ブックキュレーターhonto編集員
あの国民的作家が翻訳を!?訳者の個性が光る海外文学
日本を代表する作家たちによって、優れた海外文学が続々と翻訳されていることをご存知ですか?作家が自身の執筆活動の合間を縫って翻訳に挑んだ物語は、訳者である作家たちが認めたものであり、どれも質の高い名作ばかりです。翻訳した作家の個性や思い入れを感じながら、海外文学を楽しんでみてください。
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結婚式のメンバー
カーソン・マッカラーズ(著) , 村上 春樹(訳)
アメリカ人女性作家のカーソン・マッカラーズの傑作を、昔から愛読していたという村上春樹が新訳したのが本書です。12歳の少女フランキーは南部の田舎町の日常を疎み、兄の結婚式で人生が変わると夢を見ます。孤独で多感な少女の奇妙な行動や心情に、心が揺さぶられるでしょう。原文に忠実な村上訳で、作品の繊細な世界観を堪能できます。
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地図集
董 啓章(著) , 藤井 省三(訳) , 中島 京子(訳)
日本ではあまりなじみのない香港文学。本書は現代香港を代表する作家・董啓章(トウケイショウ)に惚れこんだ、直木賞作家・中島京子の発案により出版されることになったアンソロジーです。中島自身も短編など一部の翻訳を担当。表題作は地図をひも解くようにして架空の香港史を語るなかで、実際の香港という国や人々を浮き彫りにしています。
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アリス物語
ルイス・キャロル(著) , 菊池 寛(共訳) , 芥川 龍之介(共訳)
文豪・芥川龍之介と菊池寛という何とも豪華な2人が、『不思議の国のアリス』を共訳した一冊です。翻訳作業を完了させずに芥川龍之介が自殺してしまったため、友人である菊池寛が引き継ぎ完成させた、という逸話も残っています。訳者である2人の作家の世界観そのままに、美しく巧みな日本語で物語が綴られています。
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不完全なレンズで 回想と肖像
ロベール・ドアノー(著) , 堀江 敏幸(訳)
パリの恋人たちの写真で有名な写真家ロベール・ドアノーが、人生を振り返り語った回顧録。芥川賞作家でフランス文学者でもある堀江敏幸が翻訳しています。既存の枠に収まらないドアノーの文章の「不完全さ」を、生かした訳になっています。詩的でウィットに富んだ表現であふれていて、まるで散文詩のような翻訳です。
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チャイナタウンからの葉書 R・ブローティガン詩集
R.ブローティガン(著) , 池澤 夏樹(訳)
小説家としても有名なアメリカ人詩人リチャード・ブローティガンの代表的な詩集を、精力的に海外作品の翻訳を手掛けている作家・池澤夏樹が翻訳。詩人でもある池澤の生き生きとした名訳が光ります。独特のユーモアとやさしさのかけら、のようなものであふれた詩。原文つきなので、訳文と原文を見比べながら読んでみるのも楽しいでしょう。
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