0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ME - この投稿者のレビュー一覧を見る
ダリア・ダイアリーは爽やかなおわり方でとてもろよかった。
泥舟のモラトリアムも主人公の気持ちがよく理解できた。
彼は本当は優しいは、起こりそうな近未来的な話がおもしろく書かれていて興味深く読んでいたが、最後唐突に終わった感じがして残念だった。
広い意味でのお仕事小説
2023/09/27 15:24
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:hid - この投稿者のレビュー一覧を見る
最後の漫画なんかはそんな感じ、殆ど無いけど。
夏川さんの作品は、そういう考え方もあるのかと思わされた。
基本、指導医に共感するけどね。
男たちもイロイロ
2023/05/03 01:40
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:咲耶子 - この投稿者のレビュー一覧を見る
働く男たちもイロイロあるなぁって感じる短編集。
いろんな作家さんの作品がいっきに読めて楽しいですね。
投稿元:
レビューを見る
彩瀬さん目当てで手に取ったけど最近読んだことあったやつだったぁ…小山健さんの漫画初めて読んだけど良かった、ほっこり。
夏川さんの話過去に読んだ気もするけど違うかな、良かったですとても。
投稿元:
レビューを見る
世の中にはいろんな人が生きていて、それぞれの毎日があってそれぞれの月曜日がある。
社会人の一歩手前の今、この一冊を読めてよかったし私はどんな月曜日を過ごすんだろうと考えさせられました。働く=仕事=生きる、が正しいのかは分からないけれど、少なからず繋がりはあって、でも生きるためだけに仕事はしたくないなぁなんて思ってみたり。
働く中で人と人との関係はうまれ、変化していく。「ダリア・ダイアリー」ではそのことを痛感させられました。
中でも印象に残ったのは、「彼は本当に優しい」の「誰かが生きていることと死んでいることの間には、それほど大きな溝はないのではないだろうか。」の一文。
毎日会ってない友人や恩師はその存在が物理的に近くになくても心の支えになることがあるし、それが例え亡くなっている人だとしても人間は思い出すことができる。生死関係なく、記憶によっていつでもその人がそばにいてくれるように感じられるのはとても素敵なことだと思った。
投稿元:
レビューを見る
※
ダリア・ダイアリー/夏川草介
泥舟のモラトリアム/一穂ミチ
彼は本当は優しい/古市憲寿
わたれない/綾瀬まる
osaka.sora/小山健
読んだ話が2話あって少し残念でしたが、
記憶を辿って懐かしみながら読みました。
日々の生活や出来事の中で仕事を軸にして
改めて生き方を見つめ直し考える、そんな
物語だった気がします。
投稿元:
レビューを見る
仕事をベースにしながらも社会問題、価値観を取り入れてる小説だと思った。
第1章
研修医の話がとても面白かった。人物像が想像しやすく、どんどんページをめくりたくなる話の展開。
現在の少子高齢化に対しての医療について考えさせられる話だなと思った。医療に対しての考え方、捉え方という社会の問題提議にもなるような話なのに、終わり方が爽やかで優しい気持ちになった。
第2章
大阪-神戸間がわかる人には凄く馴染みやすい、私自身馴染みのある土地だったのでスラスラと読めたし、親近感が湧いた。北摂地震、熊本地震、阪神淡路大震災…すべての地震災害において最近であり身近な出来事も含まれているため読みやすかった。今の阪神線がどのような街並みなのか想像しやすかった。
第3章
一般的な職業ではなく、歳の離れた兄弟という点で少し感情移入しにくいかもと思いつつ読んでいくと、自分も主人公と同じような考え方をもち、家族に対しての配慮の受け入れ方についてズレを生じさせるかもしれないと感じ、最終的には感情移入してしまった。
