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touchさんのレビュー一覧

投稿者:touch

137 件中 1 件~ 15 件を表示

紙の本

紙の本コンビニ人間

2018/09/25 09:16

普通って何だ?

22人中、18人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

私のように、コンビニを冷蔵庫替わりとして利用してしまう依存のしかたもあるが、この作品は、逆に「店員」としてコンビニに依存してしまう女性の物語。

作者の村田沙耶香氏も、長年コンビニでバイトをしている(今も続いている?)らしく、そのためか、店内の描写が生き生きとしていて、素晴らしい。

主人公・恵子は、他人の感情などがうまく読み取れない、いわゆる発達障害?(アスペルガー?)の傾向があるようだ。
だから、マニュアルで行動を徹底されるコンビニが、とても居心地よく感じるのだろう。
周りの友達や妹からは、「どうして結婚しないの」とか「なんで、その歳でバイトなの」とか聞かれるが、何故それがいけないことなのか分からない。

恵子目線で描かれる世界は、我々が「普通」だと思っている方が不思議に感じられてしまう。
でも、読んでいるうちに、だんだんと私も恵子に同調し始め(白羽にはイライラしてしまうが・・・)、「普通の人」が気持ち悪く感じられてくる、、、のが面白い。

何が「普通」なの?「まとも」って、どういうこと?
「最近の新人はマニュアル人間だ」なんて言われることもある世の中への痛烈な批判のようにも思えた。

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紙の本

紙の本夫のちんぽが入らない

2019/03/07 15:35

恥ずかしがらずに手にとって

12人中、11人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

ど直球なタイトル。
最初は受けを狙っただけかと思っていたが、巷の読書評を見ると、大真面目で深刻な話とのこと。

読んでみたかったが、男性の私は、なかなか手に取る勇気がない。
そんな時、ある書店で、カバーされて売られているのを見つけ、レジへ持っていく。
間の悪いことに女性店員にあたり、しかも、バーコードをピッとすると、金額と同時にタイトルまで表示されてしまったが、無事に(当たり前だが)購入することができた。

内容は確かにヘビーなところも多かった。
作者は「夫のちんぽが入らない」という問題だけでなく、職場、家族、世間からの常識にも苛まれる。
そう、作者が受け入れられないのは、ちんぽだけでなく、周りからの「これが普通でしょ」という悪意ない思い込み・・・。
そして、それらを無理に受け入れようとして、体と心が悲鳴をあげてしまう。
そんな心情が切々と綴られて、読んでいるこちらも苦しくなってくる。

作者は、勇気をもって、すべてをさらけ出した。
それに比べて、私は、この本を買うだけで恥ずかしいと思ってしまった。
今は、そのことが恥ずかしい。

文庫版の巻末に収録されているエッセイの中で、「自分と違う選択を頭ごなしに否定しない人間でありたい」という言葉が、胸に響いた。

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紙の本

紙の本そして、バトンは渡された

2021/02/24 09:31

嫌な人がいないというのは

10人中、9人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

世の中がギスギスしている反動か?
朝ドラの『ひよっこ』あたりからか、嫌な人が登場しない物語が増えている気がする。
お笑い芸人でも、仲の良いコンビやグループの方が人気があるらしいし……。
この物語も、嫌な人が出てこない(途中、同級生とのちょっとしたいざこざはあるものの)。

大人の都合で、何人もの血のつながらない親に育てられた主人公・優子。
いかにも波乱万丈の人生を送るのかと思いきや、”困ったことに”全然不幸ではない。

嫌な人がいないというのは羨ましくて、ある種ファンタジーみたいだけれど、結局のところ、”嫌な人”って自分が嫌っているだけのこと(その人のことを好きな人もいるのだから)。
だから、人から好かれるとか人に恵まれるというのは、自分から人を嫌いにならないということなのかもしれない。
そのヒントは「ニコニコしていたらラッキーなことが訪れる」という言葉にあるのだろう。

幸せのバトンが引き継がれていく話に、胸が暖かくなった。

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紙の本

脳の性質を知って、ちょっと気が楽に

8人中、8人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

本書は8つの章から構成されている。

 1.集中力のしつけ方
 2.記憶力のしつけ方
 3.判断力のしつけ方
 4.モテ力のしつけ方
 5.アイデア力のしつけ方
 6.努力のしつけ方
 7.強運力のしつけ方
 8.愛情力のしつけ方

どれも身に付けたい力である。
それを脳科学の観点から解説している。

まあ、身につける方法は、この手の本の全般に言えることだが、「そんなにうまくいかないよ」的な話も多いが、この本では、なぜ身につかないのかという理由が説明されていて、それがとても面白い。

集中力というのは、本来、続かないのが普通である。
何故ならば、集中して、危険が迫っているのに気がつかず、命を落とすといけないからだ。
「自分は集中力がない」「記憶力が悪い」などと落ち込んでいたが、この本を読んで、ちょっと気が楽になった。

