おなかが鳴る音で目が覚める！朝ごはんが今よりもっと楽しくなる本

朝ごはんをこよなく愛する文芸家たちによる、朝ごはんにまつわるエッセイ集です。角田光代のわくわくする朝食バイキング、万城目学の京都のモーニング、窪島誠一郎の卵かけごはん、川本三郎の幼き日の納豆汁など、著名な作家や漫画家、評論家や音楽家が、思い入れのある朝ごはんについて、さまざまな角度から語たっています。

単身赴任のお父さんの中華がゆ、新婚さんのおにぎり、お坊さんの精進料理、陸上選手の目玉焼きなど、さまざまな人の朝ごはんを紹介する本です。「あなたにとって朝ごはんとは何ですか？」というQ＆Aがあり、多くの人が「一日のはじまり」と答えています。自分にとって朝ごはんとは何か、そんなことを考えるのも楽しい一冊です。

4度もリストラをされた30代女性の島森慶は、八ヶ岳南麓の高原で朝ごはん屋を開きます。美しい景色のなかで彼女が作る釜戸炊きごはんや炭火焼きシャケ、チーズトーストなどのメニューに、さまざまな人が集まり、慶は自信と笑顔を取り戻していきます。おいしい朝ごはんを食べたときのように、一日のスタートが前向きになれるやさしく温かい物語です。

世界中のさまざまな地域の新婚のおうちの朝ごはんを紹介したレシピ集です。アメリカ風の肉じゃが、ブラジルのひき肉入りパンケーキ、インドネシアのバナナの皮で包んだ蒸し魚など、レストランに行っても食べられない、もちろんガイドブックにも載っていない、世界の「旦那様」のための愛情あふれる朝ごはん345品が紹介された一冊です。

『朝ごはんは、いちばん自由だ』と本書の著者は断言します。その言葉の通り、太陽のような目玉焼きから、納豆や羊かんを載せた多彩なトースト、パフェやシリアル、汁物まで、さまざまなバリエーションの朝ごはんレシピを掲載。『夜、寝る前に読んでいただくのがおすすめです』とあるように、翌朝起きるのが待ち遠しくなる朝ごはんの本です。