表紙が爽やかだったもので………
2023/03/26 17:56
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投稿者:ひとみん - この投稿者のレビュー一覧を見る
知念実希人さんの小説単行本になっているものはほぼ読んでいるつもりですが、表紙があまりにも爽やかに映ったので、ほのぼの医療系ミステリーかと思ってました…。
ぜんっぜんちがーーーう!!!重い!暗い!
でしたね……。
サクサク読めますが、犯罪者の精神鑑定のお話なので、とにかく暗いです。明るさゼロゼロ。
それでも精神病院に対する偏見…自分も持っていたなぁ…とか、色々思うところはかなりあるので、少しでも気持ちに余裕がある方なら読んだほうがいいです。
逆に精神ドン底のときは読まないほうがいいですね…笑。
次回作も楽しみにしています。
精神疾患の扱いの難しさ
2022/11/28 11:09
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投稿者:きり - この投稿者のレビュー一覧を見る
精神疾患の有無によって犯罪者の裁かれかたが変わることに釈然としないものを日頃から感じていたのですが、本書を読んでもそれは払拭されません。ただ、医療者の向き合い方と法的な扱いはしっかり分かれていることは理解できました。犯罪と医療にまつわる様々な課題について考えさせられられます。
現役の医師が書く、壮絶なストーリー
2022/11/21 14:29
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投稿者:みえ - この投稿者のレビュー一覧を見る
精神鑑定医というのは、とても責任のある大変な仕事なのだと思いました。もちろん、どんな職業も責任ある大変な仕事ではありますが。
医師である知念さんの作品なので、よりリアリティを感じます。話の流れに、どんどん引き込まれていきました。壮絶な闇を抱えた女性には、空恐ろしいものは感じましたが、全体としてよみやすく興味をそそられました。
精神科に対する偏見なども垣間見れたので、社会全体が見直さなくてはならないと痛感しました。
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投稿者:ごんちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
影山医院長と研修中の凛さんの話でたが、精神病という重いテーマで精神患者が起こした犯罪を法廷で明らかにしていくという新たな視点で読むことができました。精神疾患に対する考え方も変わってきたきがします。黒白見極めることの難しさも良くわかりました。
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投稿者:mu-太朗 - この投稿者のレビュー一覧を見る
読後、犯罪を隠す為に精神疾患を演じる場合と有罪判決を受けたくて精神疾患を隠す場合のどちらが人間にとって難しいのか、とふと考えてしまいました。
一般人が殺人を犯す瞬間は通常の精神状態でないのが当然で、精神鑑定で殺人が無罪になる程の【責任能力なし】と判断されるケースは、容疑者が精神鑑定に臨むにあたって何らかの策を練ることなど不可能な状態で、その容疑者が今自分が精神鑑定を受けていることすら自覚できていない程の精神状態にある場合ではないのかと思わされました。
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【犯罪者の心の闇に迫る精神鑑定医。医療ミステリーの新境地!】精神鑑定の第一人者・影山司に導かれ、容疑者たちの心の闇に迫る新人医師の弓削凜。だが、彼女も心の中で重い十字架を背負っていた。
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本作は精神科医のお話。全体の流れから最終話への持ってゆき方が素晴らしい、解離性同一性障害というか、人間の心の闇について、感じました
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登場人物は変わらないけど、短いストーリーに切れているから、連続ドラマを観ているような感覚。
知念さんの作品は難しい医学用語も少ないし、文章も読みやすいのでさくさく読み進められる。
検索結果や画像診断では評価できない精神疾患を扱うことの難しさ、そこに犯罪が絡み、診断次第で加害者だけでなく被害者やその家族の人生までも左右してしまう精神鑑定の難しさもリアルに感じ取れた。
繰り返すようだけど、小説としてというよりもドラマの台本を読んでいるような気持ちになる。
ドラマ化されたら面白いだろうな。
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触法精神障害者と精神鑑定医のお話。精神鑑定医が行うことは、相手の治療ではなく、犯罪という異常な行為の発端が精神疾患にあるか否かを判断することなのだと知った。精神疾患が原因であると判断されれば、その人は罪には問われない。それによって生まれる被害者の関係者の葛藤も、うまく描けていると思う。
小説としては、ありきたり(失礼だが)な表現が多かったが、内容はとても興味深かった。
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読みやすく読後感も良かった!
