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究極の密室!乗り物でくり広げられるアガサ・クリスティのミステリー
ミステリーの女王といえば、アガサ・クリスティ。生涯で長編ミステリーだけでも60作以上を書きましたが、なかでも乗り物の使い方がうまい作品が多くあります。高速で移動し続ける列車や飛行機、豪華客船のなかで起きた殺人事件は、容疑者が限定されるだけに小説家としても手腕が問われます。ラストの謎解きにびっくりするもよし、そこまでの過程を小説として楽しむもよし。アガサ・クリスティをこれから読む人にオススメの本を集めました。
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真冬の豪華列車オリエント急行に乗った名探偵 ポアロは、老富豪の殺人事件に巻き込まれます。雪のため立往生した列車は、まさに密室。国籍も身分も雑多な乗客を調べるうち、ある誘拐事件が殺人の発端だと見抜きます。乗客全員にアリバイがあり不可能犯罪に見えますが、ポアロの尋問で乗客の秘密が明らかになるところが見どころです。
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こちらも走行中の豪華列車で起きた強盗殺人。巨大なルビーを持つ富豪の娘が殺され、客室に入っていくところを見られた別居中の夫が逮捕されます。しかし彼は無実を訴え、ポアロは真犯人を探すことに。殺人の目的はルビーか、遺産か、それとも恨みか?登場人物それぞれに秘められたロマンスがあり、謎解きとともに読みどころとなっています。
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ロンドンからの列車に乗ったミセス・マギリカディは、隣を走る列車の車内で女性が首を絞められている場面を目撃します。親友のミス・マープルに訴えるも証拠がない。事件と見抜いたマープルは敏腕家政婦のアイレスバロウに、ある豪邸での潜入捜査を依頼します。ミス・マープルが安楽椅子探偵として見事な推理を見せる傑作です。
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ナイル川クルーズの豪華客船で、金持ちの女性が殺されます。彼女は親友の恋人を横取りして結婚したばかり。しかも船には捨てられた親友が乗っていました。船に乗り合わせた人々から話を聞き、犯人を見つけ出すポアロの推理がさえわたります。殺人までのストーリーが冗長に感じますが、実はすべてが伏線。読み直すと、よりおもしろいです。
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パリからロンドンに向かう飛行機のなか、後部座席で老婦人が遺体で発見されます。首にはハチに刺されたような跡があり、座席下から吹き矢が見つかりました。機内に乗り合わせたポアロは、吹き矢以外に凶器があるのでは?と考えます。乗客・乗務員合わせて7人のうち誰が犯人なのか?意外な凶器と意外な犯人の取り合わせを楽しめます。
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