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初代から『シン・ゴジラ』へ。受け継がれる戦争と核の系譜を考察した本
2016年に公開された映画『シン・ゴジラ』は、今まで「ゴジラは子ども向けの怪獣映画でしょ」と思っていた大人の観客を、覚醒させたかのような大ヒットを記録しました。その原点は1954年に公開された『ゴジラ』まで遡ることができます。戦争や原爆、原発など、時代の変遷とともにさまざまなテーマが託されてきた「ゴジラ」を考察した本を紹介します。
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「ゴジラ」とわが映画人生
本多 猪四郎(著)
東宝の黄金期を築いた特撮監督・円谷英二と組み、初代ゴジラを生み出した映画監督・本多猪四郎が、自らの映画人生を語ったインタビュー集です。ゴジラ誕生秘話や過酷な戦争体験を静かに語る口調から、初代ゴジラに込めた原水爆や戦争の恐怖と、核への問題提起、そして平和への祈りを感じることができます。
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日本人の「核」に対する矛盾した認識は何に由来しているのかということを、戦後から東日本大震災まで、報道やマンガ、映画などの若者文化を通して分析した一冊です。「原子炉を抱きしめたゴジラ」に日本を襲われながらも、どこか日本人はゴジラに「神」を見出している。そんな現実を、日本近現代文化史の専門家が解き明かします。
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初代ゴジラを『核と敗戦の怪獣』と定義し、その後のゴジラシリーズを『子ども映画化し、スター化したゴジラ』と一刀両断しつつも、忠実にゴジラ史を解説。さらに『シン・ゴジラ』で総監督を務めた庵野秀明によるアニメ『エヴァンゲリオン』と、『ゴジラ』を比較した考察も掲載。『シン・ゴジラ』の真のテーマを読み解くための参考書といえるでしょう。
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