ひとつひとつの話はドラマがあり、、ありすぎる感もあったけど、読んで良かったかな
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プロローグ/闇を覗く/母の罪/傷の証言/
時の浸蝕/闇の貌/エピローグ
精神鑑定
心の具合を鑑定する?正常に機能しているのかどうか?
何をもって正常というのか……難しい むむむ
気が狂いそうっていうのも変なんだろうけど けど
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知念実希人でなければ書けない小説と思ってた。主人公を若い女性に設定してある点も面白い、乖離性同一障害の本も何冊か読んだが、スピード感と想像を超える展開には驚いた。
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刑法第39条。重いテーマです。天久鷹央シリーズの「久遠の檻」にも登場する精神鑑定医のお話です。精神鑑定とはどういうもので、精神鑑定医とはどういう仕事なのかがよくわかる。影山先生のようなアプローチをとる方が実際にいるのかはわかりませんが、大変な仕事だと思います。
シリーズ化しても面白いと思うけど、そういろいろなパターンは書けないかなぁ。
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精神疾患の患者にどう診断つけるか。
鬱なのか、そうなのか、統合失調なのか、判断力はあるのかないのか。
数学みたいに答えがないから難しいなと感じた。
ドクターの経験が1番信頼できるのかな?
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光陵医科大学付属雑司ヶ谷病院に勤める弓削凛(ゆげりん)は影山司院長の元で精神科医を目指しています。
第一話闇を覗く
歌舞伎町無差別通り魔事件の犯人で4人の命を奪った大学生白松京介は統合失調症で不起訴になろうとして詐病を装っていると影山は推理します。
なぜ白松はそんなに大きな罪を犯したのか…。
自己の満足のために4人も殺していいわけがないと思いました。
第二話母の罪
横溝美里29歳は長女玲香五カ月を産後うつで殺してしまいます。そのあと、飛び降り自殺を図るも未遂に終わります。美里は「悪魔に脅されてあんなことをした」と言い出し、精神科の看護師であった美里は統合失調症を装う詐病ではないかと疑われます。
これは、真実に泣かされる話です。
第三話傷の証言
沢井家の大学四年の長女涼香は引きこもりの弟の一也によって腹を刺された事件。影山は凛にこの事件は涼香の自作自演であるといいます。あと半年待てば留学するはずの涼香はなぜそんな事件を起こしたのか…?
実はとても弟思いの姉だったのですね。
第四話時の侵蝕
女子大生の須原真由がフリーターの小峰に自宅で刺されて死亡。小峰は「悪魔に命令された」と言い、統合失調症を詐病。
真由の父親泰司が「ぶっ殺してやる」という小峰の声を聴いたという証言をなぜか覆してしまいます。
堂島孝太郎は統合失調症で入院していますが入院するとすぐに改善し、退院するとまた元にもどるの繰り返し。
影山は堂島を統合失調症ではないと言います。
統合失調症を詐病する人ってこんなに多いものなのかと不思議に思いました。
第五話闇の貌
石井和代を刺し殺した同僚のOLの桜庭瑠香子は9年前にも少女を殺していますが解離性同一障害(多重人格)を発症していたということで不起訴になっています。
9年前殺された原口美咲は実は凛の親友でした。その無念を晴らすために凛は精神鑑定医を目指していますが…。
凛の大活躍で無事事件は解決します。
精神病をトリックに使ったこの連作短編集は実際に、その病気の方が読んだらつらい思いをするのではないかという懸念を感じました。