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クッキーパパさんのレビュー一覧

投稿者:クッキーパパ

29 件中 1 件~ 15 件を表示

これってノンフィクションですか?

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

「これは面白い!」中野京子さんの書評の一行目に100%同感です。著者はオランダ人の美術調査員というより美術探偵。これも日本では馴染みが無いので、ますますフィクション感が増しますが、ネットでチェックすると、2015年5月21日AFPはきちんと報道しています。殊に本書の前半は、掲載された「証拠写真」と共に、驚きの展開。美術品闇取引を舞台に次々と登場する仲介者、スリリングな内容はホントに面白いです。ドイツ戦後史にも触れつつ、ヨーゼフ・トーラック、アルノ・ブレーカーといった芸術家も知ることができました。但し登場する人名をきっちり覚えておけばもっと集中して楽しめたかと思います。翻訳もスムーズですね。お薦めです。

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紙の本熟睡者

2023/10/21 18:31

「寝ている時だけが睡眠ではない」たしかにそうですね。

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本書は2020年版を加筆したものとのことですが、この種の本が数多く出版されるのも、コロナ禍、そして混迷の国内外情勢の中で、ストレスに晒された心身を良い睡眠で癒したい人が多いからでしょう。一方で「年々、寝るのが下手になる」のを実感している高齢者としては、何とかヒントを得たくて購入です。特段目新しい内容ではありませんが、学術的視点と日々の生活習慣の見直しまで、網羅的で要領よくまとまっています。寝ている時だけが睡眠ではなく、24時間全てのことが睡眠に影響していること、「体内時計」を見方にすること、その為にも日光を浴びる重要性と、夕方以降は、メラトニン分泌を抑制するブルーライトにあたることは避けること等々。この点は睡眠研究の世界的権威の柳沢先生も「日本のリビングは照明が明るすぎる」と言ってましたが、納得しました。自分の生活環境をちょっとした直しが出来そうな気がします。本書は読みやすく、生活習慣や環境を見直すきっかけを与えてくれる好著だと思います。

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紙の本籠の鸚鵡

2023/07/22 08:42

重鎮による貫禄のあるエンターテイメント

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最近若手の人気作家の書いたミステリーを3冊ほど読みました。どれも面白く、巧みなプロットに一気読みでしたが、何となくもの足りません。そこでツン読になっていた本書を読みましたが、やはり現代日本を代表する重鎮が書くとこうも違うのか、と著者の筆力を感じました。「冬の旅」に続き本書も読み手によって賛否あるかもしれませんが、私は面白く読みました。堕落していく公務員やら暴力団などワルのみの登場ですが、暴力団抗争など過去の事実を巧みに織り交ぜ、現場もチェックし且つ時代設定も考慮していますし、バーのママの公務員宛の誘いの手紙は著者の作品にはなかったエロティシズム。フェリーでの殺害場面などもとにかくリアルな描写の連続です。関西弁の台詞が中和剤にもなっていて、リズム感も加速。ラストは今一感がありますが、かすかな希望を感じさせます。エンターテイメントではあるものの、小説には貫禄というものがある、と感じました。

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カラー版で待望の名著復活です。

4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

昔、本書の旧版を読んだ際の自分のメモに「やはり絵はカラーで見たい」と書き残していましたが、それが出たということで即断です。その後の調査結果や図版などが追加され、先ず本書の企画に敬意を表します。著者の言う通り、絵画は漫然と見るよりも専門家の説明を踏まえて見た方がぐっと興味と理解が深まるし、その絵が書かれた時代の歴史的背景も知っていればもっと楽しいのは間違いありません。殊に著者の文章は簡潔で、各章の内容も長過ぎず短過ぎず、品格と趣のある素晴らしい解説です。何回でも読みたいですね。もちろん続編も購入します。

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紙の本異常

2023/06/07 22:42

圧巻のエンターテイメントでした。

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忘れる前に触れておきたいのですが、翻訳が良かったです。非常にスムーズでスピード感があって、センスの良さを感じました。そして本書のストーリーですが、本当に驚愕の内容で、殊に前半は、久し振りに夢中にページをめくった本です。この発想、このスケール、この構成、この展開、この情報量、そしてユーモアのセンスもあって、どこをどうするとこういう本が書けるのか、この感覚に触れるだけでも本書を読んだ価値があった気がします。哲学的なエッセンスもあるようですが、私にはそこは良くわかりません。後段はちょっと話のくどさを覚えましたが、やはりエンターテイメントはこうであってほしいと思いながら読了しました。最後のページまで、もう参ったな、という感じです。