ただ、終わり方がすっきりしないので好みが分かれそう。
第4章
多様化してる社会の一つを取り上げた小説。
育児の大変さ+α男性目線の育児を記しており色々と考えされられた一つ。私の周りにはおらず、当事者じゃやくともサポート面としてどのように接すればいいか改めて再確認したくなった。
第5章
仕事を通して日常を描いている。第1章から4章までが社会が抱える問題提議をしており少し重めだったが、日常かつ、漫画であることで読みやすい。
5章で仕事に対する姿勢、考え方の幅を広げているようにも思えた。
投稿元:
レビューを見る
別に出世なんてしたくない。自分らしい働き方を見つけるアンソロジー。
局のエースアナウンサー、研修中の医者の卵、冴えないテレビマン、子育てしながら新しい仕事を探す主夫、同僚とのささやかな会話を楽しむ編集者。仕事とプライベートの両立に悩むそれぞれの男性の働き方を描いた、マンガを含む短編5作品を収録。
バリバリ働いて出世を目指すか、自分の時間を大事にするか、本当にどちらかを選ぶことしかできないのだろうか。
今を時めく作家陣による、自分の「働き方」を探すためのアンソロジー。
「ダイア・ダイアリー」は、なんだか考えさせられるお話だった。高齢者に必要最低限の治療しかせず、看取りの方向へ持っていく「死神の谷崎」。家族としては納得できないけど、谷崎先生の気持ちは分からんでもなかった。
「泥舟のモラトリアム」は、別の本で読んだことがあったから内容は知っていた。しかし、2回読んでも面白かった。マスコミ関係者の父親と思春期の娘。難しいお年頃よね。
「彼は本当は優しい」なんかよく分からなかった。死期が近い母親とそれに伴って復活する家族と世の中の流れ。んー難しかったのかも。
「わたれない」専業主夫の難しさ。ただ子育てや家事をやっているだけなのに、なんだか不審者扱いされて、やはりまだ「男は仕事、女は家庭」という性での分け方はあるのか…
「Osaka.Sora」はなんだか2人が可愛かった。早く付き合えよ。
2023.4.6 読了
投稿元:
レビューを見る
怒涛の勢いで読み切った!
いや〜面白かった!1番はなんと言っても、彩瀬まるさんの『わたれない』。完全に騙されたし、ドキドキしたし、自分のステレオタイプが凝り固まっているのを感じた。朝井リョウさんの『正欲』と似た読了感。でも課題が身近なだけに、罪悪感は倍以上。社会は変えていかねばならない、同時に社会の構成者であるわたしたちも変わらなければならない。
・ダリア・ダイアリー 夏川草介
・泥舟のモラトリアム 一穂ミチ
・彼は本当は優しい 古市憲寿
・わたれない 彩瀬まる
・osaka.sora 小山健
p.47 「人が生きるとはどういうことなのか。歩けることが大事なのか、寝たきりでも会話さえできれば満足なのか、会話もできなくても心臓西動いていれば良いのか。こういった問いに正解があるわけではない。しかし正解のないこの問題に行って向き合う事はぜひとも必要だ。けれども、今の社会は、死や病を日常から完全に切り離し、病院や施設に投げ込んで、考えることそのものを放棄している。谷崎くんはある意味で、投げ捨てられてしまったその問題を、1人で正面から受け止めているのだよ」
p.61 でもその患者さんの下に駆けつけてくる人がいるなら、会える時間を作れるかもしれないのは医者だけです。何が正しくて何が無意味であるのかは、僕には分かりませんが、家族につなぐために力を尽くすのなら、それは意味のあることなんじゃないかと思ったんです。
p.63 「父がよく言ってたんです。花の美しさに気づかない人間を信用するな。そいつはきっと人の為にも気づかないやつだって。そして先生はずっとその花を見つめていました。父の格言に従うと、先生は、人の痛みがわかる人です」
