ブックキュレーター編集者・エッセイスト 末井昭
“自殺”について考えたとき、力を与えてくれた本。
僕が子供の頃、母親がダイナマイト心中し、その約60年後に『自殺』という本を書くことになりました。執筆中、いつも考えていたことは、ネガティブなことをポジティブにするにはどうしたらいいかということでした。そうすれば、生きるのも楽しくなり、自殺も少なくなります。ここに取り上げた本は、そのための参考書でもあります。
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3歳で筋ジストロフィーを発症し、いまでは食事も呼吸も自力で出来なくなった岩崎さんの詩集。どの詩(五行詩)も生きる決意がみなぎっているのは、自ら命を絶とうと思うところまで追い込まれたことがあるからだろう。絶望に突き当たったからこその、命の輝きのように思える。齋藤さんの写真も素晴らしい。
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『自殺』の中でも登場してもらっている、「こわれ者の祭典」というイベントの主宰者、月乃さんの自伝的エッセイ集。対人恐怖症、アルコール依存症、自殺未遂、精神病院強制入院・・・「人生は終わったと思っていた」ところからいかにして脱出したか。精神科病棟の人たちのことを書いた小説「窓の外は青」も収録。
ブックキュレーター
編集者・エッセイスト 末井昭編集者、エッセイスト。1972年にセルフ出版(現・白夜書房)設立に参加。『NEW SELF』『ウィークエンドスーパー』『写真時代』『パチンコ必勝ガイド』などの雑誌を創刊。書籍では荒木経惟『男と女の間には写真機がある』、内田裕也『俺は最低な奴さ』ほか多数編集。2012年に白夜書房を退社。本は寝る前布団の中で読むことが多い。好きなジャンルはノンフィクション、エッセイ、サブカル。主な著書に『素敵なダイナマイトスキャンダル』(ちくま文庫・復刊ドットコム/映画化進行中)『パチンコからはじまる○×△な話』(西原理恵子・山崎一夫との共著 主婦の友社)『自殺』(朝日出版社)など。『自殺』で第30回講談社エッセイ賞受賞。2017年5月に『結婚』(平凡社)、『末井昭のダイナマイト人生相談』(亜紀書房)刊行予定。
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