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入門書として
2023/11/01 09:32
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Koukun - この投稿者のレビュー一覧を見る
幕末以降の日本史の入門書の一冊としてなかなかいい作品だと思う。江戸時代の水戸学の影響で「大日本帝国は世界でただ一つの神国である」という考えに染まってしまった人々が政治軍事の中枢にいて、国の運営を誤ってしまった ということがよく分かる。水戸学の始祖である徳川光圀 水戸黄門さんも罪作りなことをしたもんだ。絵柄はかなり写実的でしっかりとしている。コミックとしては地の文が多いが、本書の性格上やむを得ないと思う。
半藤ノンフィクションを星野之宣がいかに描いたのか
2023/07/25 23:31
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投稿者:みなとかずあき - この投稿者のレビュー一覧を見る
おそらくある世代にとってはとても有名な本であろう『日本のいちばん長い日』を、21世紀になってマンガとして読むことになろうとは思ってもみなかった。これまでも原作本は(今になってみれば古めかしい感じもしなくはないが)一級のノンフィクションだと思いながら読んだし、映画も旧作の方は何度か観た覚えがあり、モノクロ画面でありながら圧倒的な迫力や緊迫感で迫ってくる作品だったと思う。それを、マンガにしたというのだ。
だが、読み始めてすぐに画面に引き込まれてしまった。
それはもちろん星野之宣の絵だからなのだけれど、それに加えて「前夜」と題された章立てがなされており、話が江戸時代幕末から昭和初めにかけての歴史が概観されおり、このマンガが太平洋戦争の終わりの日が単に終戦の詔勅がなされた日というわけではないことを描こうとしたものだということが表明されていたように思え、話に非常に広がりを感じたからなのだろう。
そして、ポツダム宣言を受諾するという聖断がなされたところから始まる「日本のいちばん長い日」が始まるのだった。
ここからは時間を追って、様々な人間がそれぞれの思惑を抱えて行動に移していく様が、ある種淡々と描かれていく。原作同様のノンフィクションっぽい描写だが、ずっと緊迫した状況であったことがよくわかる。
この上巻は、8月14日正午から始まり、午後10時までのエピソードで終わっている。ポツダム宣言受諾が決められてから終戦の詔書ができあがるまでのくだりだ。その間に陸軍将兵らの中に連合国との徹底抗戦を叫ぶ者たちが終戦を宣言されないように画策し、クーデターを謀ろうとする姿が描かれている。
このあたりのところこそ原作でも緻密に描かれていたところだった覚えがあり、ああこれが『日本のいちばん長い日』なんだよなあと思えてしまった。
今や古典と云ってもよい傑作ノンフィクションに新たな命を吹き込む佳作
2022/08/23 00:32
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投稿者:Haserumio - この投稿者のレビュー一覧を見る
半藤一利氏の原作本と映画化2作品も読観していますが、星野之宣氏の風格を感じさせる描画と手堅い構成で、一気読みでした。特に、最後の陸軍大臣であった阿南惟幾の表情と挙措は、(一定の主観的解釈はもちろんあるでしょうが)心情的な部分も微細に伝わる見事さ。原作や映画と併せ、長く残る作品になると思います。
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