p.95 身も世もなく、打ちひしがれるレベルの不運じゃない。普段なら「ああ、やってもた」で片付けられる細やかなつまずきが、今の中嶋には暗く、果てしない落とし穴に感じられた。心折れる出来事と言うのは、ダメージの大小よりタイミングに左右されるのだろう。
p.186 昭和時代、臨終を病院ではなく、家で迎えていた頃は、いちど寝たきりになったら死ぬまでそれほど時間がかからなかったと言う。すぐに褥瘡ができて、それから雑菌が入り感染症にかかってしまうからだ。それが現代では、あらゆる方法で延命措置が取られ、多くの人間がすぐには死ななくなった。栄養水準、医療水準、介護水準が世界トップクラスの日本で、人は簡単には死ねない。言い換えれば、現代は人間がよりひどい姿で死んでいく時代になったと言うことだ。もちろん美醜の基準は時代や文化によっても変わるだろうが、この病院で横たわる人たちの姿はとても美しいと思えなかった。もういいわ、醜い。放送では、絶対に口には出せない言葉が、心の中に浮かんできて、不思議とそれが快感だった。
p.194 「親が病気になると、バラバラだった家族も、もう一度強制的に家族にされちゃうでしょ」
p.197 人間は出会ってから3年目までは、その人に対する情報量がどんどん増えていくと聞いたことがある。しかし、3年を過ぎると、相手のことを「もうわかった」と思い込んでしまい、それ以上を知る意欲���なくしてしまうらしい。その最たる存在が家族だろう。お互いが「もうわかった」と思い込んでいるから、大した事を知らなくても、一緒に暮らしていける。泰斗とは、母の初恋の人の名前も、姉の好きなブランドの名前も、りさこが好きな食べ物も何も知らない。5年も前に別れた彼女でさえも、そのいくつかは覚えていると言うのに。
p.210 生きていても、何年も会わない人もいる。誰かを失ってからでも、その人を大事と思うことができる。だから、誰かが死んだとしても、死んだと言う日を確定させる必要は無い。
p.235 なんていうか、私、結局あきちゃんのこと好きなんだよね。勤めてた時も「疲れてたら、さらわ流しに運ばないで、テーブルの上に残したままでいいから」って言ってたでしょう。そーゆー…フェアって言うのかなあ、なんだろう、全体を見てバランスを取ろうとするところ、凄いし、偉いなぁと思うの。
p.243 泣きたいんですよ。しょうがないよ。展示も疲れるとよく泣きたくなります。いっしょいっしょ。毎日ミシミシ成長してて、体が痛くないのかもしれないし、たまたま天井に映った影が強かったのかもしれないし、お腹ぐるぐるなったのが嫌だったのかもしれない。こちらが考えられる限りの手を尽くしても、泣いていること、あります。何らかの不安や不快感があるのかもしれない。でも、それは、少なくともその子を抱っこしてる。あなたには伝わらないんだからしょうがない。すべての要求をエスパーみたいに理解して拾うのは無理です。なので、私は割と開き直ります。泣きたいなら泣きなさいよ、と失恋して下を巻いている友人を相手にしている気分で行きます。
p.314 著者は2013年間のデビュー単行本あの人は雲を潰せないで、母が娘につきつける「正しさの呪いを扱っていました。そのような呪いは、男性にも降りかかっている。例えば、子供は3歳までは、母親がべったり育てるべきだと言う「3歳児神話」はよく知られています。これぞ呪いなのですが、その裏には父親が家計を支えるべきと言う大黒柱神話がある、と指摘したのは、男性学の専門家、田中俊之さんです。そうした鈍いよ、動物破るか。まず大事な事は、呪いが発生すると、娘を知ることだと思います。そして、自分も鈍いに加担しているのではないか、と言うセルフチェックを怠らないこと。ほとんどの読者は、終盤の展開お前にあっと驚かされるはずです。それは、自分の中に固定観念(呪いの土壌)が存在している証でもあります。その驚きを、大事にして欲しいなと思います。ちなみに、原点に当たってみると、他の短編とのギャップに度肝を抜かれること間違いなし。お勧めです。
