古典エモ訳エッセイ
2023/04/30 21:16
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投稿者:くみみ - この投稿者のレビュー一覧を見る
『枕草子』『平家物語』など一度は聞いた事がある古典を、多彩なイラストと現代語訳で超絶わかり易くしたエモエッセイ。
解説もとても丁寧で、古典はちょっと…という方はそこはスルーして、エモ訳と解説だけ読んでもめちゃくちゃ勉強になる。歌に合ったイラストがまたエモさを際立たせ、わけもなく泣きたくなった。
言えない気持ちをそっと歌に認めた、そんな秘めた想いから、今で言う「晒す」行為だったり、色々な都合で聞いてもらえなかった、聞かせられなかった想いを形にしたものまで、色んな歌の新しい形を味わえる作品。
昔の人の心(考え方)はわかり難いと思っていたけれど、現代的なエモ訳を通すと、今も昔も思う事はそう変わらない印象を受け、ずっと身近に感じられた。回りくどく感じる表現も、纏まらない心の裡がそのまま出ている切実さと捉えると、これもまた理解が深まった気がした。
古典に限らず、苦手と距離を取るよりも、角度を変えて歩み寄ってみると、新たな発見があるかも。
ものすごい超訳だけど、面白い
2023/07/17 14:03
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投稿者:S910 - この投稿者のレビュー一覧を見る
古典なんて面白くもナイと思っていたのに、「いとをかし」が「マジエモい」だと気付いて古典の魅力にとりつかれた作者が紹介する超訳古典文学。
百人一首の和歌から、更級日記のお気に入りエピソード、小林一茶などの時代まで多用に好きな古典文学を裏の意味まで勝手に考えて「超訳」していて、面白い。
ついでに美麗イラストつき。
イラストが美麗すぎて正直文字は読みづらい。でも現代的超訳文も面白いし、イラストカタログといってもいいくらいたくさんのイラストがあって綺麗で贅沢な本だった。
和歌の訳より日記の訳のが面白かったね。
をかし・あわれがエモーショナルに
2023/07/13 06:45
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投稿者:Todoslo - この投稿者のレビュー一覧を見る
いまどきの「エモい」視点から味わうと、とっつきにくかった古典にも親しみが湧いてきます。橋本治さんの「枕草子・桃尻語訳」も読み返してみようかな。
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小学校の頃覚えた百人一首に、中高で学んだ古文と、記憶の彼方に置いてきた古典の記憶が蘇ってきた。これがエモいか。
章が変わるごとに鮮やかな伝統色でページが彩られていて、気持ちが安らぐ。
イラストと、わかりやすい現代語訳で、これから古文を勉強する人たちにとってらいい入り口になりそうだからぜひ学生の方々に読んで欲しい。
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今、私たちが使うような 今っぽい言葉で 和歌を読みくだした本。
読みやすさの追求ばかりに目を取られがちだけど歴史的背景や状況なども書かれていることによってなお、遠い昔の和歌に人間とリアルと親近感を感じることが出来た。
フルカラーで色とりどりのイラストかいとエモしであり、捲るだけでも本当に面白く感じられる。よい。
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独自の解釈のある作品なので、読む人の好みに合うかどうかで評価が分かれそうですが、私には合いました。
今まで思わなかったような感じ方、見方をするいいきっかけになるかもしれません。
一気読みをするよりも、ふとした時に少しずつ読んでいくスタイルが良いかもしれません
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書店で気になり、なんとなくページをめくったら素敵なイラストに釘付け。早急に購入。
「古典」には全く興味がなかったけれど、夢中になって読んでいた。
読んでいたというより眺めていた、感覚。
何が良い、とかではない何とも言えない幸せな気分になる本。これがエモい、てやつなのか。
どんな時も読んでいて疲れない、とりあえず手に取ってみて欲しい一冊。また宝物が増えました。
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多くの和歌を現代的な表現に読み下され、多くのイラストと共に照会されています。
よくできている本だと思いました。
イラストは描き下ろしというわけではないそうですが、現代には多くのイラストレーターさんがいるのだなと実感します。
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これまで全く関心を持てなかった和歌というジャンルに対して興味を持たせてもらった本。和歌の解説はもちろん登場人物の解説等もありとても面白かった。
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古文の授業のときにこの本も一緒だったら授業が楽しかっただろうなぁーって思った。
難しい言葉が並んでるから敬遠しがちだけど、
こうやって現代文で改めて読むと今も昔も皆んな一緒なんだなって感じた。
とっても可愛いくて切なくて愛おしい。
時間がなくて全部読めずに返却してしまったので、
またリベンジしたい。
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最高♡古典が専門の人がどう評価するのかは分かりませんが、私は読んでいてキュンとしました。素敵なイラストに載せた和歌とそのエモ訳が今どきの言葉なのに心に響きます。作者は相当な古典好きですね。
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各古典作品の大まかなイメージが分かりやすかった。
著者の解釈も入っている可能性はあるけれども、
各古典作品の作者の状況を踏まえた意訳がされているところもあり、読者として共感しやすかった。
皮肉を込めたような言い回しとか。
これを機に、気に入った作品のしっかりとした訳や解説も読んでみたいと、興味が湧いた。
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いとエモし #読了 10/11
日本語って何でこんなに美しいんだろう!少ない音数で、言葉を紡いで気持ちを伝える。素敵なイラストも相まって、ずっと手元に置いておきたい一冊
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・この本を手に取って、四半世紀くらい前に受け入れをした、万葉集の超訳本を思い出しました。あの本は、持統天皇の「春過ぎて夏来にけらし白妙の~」を、松任谷由実の歌の雰囲気と重ねるなど、万葉集をポップスやロックの雰囲気になぞらえていたけれど、この本では、「いとをかし」=「エモい」という感覚で、万葉集に限らず色々な古典文学を訳しています。また、各作品のイラストも、エモさをこれでもかと補強しています。
親と子くらいの年齢差でも、気持ちや感覚を共有するのが難しいのに、これらの本を読むと、1000年も前の人の感覚が「わかる、わかるわー!」という気分になれてしまう不思議。翻訳に当たって、選んだ「感覚」も良かったのでしょうが、もともとの作品の力によるところが大きいのでしょうね。だてに1000年生き残ってないということでしょうか。
余談ですが、四半世紀後の人は、どういう感覚で古典文学に共感して訳すのか、それとも、多様性が進み、社会も文化も個に分かれすぎて、もう「わかる、わかるわー」という感覚を持つことすらできなくなっているのか、考えると恐ろしい気もします。
・「をかし」を「エモい」と表現する、古典の超訳本。
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昔の人、肖像画で描かれた人、白黒写真の人、教科書に出てくる人。
それだけで自分たちとは違う時代を生きた人という感じがしていましたが、この本を読むと、そんな人たちも今を生きる自分たちと同じ感情や思いを持っていた、「生きた人」であるという感じが大きくなってくる一冊でした。
時には考え深くなったり、共感して作者が目の前にいたらギュッとハグしたくなるような作品まで!
美しいイラストも相まって、自分が古典を勉強していたときに読みたかった本でした。
改めて、日本語って素敵だなと感じました✨