口。
杏奈
八歳の女の子。秋山家の当主。
渋谷歩美
祖母から使者を継いで七年。代官山の木材を使ったおもちゃを扱うメーカー『つみきの森』の企画担当として働いている。
プロポーズの心得
紙谷ゆずる
新人役者。戦隊ヒーローのブルー役。美砂と高校時代に事故で急死した美砂の親友を合わせたい思っていたが、ツナグは本人以外からの依頼を受けられないため、急遽、死んだ父親に会えるようツナグに依頼。
嵐美砂
紙谷ゆずると舞台で恋人同士の役で共演したことがある。ピンク役のオーディションに落ちていた。
久間田市郎
ゆずるの父親。ずっと昔に離婚してゆずるは顔も知らない。
隼多
七歳の子役。
三代サナ
戦隊ヒーローのピンク役。
高杉
戦隊ヒーローのブラック役。
真亜子
ゆずるの母親。
歴史研究の心得
鮫川幸平
新潟県に住む公立高校の元校長。
上川岳満
四百年以上前の鮫川の故郷の名士。自分の村に住む農民を一人も戦に出さなかった。
母の心得
重田彰一・実里
五年前に水難事故で娘を亡くした。
重田芽生
彰一・実里の娘。六歳だった。
小笠原時子
二十年以上前の五十歳の時に娘を亡くした。二年前に夫を亡くす。
瑛子・ビルクナー
時子の娘。大学時代にドイツに留学し児童文学の研究をいていた。
カール・ビルクナー
瑛子の夫。ドイツ人。瑛子が亡くなる9ヵ月前に結婚。
弘子
瑛子の妹。
一人娘の心得
鶏野工房
歩美の父と一緒に家具を作ったことがある工房。
大将、奥さん、娘の奈緒の三人の家族経営。
想い人の心得
袖岡絢子
蜂谷が若い頃働いていた京都の料亭『袖岡』の娘。許嫁がいたが十六歳で亡くなる。
蜂谷茂
八十五歳。神楽坂の料亭『八夜』のオーナー。数年毎に使者に依頼するが死者に断られている。
奈緒
鶏野工房を継ぐためにドイツへ修行に行く。
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前作「ツナグ」の続編。
なのに、冒頭から、え!この女の子誰??歩美君(映画の影響で松坂桃李君で脳内再生される)どうした??と思いながら読み進めてみたものの、あれ?この女優の美砂ちゃんて…と思ったところで一旦前作「ツナグ」を読み返した。
あれから7年後のお話し。
コートはたぶん、まだ、ジュンヤ・ワタナベ
美砂ちゃんのその後、歩美君のこれから、希望がもてるけど続きが読みたい!!
奈緒さんの強さがステキだった。
「母の心得」で号泣。小さい子が亡くなる話しは余計にツラい。
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まさか続編が読めることになるとは思わなかった。案の定さくさく読めてしまう。『一人娘の心得』が一番読み応えがある。歩美くんと奈緒さん上手くいってほしいな。
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死者と会話をするというシンプルなファンタジーですが、とても深みのある物語がひも解かれていると思います。辻村さんらしい人間の内面を掘り下げた良作だと思います。
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プロポーズの心得/歴史研究の心得/
母の心得/一人娘の心得/想い人の心得
死者との面会には細かなルールもあって、自分が面会するのが良いのかどうか迷う部分もある。それでも会いたい、会って話したいという思いに突き動かされて依頼する。縁があれば、その思いは成就する。なければ……
会えた人たちの会話にしみじみとする。それをきっかけに次の一歩を踏み出せるといいなと思う。
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亡くなった人と生きている人をツナグ人、その人自身が大切な人とつながっていこうとする成長に共感しながら読んだ。
会いたい人と会えることのありがたさ。つながりたい人とつながる縁。つながらない人もそういった縁なのだろう。つながりたい相手があることは幸せだけれど、相手の想いは自分の範疇ではない。それをわきまえつつ、人とのつながりを大切にしたい。そして、今つながらなかった人とも、未来のどこかでつながることもあるかもしれない、とも思う。
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前作のストーリーのその後がやさしく描かれる。
子を失う親。たまらない。
悲しい別れと歩美のその先を示唆する終わり方にホッとする。
帯のキャッチコピーが陳腐で残念だなぁ^^;
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一作目から間をあけずにこちらも読みましたが、前作より、こちらをより面白いと思いました。「死者との面会」のバリエーションの豊かさと、主人公の成長を感じたことがその理由だと思いつつ、自身の目線は何目線なのか、、親目線?と不思議な気持ちになりました。仮に我が身でツナグを頼る、を想像するとやはり親子関係になるからでしょうか。
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前作の出来が素晴らしく良かったので、期待に思いを馳せながら読み進めた。
ページをめくればめくるほど、辻村深月の描くその摩訶不思議な世界観に引き込まれていった。
今回、歩美がツナグの仕事を祖母から引き継いで7年が経過し、会社員としての仕事と両立をしながら暮らしているという設定だ。
シリーズ物にありがちな、ある程度のテンプレートを用いた構成になっているのかと思っていたが、いい意味で期待を裏切るような形となった。
これまでの依頼のパターンとは、全く異なる依頼やシチュエーションが用意されており、辻村深月さんの創作力の高さと細部まで設定をしつくしている構成力の高さに感嘆した。
前回は、依頼人の仲介役として依頼に関わるだけであったが、今回はそれだけでなく、ツナグという仕事を通じて依頼人と向き合っており、より濃密な心情の変化やそれを通じた歩美の成長といった面にフォーカスして描かれている。
前作同様とても完成度が高く、心温まるような作品なので、前作を先に読んでからぜひとも一読してほしい。
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荒唐無稽な設定なのにスンナリ受け入れられるのは、やはり辻村さんの筆力によるものが大きいと思う。ファンタジー要素が気にならず、テーマ的にもストーリー的にも前作からさらに進化。使者・歩美の成長物語として読み応えがあった。連作でどの話も深い余韻を残すが、特に表題の一編「想い人の心得」が心を打った。歩美のその後も気になるので、さらなる続編に期待。
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死という誰も知らなくて怖いものをテーマにしているのに、優しい登場人物ばかりが出てくるからか、前向きな気持ちになれる。
ファンタジーな設定だが、想像しやすい。
両親、親戚などなかなか会えないけど会いたい人にはたくさん会いに行こうと思う。
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死者と現世をツナグ使者、そこにはご縁が無いと結び付けられず、ご縁が有って使者を介して満月の一晩を過ごせるのは現世の1人で一回のみ且つ、死者の同意が必要。。この結び付きを其々の事情から体験出来た人の背景からの内容が泣けてそして死者との会話で心のささくれが取れ次に進める姿が幸せな気分となる。メルヘン的に心が温まる内容で良かった。