あの頃に戻った感覚に!?思わずグッとくる青春小説

一晩かけて全校生徒で歩き続ける、高校の伝統行事「歩行祭」に参加した生徒たちを描いた小説です。多くの登場人物たちが青春時代の悩みや秘めた想いを抱え、それが伏線とともに終盤に向けて収束していくという優れた構成になっています。その臨場感は抜群で、まるで自分も一人の生徒になって一緒に歩いているような気分を味わうことができます。

SF小説の巨匠ロバート・A・ハインラインの古典的名作です。裏切りによって多くのものを失った発明家の主人公が、時間を超越して失われたものを取り戻す旅をします。愛・友情・夢といった青春に不可欠だけど、しかし得難いことについてやさしく教えてくれる本です。タイムトラベルものですが、読みやすい構成になのでSF初心者でも楽しめます。

「魔の山」と呼ばれる高所で療養生活を体験することになった青年が、さまざまな国や背景をもつ人々と交流し、成長していく物語です。経験から何かを学び、成長していく主人公の体験を、読み手がそのまま自分の経験や成長につなげられる構成になっています。青春時代に出会いたかった人や、学びたかったことを追体験できるような小説です。

まだ見ぬ自由を求めて、広大なアメリカ大陸を疾走する若者の姿が描かれた小説です。「ここではないどこかへ」というのは青春時代の普遍的なテーマですが、この物語はそれを真正面から描き切っています。そこへたどり着けたかどうかではなく、そこへたどり着こうとすることが素晴らしいのだ、と素直に思うことができるでしょう。

1人の女生徒の1日の行動と、その心情を綴った表題作を含む短編集です。こう書くと平凡ですが、その平凡さのなかに青春時代特有の「あるある」が詰まっています。思わず自分のことのように、あるいは気になる隣の女の子のように、主人公に感情移入してしまうお話です。当時の自分とシンクロするような、気恥ずかしさを味わうことができます。