他にも、なぜ女性はダメ男に惹かれるのか?といった話など、「へえ、そうだったのか」と思えるトリビア的な面白さもある本だった。

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紙の本

紙の本羊と鋼の森

2018/06/29 10:42

とても静かなお話

8人中、8人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

ピアノは、「羊」毛のフェルトで「鋼」の弦を叩いて音を奏でる。
そのピアノの調律という「森」に入り込んだ青年の話。

何ともおしゃれなタイトルだ。
このタイトルが表すように、内容も、とても静かで優しい世界。

ふとしたきっかけで、調律の世界に足を踏み入れた青年が、迷いながらも成長していく姿をゆったりと描いている。
いわゆる職人の世界なのだが、ストイックになり過ぎず、でも自分の世界を追い求める様子が、読んでいて心地いい。
何かに魅了され、夢中になって行く様は、ちょっと羨ましくもある。

調律や音楽に関する専門的な話も出てくるが、説明的な表現でないため、スッと理解することができた。

今度、コンサートに行くとき、ピアノの聴き方に楽しみがひとつ増えた。感謝。

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紙の本

何故、言葉にできないのか?

7人中、7人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

「言葉にできない」のは、言葉にできるほど「考えていない」から。

昔、読んだ本に、「日本人は、英語が話せないのではなく、そもそも話すことがないのだ。話したいことがあれば、何としてでも伝えるはずだ」ということが書いてあったのを思い出した。

「考える=内なる言葉」を磨く方法だけでなく、それを「外に向かう言葉」として効果的に表現する方法も解説されている。

後半のいろいろなテクニックを見ると、『論語』や『菜根譚』といった人の心に長い間響く言葉は、確かにこの法則に則っているのだと気づいた。

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紙の本

紙の本AX

2020/06/16 08:44

愛妻家の殺し屋

6人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

『グラスホッパー』『マリアビートル』に続く、殺し屋シリーズ。
このシリーズは伊坂作品の中でもお気に入り!
今回は、殺し屋「兜」の日常も描く連作短編集となっている。

何故か妻を異常に恐れる「兜」。でも、それ以上に愛していることもちゃんと伝わってくる。
そして、唯一の?味方の息子。
家族を守るために、殺し屋稼業から足を洗おうとするが・・・。

途中の展開には驚いたが、ラストのオチはちょっと見えてしまったかな(だからといってガッカリはしなかった)。
章を区切る伊坂印のハンコが、「兜」だけ傾いたり、掠れたりするという粋な演出も。

エンディングのエピソードが、「兜」の妻に対する想いをすべて表していて、涙を誘った。
やはり、「兜」は恐妻家ではなく、愛妻家なのだ。

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紙の本

紙の本漫画君たちはどう生きるか

2017/11/24 08:08

改めて自分を見つめ直す

7人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

オリジナルの小説は、ちょっとシンドそうだったので漫画にしてみた。

漫画でも、肝心のところは、きちんと文章で記されており、十分に読み応えはあった。

こういう子供向けとされている本は、実は大人こそ読んだ方がいいと思っている。
子供の時には分からなかったことが、大人になった今、改めて自分を見つめ直し、理解することができる。

私は池田晶子氏も好きだが、彼女の『14歳の君へ』や『14歳からの哲学』にも通じるところがあるように感じた(池田氏の方が後だが)。

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紙の本

リアルな英国

5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

タイトルを直訳すると、「ぼくは日本人(黄色人)で白人で、ちょっと憂鬱」。
そうノートに走り書きした中学生の息子を持つ母親(ブレイディみかこ氏)が書いたノンフィクション。

日本では、よく「欧米では・・・」なんて言われて、あたかもヨーロッパやアメリカの方が進んでいる印象が強いが、いやいやイギリスだって、色んな問題を孕んでいることがよくわかる。

その代表が、「貧富の格差問題」とタイトルにもある「人種問題」。
息子の学校生活などを通して、それらが如実に伝えられる。

それにしても、この息子。こんな環境で過ごしてきたためか、かなり大人びていて、感心する。

文庫の帯に「60万人が泣いて笑って感動した」とあったが、私は別に泣きはしなかったかな。

「多様性」を考えるには、とてもいい本。
帯には「親子で読みたい一生モノの課題図書」とも紹介されているが、これは頷ける。

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紙の本

「偏見を持っちゃいけない」と思ってしまう矛盾

4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

映画化で、この本の存在を知った。

私は障害者でもないし、ボランティアをしたこともない。
つまり、ただの「傍観者」でしかない。

だから、街中でも、障害者に接する時、「偏見を持っちゃいけない」とか「普通に接しなきゃいけない」と身構えてしまうが、そう思ってしまうことが、すでに偏見で、矛盾したことである。

だが、この本を読んでいると、そんなことをグダグダ考えることが馬鹿らしくなってくる。
鹿野氏は、体は不自由でも、自由奔放に生きている。
「周りに迷惑をかける」とか言っていたら、生きられないからだ。

体を思うように動かせないというのは、とても不便だ。
しかし、不便と不幸は違う。
同様に、不便と不公平も違う。
体が不自由だからということで、職業で差別されたり、行きたいところへ行けなかったりするのは、不公平だ。

私たちも、いずれは歳をとり、思うように体が動かせなくなってくるだろう。
もしかしたら寝たきりになるかもしれない。
だから、この本は、決して人ごとではないのだ。

読み終わっても、答えは出ない。
様々な問題を投げかけてくる一冊だった。

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紙の本

長生きのリスク???

