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「性」と「愛」について深く考えさせられる。寡作な作家・松浦理英子の小説
大学在学中の1978年に作家としてデビューしながらも、その著書は約10冊程度に留まる寡作な作家・松浦理英子。しかし、彼女の既成概念にとらわれない小説は性的マイノリティの人々の愛を描き、熱狂的なファンから支持され続けています。松浦理英子が紡ぎ出した物語から、セクシュアリティについて深く考えてみましょう。
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「私」が特別な関係をもつ、3人の女性との愛の物語です。同性同士の生殖を伴わない愛の行為の切なさやつらさが、異性との行為以上のものとして描かれています。恋愛における「想い」の不確定さを描写した場面では、読み手は心を大きく揺さぶられることでしょう。1987年に発表され二度も映画化されるなど、大きな注目を集めた傑作です。
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ある夢を見て、朝起きたら足の親指がペニスになっていた女子大生・一実を主人公にした小説です。カフカの『変身』を思わせるような奇想天外な設定で始まるこのお話は、「親指P」が現れた一実と彼女の周囲に巻き起こる当然というべき変化を描いています。女流文学賞を受賞し英語版も出版もされた、著者の性への考え方がわかる長編小説です。
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