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人が何を食べるのかは文化や技術でこうも変わった!食を文化史から探る本
人間が何を食べ、何を食べないかはどうして決まるのか?石器・土器・製鉄から分子調理まで、技術革新による調理器具の変化が食にどのような影響を与えてきたのか?また、日本人は食に対して、どのような知恵を働かせてきたのか?など。「食」を「文化史」という視点から見たいときに役立つ本を紹介します。
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食と文化の謎
マーヴィン・ハリス(著) , 板橋 作美(訳)
インドでは牛、イスラム教徒は豚、アメリカでも一部は低カロリーの馬肉を食べません。人間が何を食べ、何を食べないかはどうして決まるのでしょうか?主に文化人類学の観点から、医学・生物学・栄養学などの知見も駆使して食文化の謎を解く、斬新な考えが記された良書です。
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食と日本人の知恵
小泉 武夫(著)
本書も、文化としての食と人類との関連を解き明かしています。しかしその視点は「日本人と食」に絞られています。著者は発酵学の第一人者のため、やや発酵食品に寄った記述が多いものの、日本人の探究心がどのような食を生み出してきたのかを丹念に、そしておもしろく描いています。
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キッチンの歴史 料理道具が変えた人類の食文化 新装版
ビー・ウィルソン(著) , 真田由美子(訳)
食は、文化によって変わるだけでなく、テクノロジーによっても変化してきた歴史があります。石器・土器・青銅・製鉄とつながる技術革新で、包丁、電子レンジ、冷蔵庫などの料理道具・調理道具がどのように移り変わってきたのか。その変遷と人々の食文化がどのように変わってきたのかを読み解く、ユニークな一冊です。
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ここまで紹介してきた三冊の本の内容を幅広くギュッと詰め込んだような一冊。350ページ2段組で、主立った世界の食材、調理法、台所道具、食事のしきたり、食文化の歴史などを記している「辞書」のような本です。情報量は多いですが読みやすいため、食の文化というテーマを一冊で把握したい方にはオススメです。
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料理道具が食文化を変えてきたなか、近年、今までにない新しい料理を創造する「分子調理」が登場し、注目されています。「液体窒素アイス」のような奇抜さで話題になる分子調理。その本質である、物理学、生物学、工学の知識を調理のプロセスに取り込むという考え方自体を解説した本は珍しいはずです。
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