名取の姫小松さんのレビュー一覧
投稿者:名取の姫小松
電子書籍エロスの種子 6
2022/05/20 14:34
今回は連作。
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
丸々一冊一つながりの話。一人のソープ嬢の半生を性愛面を強調して描く。水商売から裏社会、ハードです。
紙の本常識のない喫茶店
2022/03/16 21:01
喫茶店はお茶を飲むだけ?
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
喫茶店に勤める「わたし」のエッセイ。大手チェーン店ではない、町の喫茶店。そこでは、喫茶店のサービスを提供する側からの、受ける側への温かくも、冷静な観察と批評が描かれる。
喜んで迎えたくなる客もいれば、当然「お代はいただきませんから、二度と来ないでくださと」宣言される客いる。
飲み物と軽食を提供する喫茶店は、寛ぐ時間と場所を提供する。店員も客も、同じ場で、同じ和やかさを共有していているのだなあと感じる。
紙の本ボケ日和 わが家に認知症がやって来た!どうする?どうなる?
2021/11/28 14:11
必要以上に怖がらない。
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誰でも老いて衰え、死を迎える。問題は老いていく過程で、認知症になるかならないか、寝たきりなどで介護が必要になるかならないか。
親や配偶者、もしくは自分が要介護になったらどうしよう、兆しはどんなもの?どんな対処をしたらよいか?
未来に対する不安に応える、やさしい指南書。
紙の本ぼく モグラ キツネ 馬
2021/07/23 14:41
いちばんゆうかんなことばは?
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男の子はモグラと出会い、キツネ、馬と出会う。
それぞれがいろんなことを語る。
どんなことが大切なのか、どう生きたらいいのか?
やさしい言葉で勇気づけてくれる。
「いちばんゆうかんなことばは?」の問いに答える馬の言葉は「たすけて」。
紙の本星の時
2021/05/10 17:13
語りの妙。
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男性と思われる語り手が、何を言いたいのか?となる様子で語り始める。
次第に語ろうとしている場所、人物が明かされていく。恵まれているとは言い難い環境に生まれ育ち、働きながら暮らす若い女性。名前がなかなか出てこない。
男性と知り合って、その男性と共に名前が明かされる。
ラテン系だからって生命力溢れて極彩色とは限らない、しかし、地に足を着けて毎日を送る人間の話。
語り手の言葉に読者は惑わされる。
2021/02/10 16:17
一瞬を切り取る。
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歴史上のエピソード、神話、伝承する数々のモチーフが絵画に描かれてきた。
古代ローマのルクレツィアについての筆者の皮肉な考察は笑える。十九世紀の鉄道や外科治療の様子もうかがえる。
紙の本アーモンド
2021/01/29 14:39
普通って何?
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感情を持たないと診断された男の子ユンジェ。事故で一人になったユンジェに母と祖母以外の人間が関わり始める。
センセーショナルな幕開きながら、これは冒険と成長の物語。
2020/12/11 14:32
悪といいつつ。
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気が付いたら第一王子の元婚約者の悪役令嬢。王子が目移りした貴族令嬢を苛めたのがバレて婚約破棄、そしてオジサンの宰相と結婚させられることに。
でもそれなりに人生は楽しめる。
王子側もまるきり善良ではないのです。
2020/09/20 21:03
インスピレーションを与えるもの。
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『マダムX』は有名な割に、観てものっぺりとした印象がある。発表当時の事情をあったを初めて知る。そしてその後出会った相手を描いた絵画の出来は数段優る。
小さな本に収められた図版を超えて、画家とモデルは物語ってくれる。
2020/09/07 14:20
現代にも続く問題を秘めている。
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単にコルセットの締め過ぎの話かと思ったら大間違い。
紡績、織物工場の労働者、お針子は常に過労状態、劣悪な労働環境から感染症に罹患しており、依頼主の上流階級にも感染させていた可能性。また事故があってから安全対策が講じられるのは昔からであり、剥き出しの蝋燭の灯り、ガス灯の炎が服に燃え移る危険性。人体に有害な薬剤を使用しての加工は深刻である。
数多くの当時の図版、残っている写真、現物など多くの証拠品?を添えて、現代に続く、身に着ける物の諸問題を紹介している。
紙の本アリエナイ医学事典 1
2020/08/09 14:54
眉に唾つけよう。
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ネットで検索しても出てこなかったような話。それって本当? と叫びたくなるような実にオモシロイ話の宝庫。
〇〇は検証の結果効果なしとされているのは専門職の方しか知らないしらない例が結構あるのね。
電子書籍オリンピア・キュクロス 4
2020/02/19 12:41
いきなりそっち。
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前の巻でレスリングを描いていたら、今度はプロレス。オリンピック競技から離れたけれど、円谷幸吉の自死からスポーツと生き甲斐の在り方が問われる。変化球です。
電子書籍エロスの種子 4
2019/11/22 13:53
情動。
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人は理性だけで動かない。何故惹かれてはいけない存在に惹かれるのか。してはいけないことに手を染めてしまうのか。
エロスとともに湧き上がる黒い感情。行動に移してしまう愚かしさを描く。
紙の本こころの処方箋
2018/05/16 17:25
コラムだけど、深いです。
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元々はコラム欄としての連載だったそうですが、一つ一つが深い内容です。
「精神的な」といった言葉で括ると、かえって「精神」が見えなくなる、人を理解するのは無理なもの。善行しようとするなら、自己満足で終わらぬように、成し遂げる覚悟を持つこと。エセヒューマニズムに陥らぬ見識を持ちたい。
紙の本アガサ・クリスティーの晩餐会 ミステリの女王が愛した料理
2017/12/22 10:46
想像すると楽しい。
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外国の料理本はなかなか材料や分量が日本と違うので、作れるかな~と思っちゃいますが、これはレシピだけでなく、このミステリに出てきた料理だと想像できるのが一番楽しいです。