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日経情報ストラテジーさんのレビュー一覧

投稿者:日経情報ストラテジー

62 件中 1 件~ 15 件を表示

紙の本

2000/3/1

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 ナレッジ・マネジメントで知られる野中郁次郎氏らによる本書は、ナレッジ・マネジメントとは単なるノウハウの共有ではなく、社内外の知を生かした「知識経営」を実践し、画期的な新商品を生むことにあると説く。
 特に本書では欧米の先進事例を紹介しながら、知を活用して他社にはない新商品やサービスを創造している企業ほど、情報技術を駆使して経営を効率化していると指摘。知識経営こそが21世紀を制するグローバル企業の条件と見る。
 ただし新しい知を創造するには、社員同士が対面でアイデアを交換し合う「場」が必要で、場を運営する指導力が欠かせないという。このため日本企業は、今まで無意識に備えていた対話の場を、戦略的かつグローバルに展開すべきと説く。長年、知識創造を追求してきた著者だけに論点は明確で、しかも知の創出につながる場の運営ノウハウにも触れており、ビジネスマンにも読みやすい。三田
Copyright (c)1998-2000 Nikkei Business Publications, Inc. All Rights Reserved.

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紙の本

1999/7/1

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大企業の多くが成長の限界に直面し、組織変革の波にされされている。本書はそうした現状を踏まえ、21世紀において成功をおさめる企業システムや組織のモデルを、ソニーやトヨタ自動車などの成功企業をはじめ、次世代の成長を予感させるベンチャー企業などの具体的な事例とともにわかりやすく描いている。
 著者によれば21世紀を支配する企業は、最も効率的な組織へと絶えず進化し続ける「進化型組織」にあるという。本書ではその1例として、企業の全社員が情報ネットワークの支援によりあたかも1つのベンチャー企業のように個人の役割と能力を発揮し、結果的に組織全体の創造性を高める「一人企業モデル」を提案する。
 著者は、情報化の進展で意思決定のスピードが加速した結果、多くの企業で経営者の意思決定そのものが失敗を回避するために均質化していると指摘。進化型組織への脱皮は、その解決策としても有効と主張する。三田
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紙の本

紙の本捕手的人間の時代

2000/10/26 00:22

2000/7/1

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 巨人軍のV9時代の名捕手であり、西武ライオンズを8回も優勝に導いた名監督の森xc晶氏が語る、野球における情報戦略論である。
 捕手は他の8人のメンバーとは異なり、相手打者の癖を見抜きながら投手に適切な配球を指示するという重要な役目がある。そのためには徹底したデータの収集や分析が不可欠で、監督就任後も相手チームのデータなしでは戦えなかったという。
 特に第8章「情報には裏と表がある」で著者は、「データのうそを見破る」「データは捨てることで生きる」といった教訓を述べる。これなどはデータの重要性を理解し、活用し尽くした経験者だけが得られる名言だろう。
 本書が主張するように、不況やリストラ真っ盛りのビジネス社会で生き残れるのは、まさに捕手のように常にデータを駆使する「考える社員」である。野球ファンだけでなく、情報化時代のビジネスマンにも大いに参考になるだろう。大山
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紙の本

2000/4/1

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テレビをつければCMの洪水。街を歩けば、新商品のポスターや宣伝文句が否応なく目に飛び込む。郵便受けを開けるとダイレクトメールがどっさり—。ここまで情報が氾濫していては、自社のメッセージに顧客の注意を向けさせるのは至難の業だ。
 本書は、情報を一方的に送り付ける従来のマーケティング手法へのアンチテーゼとして「パーミション」と呼ぶ新しい手法を提唱している。パーミションとは、顧客の同意のことを示す。すなわち、自ら進んで個人情報を提供する潜在顧客を最新の情報技術で発見し、それらの顧客に応じた最適な内容のメッセージを届けることで販促活動の効果を上げるわけだ。
 情報化時代のマーケティング手法といえば、ワン・トゥー・ワン・マーケティングが注目を集めた。ただしこの手法は、既存顧客との関係を強化して1人ひとりとの取引高を向上しようという概念だった。パーミション・マーケティングはこの概念をさらに一歩進め、ホームページや電子メールなどを使って潜在顧客を発掘し、実際の顧客へと「格上げ」する手法だ。
 著者のセス・ゴーディン氏は、通信会社のAT&Tをはじめとする大手企業のマーケティングを担当。現在は、米ヤフーのダイレクト・マーケティング担当副社長として活躍している。豊富な経験を持つ著者だけに、既存のマーケティング手法を批判する舌ぽうは鋭い。大手自動車メーカーのテレビCMを「視聴者に反応しようという気を起こさせない」と切り捨て、マイクロソフトのホームページを「ひどいものだ」と一刀両断する様は痛快だ。
 本書はアメリカン航空やアマゾン・ドット・コムなどの先進事例をもとに、パーミション・マーケティングの具体的なノウハウを紹介。単なる会社紹介に終わりがちな企業のホームページを、いかに潜在顧客の開拓に活用するかの秘策も盛り込んだ。一読すれば、自社のマーケティング政策を見直すきっかけになるはずだ。力竹
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紙の本