4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

平均寿命が100歳になる今後、どのように生きていけばいいのか?

”正規版”の書籍は読むのに時間がかかると思ったので、簡単に要約がわかる”漫画版”を読んでみた。
就活中の女子大生を主人公に、父親・兄なども例にとって、「3つの無形資産」や「新しい3つのステージ」などをわかりやすく解説している。

私は、もともと「余生」という言葉が嫌いだった。
「仕事=人生」ともとれる言い方に違和感を感じていた。
また、勝手に決められる「定年」というのも、考えてみればおかしな制度だ。
働きたい人はもっと働けばいいし、無理だと思えばアスリートのように自分で引退を決めてもいいと思う。
だから、「LifeShift」の考えは、基本的には賛同できた。

ノウハウ本ではないので、具体的にどうすればいいかということまでは書かれていない。
そこが、物足りなく感じる人もいるかもしれない。
でも私は、押し付けがましくなくていいと思った。
特に、主人公がエクスプローラーになるつもりでいたのに、思いがけず大企業の内定をもらって悩んだりするところなど・・・。

結局は「自分の決めたことが正しい」という結論に、「もっと自分の好きなように、自由に生きてごらん」と言われているようで、勇気をもらった気がした。

それにしても、昔は「長生き」と言ったら、単純に「喜ばしいこと」だったが、最近では保険のCMで「長生きのリスクに備えて」なんて言われるようになるとは・・・。

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紙の本

紙の本プラージュ

2017/08/14 08:52

シェアハウス・ミステリー

4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

WOWOWでドラマ化されるとのこと。
ドラマの予告編を見ると、コメディっぽい群像劇かと思っていた。

しかし、単なる群像劇では終わらず、犯罪者が世間から受け入れられない現実や罪を犯してしまった原因などが、結構シリアスに描写されている。

そしてミステリー的な要素も……。
潜入していた記者は誰か、Aは本当に殺人を犯したのか、Bは本当は誰に殺されたのか、といった謎解きも楽しめる。

各章が短く区切ってあり、章ごとに人物の視点が変わるのだが、全然読みにくくない。

シェアハウスを舞台にしているので、もちろん友情や恋も描かれている。
エンタメ要素がてんこ盛りの作品。

ドラマの方も楽しみ!

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紙の本

紙の本サイコパス

2017/02/21 09:38

私の周りにも

5人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

サイコパスの特性が、とても分かりやすく説明されている。
いわゆる猟奇殺人とまではいかなくても、サイコパス的な人は、私の周りにもいるような気がする(自分はそうではないと信じたいが)。
先日読んだ「クラッシャー上司」を思い出すと、クラッシャー上司は、まさしくサイコパスなのかもしれない。

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紙の本

論文?

8人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

少しキツイくらいの負荷で早歩きをする。
3分早歩き・3分普通の歩きを5セット繰り返す(計30分)。
これを週に4日以上。
これだけで痩せて、健康になれる。

メタボ気味の私は、とても興味が湧き、読んでみることに。
でも、延々と続く、なぜ効果があるのかという理論的な話・・・。

冒頭に「その章は読み飛ばしても構わない」と書いてあったが、実践編の章は、はじめに書いた以上のことはあまり書かれていない。
補足として、3分とか週4回とかにはこだわらず、1週間の合計が60分になるように早歩きをすればいいということだけが付け加えられていた(つまり5分4セットで週3回でもいいということ)。

それだけのことを知るのに、何やらグラフや表でエビデンスを示されても、研究者じゃない私には面白くない。
まあ、ブルーバックスだということを見逃して買ってしまった私が悪いのだが。

早歩きの効能には嘘はないと思うのでやってみようと思うが、本の方はコスパが非常に悪かった。

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紙の本

紙の本教団X

2017/09/13 20:56

多すぎる性描写に辟易

5人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

短編でも長編に勝る深みのある小説もあれば、長編なのに短編に満たない内容のものもある。
この本は後者。

おそらく作者自身が抱いている貧困や戦争責任といった社会への問題が、ところどころ書かれている。
それ自体は別に構わないが(書き手が、その主張に酔っているのが伝わって、少し気持ち悪いが)、それらの問題意識が、肝心の教団(の教義)とどのように繋がってくるのか、まったくもって不明。

教団の中では、単にフリーセックスが行われているだけで、その描写がダラダラと続き辟易する。
曲がりなりにも、信者を集めている教団なのに、信者たちが何に惹かれて入信しているのか、さっぱり分からない。

だから、クライマックスとなるべきテロの必然性が全然響いてこなかった。

※内容とは関係ないが、やたらと出てくる「微かに」という表現が目についた。

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