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クロイトナーがかわいい
2024/01/16 23:19
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ゆきちん - この投稿者のレビュー一覧を見る
ヴァルナーアンドクロイトナーシリーズ。
日本で翻訳されているものは4作品あって本作は4作目。
寒がりでコントロールフリークのヴァルナーと破天荒で型破りなクロイトナー。
タイトルに2人の名前がついてるけどバディものではないし、友情もブロマンス風味も全然なし。
日本の小説の破天荒キャラとは違い、まあまあゲスいクロイトナーですが巻を重ねるごとに面白くなってきます。
そして本作では恋をしてちょっと可愛くなってる!
おまけにヴァルナーともちょっと仲良くなってる?
是非とも映像化してほしい作品。
続きもあるようなので楽しみです。
連邦憲法擁護庁とドイツ赤軍も絡む事件?
2023/03/23 21:56
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:kapa - この投稿者のレビュー一覧を見る
バイエルン舞台のご当地警察小説「ヴァルナー&クロイトナー」シリーズ四作目の登場。変わらず冬が舞台で、今回はクリスマスの時期。回を重ねるたびに、ヴァルナー首席警部と&クロイトナー上級巡査を取り巻く環境が微妙に変わってくる。前作で問題がなくなり、ヴァルナーはめでたくヴェラと結ばれ子供も生まれて家庭をもつ。そして女好き祖父のマンフレートと同居するのだが、今回はこれまでのように迷惑をかけるような行動はなく、好々爺となってややパワーダウンしている。
一方前作でキャラが炸裂したクロイトナーは、ますますパワーアップ。伯父から密造酒製造設備を相続する。彼の一族、また交友関係はやばい人間ばかりだ。今回ものっけから友人達との賭博がらみで借金を背負うことになる。その金策のため、交通違反を見つけて見逃す代わりに袖の下を得ようとする。犯罪行為に加担させられるシャルタウアー君はたまったものではない。しかし、この交通違反者が、今回の殺人事件と密接にかかわってくる。
今回の事件では、連邦憲法擁護庁、すなわち、ネオ・ナチなどの極右とかつての極左ドイツ赤軍の活動を監視していた政府機関が登場する。ということは、殺人事件には赤軍のテロ活動が絡んでくるのか、とこれまでにない政治的な緊張感が走る。かつてのシンパ仲間が、リーマンショックを契機に西側資本主義を打倒し、マルクス主義による世界革命を目指すために手近なところから大金を強奪する。しかし、金の使いみちをめぐって現実と理想の対立で仲間割れし、高邁な理想とはかけ離れた醜い争いになってしまう。一方で金を奪われた被害者が報復と金の奪還のためにプロを雇って事件の様相を複雑にしている。しかしこれまでの作品と違って事件の異常さという点では迫力には乏しかったが。
クロイトナーは「死体のレオ」よろしく、内輪もめした被害者二人の死体の発見者となる。相変わらず事件との接点に偶然居合わせる強運(不運?)のおかげで、捜査に首を突っ込み、法令違反なんのその、独自捜査手法でヴァルナー・グループの緻密な捜査と並行し、引っかきまわしてもお構いなし。シャルタウアー君はもう付き合いきれず、ドン引きだ。
主要な舞台は「シェルター農場」、行き場のなくなった家畜・ペットのための避難所、なのだが、著者はオーウエルの「動物農場」のパロディを意識して、著者が極左活動を皮肉ったというように読めなくもないと思う。
前作レビューでは、女性の気配を感じさせなかったクロイトナーにゲレンデの恋の展開も、と書いたが、その通りの展開があった。結局事件の解決によって、残念な結末を迎えてしまうが、シャルタウアー君に加え、クロイトナーは、新たな「相棒」、可愛い癒し系相棒を得ることになる。
これまでもそうであったが、ところどころに二人の過去がふれられる。そして第五作「死の日曜日」では、時間軸が第四作から20年前に戻り、二人の迷コンビ誕生秘話が明かされるようだ。ヴァルナーがクロイトナーの独自捜査手法にやや甘い謎も明かされるのか。そして、本作では、その肌身離さずのダウンジャケットが捜査に支障を与えてしまうのだが、ヴァルナーの寒がりの謎も。事件は、かつての戦時中の出来事、すなわちナチ時代が関係する。ピア&オリヴァー・シリーズの第二作「深い疵」もそうであったが、独ミステリではナチス犯罪は必須アイテムあることを示している。
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