2000/4/1

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 経営革新に欠かせない点は、現場を支える社員個々の意識を変え、企業風土を変えていくことである。だが、これが非常に難しい。「言いたいことが言えない」「日常業務で手一杯」など様々な障害が妨げる。しかも、「これまで随分改革を叫んできたが、社員はやらされていると考えており、積極的に取り組んでくれない」といった悩みを抱える経営者も多い。
 そんな企業の改革に協力してきたコンサルティング会社が、自社のノウハウを余すところなく披露したのが本書だ。同じ著者による『なぜ会社は変われないのか』『なんとか会社を変えてやろう』に続く第3弾である。
 今回の大きなポイントは「オフサイト・ミーティング」という手法。上司と部下がざっくばらんにコミュニケーションできる「場」を作ることが、企業風土の改革につながるためだ。多くの事例をドキュメンタリー風に描いており、改革の具体的なコツが至る所に散りばめられている。花澤
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2000/4/1

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 株価が1億円を突破したことが話題を呼んだヤフーを筆頭に、次々にインターネット関連の新会社を立ち上げているソフトバンク。本書は、その金融分野における中核企業であるソフトバンク・ファイナンスの北尾吉孝社長が、同グループの金融戦略を概括した1冊である。
 北尾社長は「金融ビッグバンとインターネット革命が同時に進んでいる今こそが、金融分野で創造的破壊を実施する好機」と語り、今後も新しい会社を設立していく意欲を明らかにする。ネットならではのローコストと、顧客との双方向性などの利便性を両立させ、既存の金融機関をしのぐ新たなインターネットの「財閥」を作り上げたいという。
 とかく異色の面ばかり強調されるソフトバンク・グループだが、本書を読めば北尾社長が掲げる「顧客第一主義」を真しに追求した結果として、様々な新興ネット企業が誕生したことがよくわかる。安倍
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2000/4/1

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 いま伸び盛りのインターネット関連ビジネスで儲ける—。この誰もが関心のあるテーマに、正面から切り込んだのが本書だ。EC(電子商取引)の解説は簡単に済ませ、第1章からインターネット関連ビジネスで何が儲かるかを片っ端から掲載した。ホームページの作成請負や広告料、代金決済の手数料など20項目を列記しているが、著者の一押しは「企画料、デジタル編集料」。これは、既存の企業にインターネットを使った事業モデルを提案し、その運営を補助する対価として受け取るもの。著者が脱サラして選んだのも、この事業だ。
 「では、どんな事業モデルがあるのか」ということで、24社の事例を取り上げた。リクルートや紀伊国屋書店、北釧水産(本社北海道釧路市)など顔ぶれは多彩で、それぞれの事業モデルの特徴を簡潔にまとめている。
 起業を考えているビジネスマンはもとより、ECとは何かを直感的に把握したい人にも役立つ。中山
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2000/5/1

