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その歴史は意外と古かった!?世界文学に核心と衝撃をもたらしてきた不倫小説
「不倫」という言葉は、現代特有のものではありません。実はその歴史は古く、世界では「不倫文学」がそれぞれの時代背景を反映して、常にセンセーショナルに登場してきました。不倫という行為を通して女性の生き方や夫婦のあり方を問い、性の解放を描いた文学が、なぜ今も時代を超えて読み続けられているのかを感じられる本を紹介します。
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フローベールが1856年に発表した不倫小説の元祖ともいえる一冊。医師ボヴァリーの妻であるエマが田舎の平凡な生活に嫌気をさし、書記官や資産家と不倫を重ねていくお話です。その上に贅沢品をツケで買い続ける借金地獄、そのはての狂死という衝撃的な内容は、著者が風紀紊乱(ふうきびんらん)の罪で起訴されるほどの衝撃を社会に与えました。
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19世紀のロシア文学を代表する文豪トルストイが描いた不倫物語は、1870年代の帝政ロシアが舞台となった政府高官カレーニンの妻アンナの転落人生でした。若い貴族将校との不倫により、神の掟を破ったアンナに下された罰とは?都会・貴族と地方・農民との対比によって人の生きる道を説いた、時代を越えて読み継がれている傑作小説です。
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イギリス文学の革新者ロレンスが1928年に発表した、英国の階級社会にメスを入れた問題作です。チャタレイ准男爵の妻コンスタンスが森番のメラーズと出会い、女性としての生と性に目覚めていくさまを描いています。その過激な性描写により当時わいせつ文書として、イギリスはもとより日本でも裁判になったことでも有名です。
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