男性にはない魅力が満載!?女性ボスがかっこよすぎる痛快ストーリー

イギリス初の女性下院議員も務めたアスター子爵夫人は、エキセントリックな性格でメイドが居つかないことで有名でした。そんな彼女に、35年間仕えたメイドのローズによる回顧録です。ローズの目を通し、アスター夫人のボスとして信頼するに足る人間的魅力が見えてきます。女同士が丁々発止で繰り広げる皮肉満載な会話も楽しいです。

江戸時代に実在した女大名がモデルの歴史小説。謀略で当主である夫も跡継ぎの息子も失った袮々。領主となった彼女は、決して「戦」をせず、家臣と領民を守り抜きます。「戦わない」という一番難しい選択をした、女性リーダーの姿には心打たれます。守り神となった秘宝・片角が、語り部となるファンタジックな世界観も魅力的です。

ファッション誌の編集部で働くことになったアンドレアは、傍若無人な編集長にして、ファッション業界の権力者でもあるミランダの秘書になることに。わがままな彼女に振り回されながらも、成長していく姿を描いたサクセスストーリーです。鬼上司・ミランダがなぜトップに上りつめられたのか、そんなことも考えさせられます。

伝染病により男子の人口が激減し、社会の中心が男性から女性へと変化した江戸時代の日本。そこで将軍職を務めるのは女性です。そして将軍の相手を務めるために、「大奥」には江戸中の色男が集められています。将軍という究極のリーダーを、女性がどう務めるのか。性別と社会的役割の関係についてなど、いろんな読み方ができる奥深いコミックです。

さえない派遣社員の三智子は強面の上司である通称「アッコ女史」から、「一週間、ランチを取りかえっこしましょう」と不思議な命令を受けます。仕事でもプライベートでも自信がない三智子が、アッコさんのちょっと強引なアドバイスで成長していくさまは、スカッと前向きになれます。表題作を含む人気作家・柚木麻子による短編集です。