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バックミラーだけを見て自動車を運転する人はまずいないだろう。だが企業の舵を取る経営者は、これとよく似た行動を取っているのではないか。
 経営者が自社の業績を図る物差しは、売上高や利益といった財務的な指標が中心である。しかし、こうした指標は企業活動の「過去」を示すものであり、決して「未来」を保証するものではない。だから、財務的な指標ばかりを重視する経営者は、まるでバックミラーを見て運転するドライバーのようなものだ。本書が取りあげている新しい業績評価の仕組みである「バランス・スコアカード」が登場してきた背景には、こうした考え方がある。
 バランス・スコアカードとは簡単に言えば、財務指標には表れないが自社の将来的な戦略上欠かせない項目、例えば「顧客満足度」や「社内の知的資産」などの改善度合いを測る仕組みである。自社の過去の実績に一喜一憂するのでなく、経営者が将来に向けた正しい舵取りを可能にすることを狙った新しい業績評価法だ。バランス・スコアカードという名前は、こうした「非」財務的な項目と、財務的な項目を適切なバランスで、総合的に評価することに由来している。
 本書は、このバランス・スコアカードを単なる評価指標としてではなく、企業のマネジメントに活用する方法を描いたものだ。ややアカデミックで読みにくい部分もあるが、豊富な事例がそれを補っている。
 なかでも、スウェーデンの保険会社であるスカンディア保険の取り組みは読みごたえがある。「社内の知的生産性」を最重要項目に掲げ、バランス・スコアカードを社員一人ひとりの評価に活用している。一見、抽象的な「知的生産性」という評価基準を現場に根付かせた同社の事例を読めば、バランス・スコアカードの有効性を端的に理解できるだろう。かなりボリュームのある本だが、構成がしっかりしており、どこを読めば良いかがすぐわかる点も評価できる。安倍
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2000/5/1

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 企業のリエンジニアリング、ERP(統合業務)パッケージの導入、EC(電子商取引)への参入—。様々なプロジェクトに挑む企業は多いが、当初の計画通りに完了できたケースは極めて少ないのではないか。詰めの甘いビジネスモデルやシステム開発の失敗、時にはプロジェクトが空中分解する例もある。そうした失敗の多くは、ずさんなプロジェクト管理に起因している。
 本書はここ10年間、金融業界を中心にコンサルタントの立場で数々の業務改革プロジェクトをこなしてきた著者が、ノウハウを集大成したものだ。「とにかく頑張ろう」という精神論で突き進むのではなく、作業手順書の作成やスケジュール管理手法など「マネジメント技術」で整然とプロジェクトを運営することの重要さを訴える。
 プロジェクトの計画や運営を中心に実務的でオーソドックスな手法を紹介。随所に「プロジェクトの原則」としてポイントがまとめられている。プロジェクトリーダー必読の書だ。川上
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2000/5/1

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 「サプライチェーン・マネジメント(SCM)の本質は、いかにスピードをコントロールするかにあり」—。
 昨年来、その重要性が叫ばれてきたSCM。だが単なる業務改革をSCMと混同したり、「デマンドチェーン」といった用語も出現するなど、SCMの定義はまだ定まらない感がある。SCMとはいったい何か、従来のリエンジニアリングとは何が違うのか、すっきりした解答が欲しい読者は多いだろう。
 著者は「時間」の視点から、SCMを明確に定義付ける。「モノが売れるスピード」によって「モノを作るスピード」をコントロールする仕組みがSCMである。単に生産効率を上げる仕組みはSCMではない。この定義を基に、導入のポイントを18の法則に分類し、わかりやすくまとめている。
 例えば「在庫はコストというより時間である」「必ずしも効率化はキャッシュを生まない」「非効率をなくそうと集中化するとさらに非効率になる」などの法則は経営者にも理解しやすい。大山
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2000/5/1

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 ある菓子メーカーの新商品が発売から数日で爆発的に売れて生産中止になった。このように最近は、ある特定の商品に人気が集まり突然のヒットやブームが生まれる傾向がある。
 こうした現象を、複雑系の理論ではネットワーク効果と呼ぶ。口コミなどによる個人間の情報交換が、予想外の大ヒットを生むのだ。
 大手経営コンサルティング会社で複雑系のビジネスへの応用を研究する著者は、このネットワーク効果を「マルチエージェント・シミュレーション」という技法を使って解明する。具体的には、コンピュータ上に多数の人造消費者(エージェント)を作り、それらに実際の購買行動を模倣させて市場で起こり得ることを事前に予測。これによって音楽CDの世界規模でのヒットなどを見通し、需要予測や、効果的な販促の実行が可能だという。
 実際に起きたヒット現象を交えて複雑系理論をわかりやすく説明しており、読み物としても面白い。三田
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2000/4/1

