ブックキュレーターhonto編集員
刺激を求めるなら!想像力を高め、性の哲学にも触れるフランスの知的エロス文学
エロティックな気持ちになることが、身体を活性化させ、健康やお肌にもよく、長生きするという統計があります。エロスは人間の生の神秘でもあり、これを楽しむ想像力を広げることは、生きるうえでも大事なことです。紹介するフランス文学のエロスからは、性の哲学も浮かび上がり、私たちの想像力をやさしく刺激してくれます。
- 21
- お気に入り
- 3260
- 閲覧数
-
眼球譚〈初稿〉
オーシュ卿(著) , 生田 耕作(訳)
バタイユは経済学、哲学的な著作も多い思索家ですが、エロティックな小説もいくつか書いています。本書では、大人を拒絶した少年と2人の少女の性の世界が純粋に広がり、眼球と卵、性器のイメージが重なってエロスのフェティシズムが浮かび上がります。読者をエロティックな夢想に招き入れる小説です。
-
泥棒日記 改版
ジャン・ジュネ(著) , 朝吹 三吉(訳)
同性愛を世界に知らしめた作家であり、犯罪者でもあったジャン・ジュネ。自分の人生を描くことが自らの存在証明でした。自伝と虚構が混ざり合ったこの物語では、小悪党の主人公は、さまざまな犯罪者と情事と悪事を重ねるなかで「聖性」を思索します。悪と性と聖について考えさせる一冊です。
-
主人公O嬢が恋人 ルネによってM、マゾヒズムの世界に導かれ、男たちに共有され服従の快楽を感じていく物語。Mの魅力を広く知らしめた一冊です。女性の視点で描かれているため、共感できる女性も多いはず。一方、男性の視点でも読めるため、S、Mどちらの立場でも、この世界をのぞいてみたい男女ともにオススメできます。
-
マルドロールの歌
ロートレアモン(著) , 栗田 勇(訳)
散文詩で物語がくり広げられる本書は、少年を攻撃する暴力や少女に対する犯罪から神への攻撃など、あらゆる性と悪の意識と幻想があふれています。残酷であると同時に美しい物語のさまざまなイメージは、サディズム、シュルレアリスム、フェティシズムなどにより、読者の美的感性を刺激します。
ブックキュレーター
honto編集員ブックツリーとは?
ブックツリーは、本に精通したブックキュレーターが独自のテーマで集めた数千の本を、あなたの"関心・興味"や"気分"に沿って紹介するサービスです。
会員登録を行い、丸善・ジュンク堂・文教堂を含む提携書店やhontoでの購入、ほしい本・Myブックツリーに追加等を行うことで、思いがけない本が次々と提案されます。
Facebook、Twitterから人気・話題のブックツリーをチェックしませんか?
テーマ募集中!
こんなテーマでブックツリーを作ってほしいというあなたのリクエストを募集中です。あなたのリクエスト通りのブックツリーが現れるかも?
テーマ応募フォーム
こんなテーマでブックツリーを作ってほしいというあなたのリクエストを入力してください。
ご応募ありがとうございました。
このテーマにおける、あなたの”6冊目の本”は?
※投稿された内容は、このページの「みんなのコメント」に掲載されます。
コメントを入力するにはログインが必要です