紙の本
アンソロジー
2024/06/16 06:09
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投稿者:くみみ - この投稿者のレビュー一覧を見る
屋上、森、塔、神社、研究所―――物理的にも心理的にも閉じ込められた者たちが、異常な状況をどう打開するのか。「脱出」をテーマにしたホラーやSFなど多彩な5話のミステリアンソロジー。
日常のちょっとしたアクシデント的なリアルなものから、時代や土地が違えば起こり得そうなものまで、設定や発想力や文体の違いをじっくり味わえる、アンソロジーならではの魅力が存分に発揮された作品。
「脱出」を文字通りの物理的なものと捉えるか、その後の心の解放と捉えるか、読後も後引くイヤミス。
囚われの魔女と監視役の修道女を描いた「鳥の密室」が特に印象に残った。人の記憶や価値観がどう固まるのか。そうありたいと思い込み、信じ込んで創り上げた虚像に気付くまでの切ない心理描写が、痛々しくも美しかった。
ちょっとグロテスクな表現もあるから苦手な人は注意
紙の本
いまいち
2024/06/16 11:33
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投稿者:hid - この投稿者のレビュー一覧を見る
どの作品とは言わないけど、読んでて眠くなったのもあった。
他の作品も、総じて、すごいおもしろいっていうのは無かった。
可もなく不可もなくっていうレベル。
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バラエティに富んだ脱出ミステリー短編。
サマリア人の血潮、の記憶喪失且つ閉鎖空間という
シチュエーションが良かった。
正直他はあまり好みではなく、、
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収録作
「屋上からの脱出」 阿津河辰海
閉じ込められた深夜の学校の屋上から抜け出す方法を探せ
「名とりの森」 織守きょうや
入ると自分の名前を奪われる森から、親友を助け出せ
「鳥の密室」 斜線堂有紀
魔女として処刑される前に、塔の最上階から逃げ出せ
「罪喰の巫女」 空木春宵
不可解な仕掛けに囲まれた神社の秘密を解き明かせ
「サマリア人の血潮」 井上真偽
謎の研究上の出口を目指し、失った記憶を取り戻せ
どれも面白い話でした。物語を全て読んだ後にもう一度読んでみると「あっそういうことだったのか!」と気づかせてくれる作者にはもうやばいとしか言いようがないです(笑)また記憶を消してもう一回読みたいです。本当に面白い話だからぜひみなさんにも読んで欲しいです。
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3作目、4作目は絶対自分が読めないタイプの話だと分かったから飛ばしちゃった。
50ページ弱だからか、初めて阿津川さんの話が理解できたのがビックリ。
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斜線堂さん目当てで購入。
「屋上からの脱出」 阿津河辰海 ★3
高校の天文学部。泊りがけの合宿で屋上に閉じ込められた顧問と生徒たちが脱出を目指す話。ミステリー要素強めでうぅーと読んでいましたが、他の方のレビューで「50ページだからはじめてこの作者の話がついていけた」というレビューがあって納得(笑)普段推理モノをよく読んでいる方なら面白く読み進められるかも。
(こういう推理と登場人物が多い小説が苦手なんですよね…)
「名とりの森」 織守きょうや ★4
さすが織守さんの小説。この中でいちばん読みやすい、万人受けしそうなお話。入ると名前を取られる森から、1年前に行方不明になった友人を連れ戻すために脱出を目指すお話。
最後、一緒に脱出できるんだけれど、どんどん友人の身長を抜かしていく、という最後の一文が余韻があって好き。「光るが死んだ夏」じゃないけど、連れ戻したのは本当に友人だったのだろうか
「鳥の密室」 斜線堂有紀 ★4
中世魔女狩りの世界観。修道女の主人公が、魔女裁判にかけられた魔女と「魔女の塔」から脱出を目指す話。斜線堂さんお得意の耽美的なぐっろい路線なので(ばりばり拷問シーンが出てくるし、この作者さんは本当に人を生きたまま焼くのが好きだな…!)好みは分かれるかもしれませんが、最後に塔から脱出して自由に生きてくシーンはとても好きでした。
ただ、斜線堂さんの好きな短編がありすぎるので(ミニカーだって一生推してろとか、百合である値打ちもないとか)それらと比べると★4かなー。
「罪喰の巫女」 空木春宵 −
ごめんなさい、この純文学の文体がどうしても物語に入っていけなくてちょっと私には合わなかったお話…作者さんのファンの方申し訳ないです。
(神田の古書店で空襲を焼け残ってみつけた文献から展開されていくあたりはいま流行りのモキュメンタリー要素があって面白そうだったんだけど…)
「サマリア人の血潮」 井上真偽 ★4
これ、このまま世にも奇妙な物語で20分間実写化できそう。コロナ×バイオハザード的な世界観。
目覚めた病室・記憶喪失・謎の輸血・吸血鬼と化している病院の職員たち・脱出は唯一のエレベーターのみ・あと2時間で施設は爆破・親友からのイヤホンからのナビゲートが頼り。
未知のウイルスに薬ができたと思ったら副作用で10年後くらいにゾンビになっちゃう世界。脱出をサポートしてくれている親友がほんとうに「親友」なのか。逃げながら徐々に記憶が取り戻されていく過程がゾクゾクして面白かった。いや、ほんとうに世にも奇妙なの原作にぴったりの小説だと思う。この中だといちばんページ数も多いのにさくっと読めて面白かった
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「屋上からの脱出」阿津川辰海
「名とりの森」織守きょうや
「罪喰の巫女」空木春宵
「鳥の密室」斜線堂有紀
「サマリア人の血潮」井上真偽