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大手コンサルティング会社を徹底解剖
 SCM(サプライチェーン・マネジメント)やCRM(カスタマー・リレーションシップ・マネジメント)など様々な経営概念を売り込み、その勢力を拡大し続けるコンサルティング会社。企業の経営者は困難な経営課題を解決する良きアドバイザーとして彼らに助言を求め、高額な報酬を支払う。果たして、その成果のほどは…。
 米国のジャーナリストが執筆した本書は、企業とコンサルタントの関係やコンサルタントが実際に受け取る報酬など、知られざる一面をすべて実名で赤裸々に描く注目の1冊だ。複数のコンサルティング会社を活用して全社の業務改革を推進したものの失敗し、倒産寸前に追い込まれた大手製造業の事例をはじめ、驚きの内容が続く。
 ただし、コンサルタントの裏側を暴くことが本書の狙いではない。最終章にはコンサルタントとのつきあい方を提示。むしろ、戦略なき情報化投資や戦略立案そのものを外部に頼る経営者に警鐘を鳴らしている。三田
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2000/7/1

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 AVからネットワーク、エンタテインメント、そして放送、通信、金融サービスまで、多種多様な次世代ビジネスへ触手を伸ばすソニー。メーカーとしてのモノ作りを追求するだけでなく、製品・サービスを通して常に新鮮な視点を提供しているところが「ソニーらしさ」だと言えよう。
 20年来のソニー・ウオッチャーである著者が、デジタル・ネットワークという切り口でソニーの現在の瞬間を切り取ったのが本書だ。VAIO C1、メモリースティック、AIBO、PS2などお馴染みの製品やサービスの開発物語、次世代マン−マシン・インタフェースなどの基礎研究、画期的なデジタル画質改善アルゴリズムなど、「ソニーらしさ」の幅の広さに驚かされる。
 文中に「未来を予測するのは簡単だ。自分で未来を発明すればよい」というアラン・ケイの言葉が紹介されているが、まさにこれを地でいくがごとくだ。デジタル時代の「創造性」について考えさせられる1冊。秋山
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2000/2/1

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貸借対照表からは、企業の過去の資産を把握できても、そこから将来性を読み取ることはできない—。
 予想外の高株価を呼んでいる「ドットコム企業」やインテルなど、急成長する企業の多くは、簿価と市場での時価総額の間に数十倍以上の開きがある。これらの企業は「新製品が特許を獲得した」「社内の業務プロセスを効率化した」といった様々な要素が“隠れた資産”として評価される。
 こうした帳簿と現実のギャップを埋めるために考案された財務指標が、本書のテーマである「インテレクチュアル・キャピタル(知的資本)」だ。貸借対照表などの財務諸表を補完する項目として、社員1人ひとりが持つノウハウ、戦略的な情報システム、ブランド力、顧客との関係などを数値化する指標を設け、企業の知力を測ろうという試みである。
 著者のリーフ・エドビンソン氏は、95年に世界で始めて、知的資本を使って年次報告書を作成した北欧最大の保険会社であるスカンディア保険の知的資本担当役員。知的資本とは何かという概説に始まり、スカンディア保険では具体的にどのような指標を設けて、知的資本を測定しているのかなども詳しく紹介している。
 例えば、スカンディア保険では社内の隠れた資産を「社員」「顧客」「プロセス」「革新と開発」という4つの側面から数値化している。「顧客」であれば、マーケット・シェアや年間販売額/顧客数、失われた顧客数といった具合に22の指標を設定し、定期的に測定。こうした指標を90ほど設け、情報システム上で管理しているという。
 知的資本への取り組みは、まだ始まったばかりだが、「知」が経営を支えるという時代にあって、欠かせない視点として欧米でも注目を集めている。これを応用すれば情報システムの活用度や投資効果も測定できるという。知の「棚卸し」をするために何らかの尺度が欲しいと考える読者にとって、本書は示唆に富んだ1冊といえる。三田
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2000/2/1

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 米国では、食品や雑貨などの買い物代行サービスのピーポッドなど多くのベンチャー企業が、ネットビジネスで成功を収めている。ウエルズ・ファーゴ銀行のように、ネットビジネスに本腰を入れて取り組んで競争優位に立っている既存大手も少なくない。
 本書はそうした先進企業25社の事例を基に、ネットビジネスの成功の条件を探った。その条件とは、「商品の選択肢を増やす」、「顧客の利便性を高める」など8つで、それぞれに2〜4社の事例を挙げている。
 例えば「商品の選択肢を増やす」では、25万点の電子部品を販売するマーシャル・インダストリーズを例に、顧客が様々な条件で商品を検索できるように商品データベースを整備したり、文字で会話する「チャット・ルーム」をWWWサイトに設けるなどして顧客からの問い合わせに即座にこたえることの重要性を提示している。自社におけるインターネットの活用方法を探るうえで、参考になる1冊だ。中山
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