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好きな分野と紐付けて歴史を学ぶ楽しさ。

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1770年に生まれ1827年死去したベートーベン。これまでその交響曲など随分と聴いてきましたが、こういう視点で考えたことはありません。即ちベートーベンは18世紀と19世紀の二つの世紀を30年づつ生きたこととなり、その1800年を境にヨーロッパは新旧の時代に分かれ、ベートーベンはこの境を乗り越えて生きた、という視点です。またベートーベンの父祖は、プロイセンやオーストリアとは異なるライン川の北部流域(ネーデルラント)の独特の風土であったことなど初めて知る知識もある一方、ゲーテやシラー等ドイツ知性の高揚下、ベートーベンも鍛え上げられていき、1804年完成の交響曲第三番《エロイカ》は偉大な英雄を構想したのでしょうが、それはナポレオンではなかった等々エピソードを挟みながら、この「政治革命の時代」が描かれていきます。世界史の教科書もこうだったらな、などと思いつつ、歴史の面白さを堪能しました。

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紙の本カフェから時代は創られる

2023/05/28 19:45

カフェが才能を育む理由を探求した力作です。

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著者のことは存じませんが、ホントのフェアで知って購入しました。エッセイ風かと思ったのですが、いい意味で外れました。元々論文としてまとめたものを再構成したらしく、その内容はパリのカフェの歴史とそこに集まる天才達の風景、そして最後はカフェの様な空間を提供する人に対するヒントなどにも広がり、全編を通じて引用される相当な量の参考文献に裏打ちされた重厚な内容でした。ピカソ、藤田、サルトルとヴォーヴォワール、ヘミングウエイなど天才、異才が自由と刺激を求めて集う独特の空間、そこを提供する主人の役割等、カフェにあらゆる側面から考察を加え、カフェという「場」が如何に才能を育んだのかを探求した力作で、楽しく読みました(但し第6章「カフェと人との相互作用」はもう少しコンパクトにまとめて欲しかったと思います)。本書を通じて初めて知った情報も数多くあります。SNS全盛の現代では、場としてのカフェの役割は相当減じてしまったのでしょうが、それでもフランスは若いアーティストを支える意識が伝統的に残って居る印象であり、一方でお笑い芸人とアニメが闊歩するこの国の文化はどうなるのかなとも思います。それはそうと、「移動祝祭日」など本書で引用されている本も読もうかと刺激も受けました。著者の情熱を感じる力作です。

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優秀な研究者によるタイムリーな好著です。

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10年前にウクライナを訪問したことがあり、以来この国の事が気掛りで報道をチェックしてきましたが、優秀な専門家が記述するとこうなるのかと、その情報量、分析力、論理的構成力に敬服するばかりです。殊にNATOについては、自分の理解不足もあって、大いに勉強になりました。著者は、鳥瞰的視点で冷静にこの軍事侵攻の本質を探ります。冒頭で本書の構成がきちんと説明され、スムーズに読み進められますし、謙虚なあとがきと相俟って、著者への信頼感が増します。分断化される世界を少しでも理解したいと思いますが、本書はそれを強力にサポートしてくれるタイムリーな好著です。著者が「戦友、いや英雄」とする小泉悠氏や著者のように優秀な研究者がいることを、少し大袈裟ですが、日本人として誇らしく感じました。一読をお薦めします。

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日本人として知っておくべき事を教えてくれる労作です。

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書評をみて『旅ごころはリュートに乗って』を読もうかと思ったのですが、先ずはこちらと本書を買ってはみたものの、暫しツン読になっていました。早速読むべきでした。これまで自分は注目したこともないリュートという楽器を著者は自らレッスンを受けたり、自分は見向きもしなかった日本のキリシタンの歴史を、そのために著者は運転免許まで取得して足でかせぎ、そしてスペインの地方まで訪れ、五感をフル回転して描いたそのエネルギーに圧倒されました。そして歴史は今に繋がっている、それが4世紀前の地方のことであれ、日本で起こったことを日本人として知っておくことが大切だと痛感します。「殉教」とは何か、「信じる」とはどういうことかなど様々なことを考えるきっかけを与えてくれる労作です。また著者は分からんことは分からんと言える実直な、素直なお人柄と感じます。欲を言えば、もう少し関連の地図とか図柄などを掲載してくれれば嬉しいですが、自分で調べるべきですね。機会があれば長崎にも行ってみたいものです。

