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新進気鋭の毒舌奇譚家!西尾維新が神として奉るミステリー作家の本
膨大な言葉遊びとパロディ、突き刺さる皮肉と冷笑的な世界観。圧倒的な個性と作風を誇るミステリー・ライトノベル作家の西尾維新ですが、そんな彼にもまた、影響を受けた作家がいます。西尾維新が「神」とさえも表現したほどの作家たちの、もっとも特徴が色濃い本を紹介します。
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カーニバル一輪の花
清涼院 流水(著)
西尾維新が「御大」と崇める清涼院流水が描く、異端のミステリー小説。漫画の世界観を踏襲した作風が特徴で、「犯罪オリンピック」を基軸に、日本探偵倶楽部とテロ組織の戦いを描きます。「九十九十九」「竜宮城之介」など、人物へのネーミングが特徴的で、それは西尾維新に継承されている部分でもあります。
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西尾維新が作家を目指す最後の後押しとなった、上遠野浩平の代表作です。意味深に見えるアイテムが随所に散りばめられており、作為的に視点をずらされる感覚はまさに快感です。ほどよくスパイスの利いた台詞回しは、くどすぎずスマートで、キャラクター、物語の構成、作品全体の雰囲気、すべてにおいて秀逸です。
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孤島の研究所で起こる密室殺人、切断された遺体、事件に臨む大学助教授と女子学生。著者の工学博士としての顔が垣間見える、緻密な構造に思わず唸ってしまうミステリーです。西尾維新のデビュー作は本書に類似した設定であり、読み比べて書き手の色味で物語がいかに変化するかが楽しめる、一粒で二度美味しいところも魅力的です。
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姑獲鳥の夏 文庫版
京極 夏彦(著)
古本屋を経営する陰陽師、憑き物を落とすとともに事件を解決する妖怪ミステリーの第1弾です。怪異についての圧倒的な知識をバックボーンに描かれた本書は、怪異ミステリーであると同時に、怪奇譚に関する民俗学の辞書のようです。怪異を題材にする西尾維新の「物語シリーズ」に、影響が色濃く見られます。
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『比類なき精度で描かれた、孤高にして至高の探偵小説』(西尾維新)と、実際に推薦した経緯のある本書。アパートの一室で見つかる首なしの死体。二転、三転と転がってゆく推理、随所に見受けられる思想・哲学的な要素、練り込まれた筋書き。かつてない完成度を誇る本格ミステリー小説です。
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