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物にあふれた「消費社会」を見直し、本当の豊かさを考える本
日本は便利で物にあふれ、効率を求めた新しい機械も次々登場します。新商品を買わずにいられなかったり、紙を無駄遣いしたり、消費社会の一端を担っている日々に、ちょっと罪悪感を感じるときはありませんか。消費を続ける先進国は、本当に豊かな「発展」を遂げたといえるのか?あたり前のぜいたくを見直し、豊かさの意味を考えさせられる本を紹介します。
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世界を100人の村にたとえ、わかりやすくその割合を説明した本。知っているようで知らない人種の割合、富を持つ人の割合、宗教の割合。一目見れば私たちが「過半数」だと思っていた世界は、たった一握りの人間によって構成された特別ぜいたくな社会だと気づきます。全員にとって豊かな社会をどう実現するのかを考えさせられる一冊です。
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元ウルグアイ大統領・ホセ・ムヒカの名言を収録。2012年国連会議のスピーチで、その名を知られることになった彼の生活は驚くほど質素。チャーミングな笑顔に隠された理想実現への熱い思いと消費社会への反発は、主要国の誰もが突かれたくない本質に鋭く切り込みます。そして、理想を生きざまで語る言葉が、強烈に心に響きます。
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さよなら、消費社会 カルチャー・ジャマーの挑戦
カレ・ラースン(著) , 加藤 あきら(訳)
消費社会を問題視する著者は、世の中を変えるには意識改革だけでなく「行動」が大事なのだと主張します。私たちは日々メディアを通して買いたい欲求ばかりが刺激されていますが、本書では能動的に、物を消費しない!とアピールをしていくことの大切さを、不買運動やキャンドルナイトといった具体例を挙げて訴えかけます。
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サモアに住む民族の長・ツイアビが文明社会で生きるパパラギ(白人)をはじめて見たときに語った演説をまとめた本。ツイアビはパパラギをうらやましがるどころか、時間に追われ、モノに囚われ、欲に目が眩んだパパラギの実態を仲間に伝えました。実は本書はフィクションですが、純粋で鋭い指摘が、ぜいたくに慣れた私たちの心に刺さります。
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フランス人思想家が現代消費社会について分析した本。人は単に物を所有することだけを目的に購入するのではなく、ステータスを得ることで他者との差異化を図ることを目的としている、と指摘しています。人間の再現ない欲求がどのように生産されて繰り返されるのか、そのシステムを理解し、消費を見直すのに役立つ一冊です。
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