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紙の本しろがねの葉

2023/01/24 20:56

堂々たる力作です。

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書店に平置きされた直木賞候補作の中から、表紙の美しさにも魅かれて、本書に手が伸びました。初めて読む著者の作品ですが、すぐに受賞作品が発表され、嬉しい気持ちになりました。石見銀山の過酷な労働環境下、主人公の成長と、天才山師との微妙な関係などが、きっちりした文章と、美しい自然描写とともに描かれていきます。時代背景はあまり多く描かれないことで、ストーリーに集中できたと思います。主人公の強さ、生命力を感じつつ、後半の展開も良くて、殊に最後の二章は感動的でした。著者はインタビューで現場を歩き回ったと言っていましたが、この世界遺産も一度訪れて「間歩」を実際に見てみたいと感じています。素晴らしい力作です。

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著者の思いが、最後までじっくり読ませてくれます。

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聞いたことも無いロシアの文学者の名前が数多く出てきて、そこは少し気後れするのですが、著者の文学への情熱が溢れていて、素晴らしい内容です。文学大学での生活は苦労の連続でしたでしょうが、アントーノフ教授との思い出は羨まし様な気もします。後段は更に重厚で、「人と人を分断する言葉ではなく、人と人をつなぐ言葉をどうしたら選んでいけるか」、言葉が大事なのだとその思いは一貫しています。生意気ですが、この人は本当に優秀な研究者なのだろうと思います。クールな描写と鍛えられた文章で、最後までじっくり読ませてくれる好著です。

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紙の本革命前夜

2022/12/04 18:21

期待が大きかった作品です。

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旧東ドイツを舞台に、自分の好きなクラシックを題材にした力作だと思いますが、期待が大き過ぎたのか、少し残念な読後感です。グッと読ませる箇所は随所にあるのですが、なぜか集中できませんでした。もう少しコンパクトにしてスピード感を出した方が良かったのではないか、登場人物ももう少し絞って、その分、人物像を描いて欲しかったように感じました。また頭のどこかで「言語の壁はないの?」などと白けた感じが抜けきれずにいました。皆さんの評価が高いのも理解しますし、もちろん力作であることは間違いありません。

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紙の本水中の哲学者たち

2022/11/05 08:30

著者のセンス光る哲学エッセイ

4人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

気軽なエッセイと思って読み始めましたが、なかなかページが進みません。「哲学対話」のやりとりに考えさせられ、自分の過去と交錯してページを閉じたり、少し前に戻って読み返したり。鋭い指摘とユーモアが絶妙なバランスで、何より文章がみずみずしくて素晴らしいです。「哲学は学問というよりもむしろ行為と営み」。もっと身近に哲学を置いてみようと感じさせる好著です。

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紙の本老いる意味 うつ、勇気、夢

2022/08/01 19:42

勇気をありがとう、森村さん。

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元々読書習慣が無く、学生時代に「これは不味い、先ずは読むことを」と偶々著者のミステリーに手が伸びたのですが、その抜群の面白さに舌を巻き、読み漁っていました。その当時のイメージが強いが故に、近年こんなに苦しまれたのかとショックを覚え、殊に、うつ状態の時に医師に宛てた手紙は、亡き母の思い出とも重なり、胸が痛む思いでした。後半の老いを生きる「ヒント」は新鮮とは言えない面もありますが、絞り出す様な文章を通して、著者だからこその説得力を感じました。老いた読者には、生きる勇気を与えてくれる本です。ありがとう、森村さん!

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紙の本一汁一菜でよいと至るまで

2022/07/16 09:13

行き着いた場所

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

著者の事はテレビを通じて知っていましたが、楽しく読みました。著者とはほとんど同い年で、幼少期の思い出などは自分のそれと重なったり、フレンチや日本料理の店での修行時代のエピソードも、雑学的な知識は参考にもなり、面白かったです。そのような経験を経た到達点が一汁一菜で、感覚的にはそれでは栄養不足ではと思いましたが、著者の思想は遥かに柔軟且つ筋が通っていて、その視点に感心しました。著者のお人柄も感じる好著です。

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