ブックキュレーターhonto編集員
暮らしのなかの美、安らぎを作家が綴る。随筆文学の名作
優れた随筆文学の作家の手にかかると、ありふれた日常が美しい情景に変わります。家事や、家族や友人とのちょっとした会話、ふと見た風景。そこに作家たちは美や安らぎを見いだし、書き綴るのです。私たちが何げなく過ごしている生活や時間。それらを大切に見つめ直す機会を与えてくれる、静謐な美しさに心が安らぐ本を紹介します。
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かくれ里
白洲 正子(著)
日本の美を探究し続けた白洲正子の紀行文。人里離れた山奥ではなく、少しだけ目につかない場所にある「かくれ里」。そこにある、さびれてしまった古い社や寺。そうしたちょっとした場所に日本人の原点を求める旅。かくれ里に秘められた日本の古い歴史や、神秘的な伝承、習俗が静謐な筆致で描かれ、日本人の心を再発見できます。
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イタリアでの暮らしを数々の随筆に残した須賀敦子。1950年代にイタリアへ留学した著者は、ミラノの小さな共同体・コルシア書店の仲間になります。教会の物置を改造した小さな書店。そこで見た西欧の美学、理想の社会の希求、仲間たちの恋。コルシア書店の日常とそこに集う人々の姿が、穏やかな時間を感じさせてくれる本です。
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日常の些細な出来事を、やさしく見つめ続けた庄野潤三。本書で綴られるのは、静かに暮らす老夫婦の、子どもや孫たち、友人や隣人たちとの心温まる日常です。音楽の演奏、孫たちが飼う生き物たち、庭を訪れる小鳥、そして心を込めて慈しむ「つるばら」。日々の生活の深い喜びが、繊細な筆致で描かれています。
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