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隠された技術力やデザインの意味合いに驚嘆!身近な実用品の製作過程に熱くなる本
フォーク、ねじなどの身近な道具や、駅の案内表示など。あまりに日常に溶け込み過ぎたものについて、「なぜ、形や仕組みがそうなっているのか」を考える機会は少ないでしょう。紹介する本には、身近なものたちが今の機能・形になるまでの、気が遠くなるほどの技術的ブレークスルーやデザインの試行錯誤の歴史があります。知れば、その奥深さに驚嘆するでしょう。
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フォークの歯はなぜ四本になったか 実用品の進化論
ヘンリー・ペトロスキー(著) , 忠平 美幸(訳)
信じられないかもしれませんが、フォークの原型は、実はナイフでした。さまざまな人々が、不便・不具合を解消するアイデアを発想し、歯の本数、湾曲具合いなどが調整されて、現在使われているような4枚歯のフォークに至ります。その試行錯誤のエピソードの数々には、驚嘆の溜息がでるほどです。
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ゼロからトースターを作ってみた結果
トーマス・トウェイツ(著) , 村井 理子(訳)
1人の若者がゼロからトースターを作る冒険譚。文字どおり「ゼロ」から作るため、トースターの材料である鉄は、鉄鉱石を掘りに行くところからはじまります。彼は、知恵と労力をどんなにかけても「1人ではできないこと」に直面。そのたびに、それらを幾多の人々のアイデアで乗り切ってきた分業制度・工業製品のすごさを再認識できます。
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通販サービスを支える物流に革命を起こした、コンテナの誕生秘話。コンテナは「全て同じ形の荷物として扱える」「輸送機関を乗り換えて中身の積替えがない」という画期的発明でしたが、当時、関係者に大きな反対を受けました。船会社、港湾労働者、自治体、荷主など、それぞれの言い分に寄り添って発明者が説得するさまに、胸が熱くなります。
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ねじとねじ回し この千年で最高の発明をめぐる物語
ヴィトルト・リプチンスキ(著) , 春日井 晶子(訳)
水道の蛇口から携帯電話まで、日常のさまざまな場所で使われるねじ。著者は、ねじを科学技術進展や新興国の経済発展に最も寄与した千年間で最大の発明と言い切ります。中世の甲冑や火縄銃から現代の宇宙工学に使われるようになるまでの職人・技術者たちの尋常でない才気と執念を感じる数多の物語に、心を奮い立たされます。
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