投稿元:
レビューを見る
仕事をテーマにした5編のアンソロジー。
いろいろな職業の主人公を通して仕事とは何かを考える
個人的には「わたれない」が好み
主夫の大変さと喜びと、ほんの少しの驚きテンポよく味わえた
投稿元:
レビューを見る
月曜は割と好きで嫌いなのは水曜の私にとって、どんな話なのだろうとわくわくして手に取ったが、特に曜日は関係なく、男性が主人公のお仕事アンソロジーだった。
でも期待を裏切られることなく、どの話も興味深く読んだ。
特に男性が主夫となって育児に奮闘する話が印象的。想像以上に育児が大変であることに加え、男性が育児をすることへの社会の目線にはまだまだ偏見があることを知る。さらに、夫に育児を任せて仕事をしているという目で見られる妻の無念な感じが書かれていて、日本は遅れているんだろうなと感じる。仕事をしている方が家事育児より楽そうだと私は常々思っている。(育児したことがないので想像でしかないが。)
そんなこんなで結構追い詰められた主人公の打開策となったのが育児ブログで、ブログの筆者が男性だということを知ったとき、なぜか「ざまあみろ」という気持ちになった。ブログの筆者はシングルファザーとしてブログを書いていたが、女性読者から「男性には分からない」等のコメントを寄せられたこともあり、自分の性を隠してブログを綴っていた。
でも、そのブログに助けられた人がいると思うと清々しい気持ちになると同時に世間の「常識」を振りかざす人に中指立てたくなった訳だ。
育児も立派な仕事だし、皆自分の時間を犠牲にして働いている。そんな中で、ちょっとでも楽しみを見い出せたら、家族との関わりで幸せを感じることができたらと思いながら読了。
投稿元:
レビューを見る
男性が主人公の短編お仕事小説(漫画を含む)を集めたアンソロジー。
唯一の漫画作品の「osaka,sora」はちょっと自分の感性に合わない感じだったが、4つの小説はどれもなかなか面白かった。特に、社会学者(?)の古市憲寿の小説デビュー作である「彼は本当はやさしい」は、当初は全然期待していなかったのだが、家族との関係等について示唆に富んだ描写もちょくちょくあり、最も印象に残った。
投稿元:
レビューを見る
「ダリア・ダイアリー/夏川草介」
「泥舟のモラトリアム/一穂ミチ」
「彼は本当は優しい/古市憲寿」
「わたれない/彩瀬まる」
「osaka.sora/小山健」
仕事とプライベートの両立に悩む男性の働き方を描いた5話収録の短編集(最終話は漫画)
男性主人公縛りという企画が新鮮で手に取ったが、お目当ての一穂さんと彩瀬さんの作品はそれぞれ『砂嵐に星屑』と『川のほとりで羽化するぼくら』で読了済みだったのが残念。
収録作全てが男性主人公というのは今まで見かけた事がなかっただけに全作書き下ろしが良かった。
未読の方は楽しめるかも。
投稿元:
レビューを見る
男性の働き方は様々。そんな短編集。
医者、アナウンサー、子育てを担っている男性などなど。
母親との関係を描いた初読みの古市憲寿さんの“彼は本当は優しい“か興味深かった。
死に直面してる母、介護をしている姉、そして自分の立場が微妙で面白かった。
投稿元:
レビューを見る
いまいちピンとこず…合わなかったかな。と思う中、印象に残ったのが彩瀬まるさんの「わたれない」
意外だった。
昔と違って男性も育児参加が当たり前の昨今。
なのに主夫や男性育児がこんな目で見られる事があるのかと…。
生きる世の中や職場環境、諸々の条件が昔とは違う。
人々が求める幸せのカタチも違えばやり方が違って当然のように思うけど。
色々あって色々良い!
大切なのはそこで生活している家族が上手く回っていて幸せであればそのカタチはどんなものでも構わないと思うんだけどなぁ。
まだまだ固定概念を覆す事に理解が示されず、窮屈な思いをしている人がたくさんいるんだろうなぁ…とても残念。