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一作目から間をあけずにこちらも読みましたが、前作より、こちらをより面白いと思いました。「死者との面会」のバリエーションの豊かさと、主人公の成長を感じたことがその理由だと思いつつ、自身の目線は何目線なのか、、親目線?と不思議な気持ちになりました。仮に我が身でツナグを頼る、を想像するとやはり親子関係になるからでしょうか。
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前作の出来が素晴らしく良かったので、期待に思いを馳せながら読み進めた。
ページをめくればめくるほど、辻村深月の描くその摩訶不思議な世界観に引き込まれていった。
今回、歩美がツナグの仕事を祖母から引き継いで7年が経過し、会社員としての仕事と両立をしながら暮らしているという設定だ。
シリーズ物にありがちな、ある程度のテンプレートを用いた構成になっているのかと思っていたが、いい意味で期待を裏切るような形となった。
これまでの依頼のパターンとは、全く異なる依頼やシチュエーションが用意されており、辻村深月さんの創作力の高さと細部まで設定をしつくしている構成力の高さに感嘆した。
前回は、依頼人の仲介役として依頼に関わるだけであったが、今回はそれだけでなく、ツナグという仕事を通じて依頼人と向き合っており、より濃密な心情の変化やそれを通じた歩美の成長といった面にフォーカスして描かれている。
前作同様とても完成度が高く、心温まるような作品なので、前作を先に読んでからぜひとも一読してほしい。
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荒唐無稽な設定なのにスンナリ受け入れられるのは、やはり辻村さんの筆力によるものが大きいと思う。ファンタジー要素が気にならず、テーマ的にもストーリー的にも前作からさらに進化。使者・歩美の成長物語として読み応えがあった。連作でどの話も深い余韻を残すが、特に表題の一編「想い人の心得」が心を打った。歩美のその後も気になるので、さらなる続編に期待。
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死という誰も知らなくて怖いものをテーマにしているのに、優しい登場人物ばかりが出てくるからか、前向きな気持ちになれる。
ファンタジーな設定だが、想像しやすい。
両親、親戚などなかなか会えないけど会いたい人にはたくさん会いに行こうと思う。
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死者と現世をツナグ使者、そこにはご縁が無いと結び付けられず、ご縁が有って使者を介して満月の一晩を過ごせるのは現世の1人で一回のみ且つ、死者の同意が必要。。この結び付きを其々の事情から体験出来た人の背景からの内容が泣けてそして死者との会話で心のささくれが取れ次に進める姿が幸せな気分となる。メルヘン的に心が温まる内容で良かった。
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シリーズ第2弾!
はぁ…。良かった。前作も良かったけど、個人的に前作より好きかも♪
どれも違っていて、それぞれにしんみりと良かった。
歴史上の人物に会うなんて意外だけど、それがまた思いのほか良くて個人的には好きでした。
母娘の再会は、同じ母として苦しくて切なすぎて涙腺崩壊。
切なくもキュッと気持ちが引き締まる思いや後悔もあって、たくさん感情を揺さぶられました。
歩のツナグとしての人生と会社員としての人生の両方を感じられた。
幸せな予感を感じるラストも素敵でした。
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泣くつもりで読み始め、思惑通りに涙が出たが、今回特に感じたのは、生きることへの力や希望。
シリーズとして、今後もきっと続くだろうから、その布石がたくさんあり、今後が楽しみ。
きっと自分自身ももっといろんな経験をし、深く読めるだろう。
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やっぱりあたたかいお話だった。じんわり、ほろり、くすり、ほっこり。
想像していた何倍も前作との関わりがあって、読み返せばよかったな〜と少し後悔。
辻村深月さんの作品は、このあたたかさがあるものが好きだな
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死者とのたった1回の再会、出会いによって、生きている者にとってはこの世で生きるという希望につながっていく。
死者に会いたいと思うほどに、その人への時間が流れてもなお変わらない愛情がある。そんな温かい気持ちがあるからこそ、私たちは前に進んでいける。
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かけがえのない人を亡くしてから、亡くされた人が生きることについて考える。
その人の分まで強く生きる。
その不安は亡き人が解消してくれるはず。
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前作から7年後が舞台。2話までは前作のボーナストラックのような感じでしたが、後半3話のお話は、著者の生活に大きな変化があったことを窺わせるような主人公の思考の変化が感じられました。 ―― https://bookmeter.com/books/19834864
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☆4.5
「想い人や、大事な人たちと、同じ時間に存在できるということは、どれくらい尊いことか」
悔いのないように生きて行きたいと思う。
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前作で高校生だった步美が、社会人になって使者(ツナグ)を続けている。
父と息子、母と娘、ちょっと変わった歴史上の人物とつなぎ、步美自身の親しい人の死を経て、何十年も想ってきた想い人とつなぎ、步美は成長していく。
步美の想い人は、今、自分と同じこの世界で、同じ時間の中にいる。同じ時に生きている。
そのことに気づいて步美は行動を起こしたところで終わった。
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待望の文庫化。
若い松坂桃李のイメージで読みました。
思わず電車の中で涙が・・・素敵な作品でした。
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今から約3年前に読んだ「ツナグ」の続編で5編の構成になっています。
一話目は、使者が小学生の女の子になって現れてびっくりでしたが、そうではなかったことが分かり納得。中でも「母の心得」がとても切なかった。自分よりも若い者が先立つのはつらい。ましてやそれが子供だったら想像に絶する。絶対に経験したくないですね。
自分の年齢もそれなりになってくると、死について考えることが増えてきます。
ありきたりですが、一度の人生を悔いなく過ごせるように、できることは色々とやってみたいと思う。
前作もそうでしたが、歳とともに涙腺が緩くなってるのか、電車で読みながらウルウルしていたら、隣に立っている女性に見られて恥ずかしかった。キモイと思われたんだろうな。。。
次は、歩美と奈緒の関係が楽しみです。何年先でも待ってます。辻村先生よろしくお願いします。