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美しさと恐ろしさが際立つ!山岸凉子の世界が堪能できる本
1969年のデビュー以来、漫画家・山岸凉子は繊細かつ美しい線で描かれた登場人物と、ときに恐ろしく感じるような人間の本性をえぐり出したストーリーで多くの名作を世に放ってきました。そんな人間たちのさまざまな内面をドラマチックに表した山岸凉子の漫画を紹介します。これから彼女の漫画を読んでみよう、という初心者にオススメのものばかりです。
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天人唐草
山岸 凉子(著)
タイトルになっている「天人唐草」は、厳しく古い考えをもつ父親に気に入られたい主人公・響子が、年齢を重ねるごとに不器用さと生きづらさを増して崩壊していく、という物語です。家族の誤った価値観によって、一人の人間の人生が狂ってしまう恐ろしさを感じずにはいられません。表題作含め8つの短編が収録されています。
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汐の声
山岸 凉子(著)
「汐の声」は、本当は霊感がないのに親に霊感少女として売り出されている主人公が、テレビの企画で来訪した幽霊屋敷で、身の毛のよだつ恐怖体験をすることから物語が始まります。しかし、本当の恐怖とは一体・・・。本書には8つの短編集が収録されていますが、いずれも傑作と名高いものばかりです。
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舞姫 1 (MFコミックス)
山岸 凉子(著)
主人公の六花(ユキ)とその姉・千花(チカ)はバレエを習っている小学生。ある日、六花は一人の転校生と出会ってバレエに本気で取り組むようになるのですが、バレエを通じて浮かび上がってくるのは彼女たちが直面する現実問題です。いじめや家庭問題などに翻弄されつつも、バレエに取り組み成長していく姿に心打たれます。
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山岸凉子が『日出処の天子』以来のスペクタクル歴史漫画として、あのジャンヌ・ダルクを主人公にした物語です。当時の歴史背景が非常に詳しく説明されているだけでなく、個性豊かな登場人物達の思惑を静かに、ときには鋭く、生々しく描いた人間ドラマも魅力的です。はたしてジャンヌは神の声を聞いた予言者なのか?ストーリー展開にも注目してください。
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山岸凉子 『日出処の天子』古代飛鳥への旅
太陽の地図帖編集部(編)
山岸凉子の名作、『日出処の天子』の舞台をめぐるガイドブックです。単なる名所めぐりだけには終わらず、彼女の略年譜、鮮やかな連載時のカラーイラストや仕事場の写真、個別インタビュー、さらに荒俣宏氏との対談まで収録されており、あまり表舞台に姿を現すことのない彼女の一面を垣間見ることができます。ファン必読の一冊、といえるでしょう。
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