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紙の本
関西訛りの歴史解釈は面白い
2023/04/22 15:28
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:つばめ - この投稿者のレビュー一覧を見る
著者は大手生命保険会社を経て、生命保険会社を創業、現職は立命館アジア太平洋大学学長である。著者はこれまで多くの世界史に関する著作がある。この経験を活かして、世界の歴史の大きな枠組みの中で、日本の歴史を捉えるというのが著者の意図である。本書は『週刊文春』連載記事を加筆修正したものである。中国に強大な大帝国が生まれると、陸続きの朝鮮半島そして日本は動揺し、中国大陸で内輪揉めが起きていると、朝鮮も日本も羽を伸ばす。この繰り返しが古代史の特徴であり、古代篇では日本人の起源から平安時代の中頃までを対象に、中国大陸の動向と対比させながら、日本の歴史を解説している。巻末の系図を参照しないと理解しづらい細かな記述もあり、歴史の流れを大枠で掴みたい読者にとっては
少々とっつきにくいと感じることもあろう。しかしながら、著者の歴史解釈はわかりやすく、示唆に富む内容である。その一例を紹介する。仏教伝来に伴う受入派と排仏派の争いでは、排仏のままでは現状のままであり、仕事も増えないし成長のチャンスもない。仏教を受入れると、大きな寺院や美しい仏像、きれいな法具などが必要となる。いままでにない新しい有効需要が生まれ、成長につながる。この著者の歴史解釈を読むだけでも本書一読の価値はあると思う。
紙の本
遠い昔に戻った気分です。
2023/03/05 16:09
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投稿者:satonoaki - この投稿者のレビュー一覧を見る
遠い昔と言っても、この本に書かれている古代ではありません。
もっともっともっと近代で、私の中学高校時代の辺りでしょうか。
仕事や育児や日常生活に追われてきた数十年の間に、律令制も荘園も、すっかりどこかに置き忘れてきました。
「薬子の変」を今は「平城太上天皇の変」と呼ぶのですね。
忘れてしまったことを思い出すのも大変!新しく覚えるのも大変!ですが、出口さんがこの本は柔らかめに書いてくださっているので、なんとか読了しました。
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