ポラーノの広場さんのレビュー一覧
投稿者:ポラーノの広場
紙の本最初の質問
2023/07/14 10:58
心に染み入る本
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心に染み入るとは、こういうことをいうのだと思う。この本の言葉と絵。その、ひとことひとことがほんとうの人の言葉だ。その、見開きのページに描かれた13枚の絵がほんとうの人の絵だ。この本を読み、絵を見て、人は何を思うだろうか。
紙の本しまふくろうのみずうみ
2023/04/29 12:27
静かな深い感動をもたらす絵本です
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北の森の中の静かな湖。夜の湖に現れるしまふくろうの親子。湖面に映る月の光を頼りにさかなを取るおとうさんふくろうのようすが力強く美しく描かれています。たくましく生きるしまふくろうをありのままに見る手島圭一郎さんの優しさが画面に溢れています。
紙の本蓼科幾歳月
2023/04/19 12:52
蓼科の文化を謳う
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著者の山下肇さんは東大駒場でドイツ文学を講じた人。信州蓼科に遊んだことのある人であればご存じのとおり、プール平のあたりは蓼科の別荘地の中で古い場所である。そこに山荘を建てて半世紀を過ごした著者の回想と、開発に荒らされる現在の様子が書かれている。小さな簡素な山荘での暮らしのなかで、さまざまな人々と交流し、ヘッセやカフカが訳され、エルンスト・ブロッホのあの大著『希望の原理』が訳された。軽井沢のような華やかさはない。「ちょうど軽井沢をゲーテとシラーとすれば、蓼科こそヘルダーとジャン・パウルの世界に属する」と著者はいっている。
2023/04/19 11:56
夏の日の高原で交わされた多くの人々の思い出
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加藤周一氏の信州追分村で過ごした夏の日々。そのなかで交わされた多くの人々の思い出。加藤氏はこの本をこころから愉しく書き進めたに違いない。本書をとおして、読者もまた夏の日の高原の静かなひと時を愉しむことができる。登場するのは堀辰雄から始まって片山敏彦、福永武彦、中村真一郎、朝吹登水子、辻邦生などなど綺羅星のごとくならんでいる。それぞれの短い文章に、高原でくつろぎながら交わされた会話や人物の様子が描かれていて興味をそそられる。後半には小林一茶や佐久間象山、太宰春台といった人も登場する。
紙の本サンタさんのおとしもの
2023/11/01 17:35
ぜひ大人も手にとって欲しい本
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黒い地に切り絵のようなシンプルな絵で構成された紙面には、街の様子、教会の塔、そこから遠くに見える港や雪のかぶった山々、そしてサンタさんが描かれ、優しい言葉が重なります。クリスマスイブの静かな夜。優しい女の子とサンタさんとが心を通わせる物語。ぜひ大人も手にとって欲しい本です。
紙の本もりのかくれんぼう
2023/11/01 17:21
森はどこへ行ってしまったの
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かくれんぼの大好きな女の子けいことお兄ちゃん。お兄ちゃんと公園から帰る途中で、見たこともない森に迷い込んでしまったけいこ。もりのかくれんぼうに出会ったけいこは、森の動物たちとかくれんぼをしているとー。お兄ちゃんが迎えに来た。すると、そこはいつもの団地の中。森はどこへ行ってしまったのか、けいこは不思議でなりませんでした。
紙の本まほうのえのぐ
2023/11/01 17:06
無邪気な女の子に心あたたまる物語
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無邪気な女の子のよしみと、妹を優しく見守るお兄ちゃん。よしみは、お兄ちゃんの絵の具を借りて絵を描いているうちに、森の動物たちがやって来て、よしみと一緒に絵を描き始めた。そして、よしみたちが描いた絵を見たお兄ちゃんはー。お兄ちゃんの「まほうのえのぐ」をめぐる物語。
2023/09/14 15:31
生命(いのち)の言葉
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人は動物になれるし、動物は人になれる。人も動物も同じ言葉をしゃべっている。大昔にはそんなときがあった。エスキモーの人たちに伝わるお話が、簡潔な言葉と愉快な絵で描かれています。はたして今、人になりたいと思う動物はいるでしょうか。動物と話せる言葉を取り戻したいと思います。
2023/08/17 20:18
ユニークな発想に感銘
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前作『さるのせんせいとへびのかんごふさん』の姉妹篇。さるとへびとがお医者さんと看護師さんの役割を交代してみたら、どんなことになってしまったか。でも結末はうまくいってほっとしました。前作を読んでから本作品を読みましょう。どちらも作者のユニークな発想に感銘します。
2023/08/17 20:06
楽しい病院
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どうぶつむらのお医者さんのさると看護師さんのへびとが、思いもよらない方法で、薬を作ったり診察するお話です。へびは噛みついたり、お腹の中まで入って行ったり、とても優秀な看護師さんなのです。こんなお医者さんと看護師さんに見てもらえたら、なんだか病院も楽しくなってしまいます。でも、ちょっと怖い気もしますね。
紙の本にいさん
2023/07/31 12:26
いせひでこさんの魂の本
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この絵本は作者いせひでこさんの魂の本である。誰でもが知っている画家ヴィンセント・ヴァン・ゴッホ。その孤独の生涯を弟テオドルスのまなざしから描いている。オランダの北の空のもと麦畑とヒースの野で遊んだ兄弟が生涯にわたって交わした700通もの手紙に込めた相互の思いが、短い文章と紙面いっぱいの絵から伝わってくる。青色を基調にした絵が深くこころにしみる。
紙の本はちみつ
2023/07/31 11:30
自然の中の蜂と人との営み
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蜂蜜が好きである。毎日、珈琲を小ぶりのカップに注いで蜂蜜をスプーン1杯入れて飲むのが私の朝の楽しみだ。この本からは養蜂業を営む著者がそのお仕事を心を込めてなさっていることが伝わってくる。いせひでこさんの絵がそのお仕事を優しく包んでいる。自然の中の蜂と人との営みを大切にしたい。
2023/05/26 12:44
はみがきで、気分は最高
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はみがきいやいやは誰にでもあることです。そう、あなたも小さい頃ははみがきからなんとか逃れようとあれこれして、結局親に抑えられて無理やり歯ブラシを口に入れられていたのです。この本はそんなはみがきを遊び感覚で習慣付けるきっかけ作りに役立ちそうです。でも、簡単にはいかないこともありますが。そういらいらせずに、まずはあなたが先にはみがきをしましょう。
紙の本でんでんでんしゃ
2023/05/26 12:28
雨の日が楽しみになる本
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雨の日にこの本を読みましょう。雨の音を聞きながらカタツムリの電車に乗ってお出かけです。「ゆっくりゆるーりいきましょう」。そして読み終わったら、傘をさしてお散歩しましょう。きっと楽しい雨の日になるでしょう。それにしてもカタツムリを最近見かけなくなりました。ちょっとさみしいです。