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村上春樹は旅で何を感じたのか?独特の視点が光る紀行エッセイ
村上春樹の小説は全般的に、どことなく異国の香りが漂い、浮遊感や流動感、独特の視点が印象的です。それは、彼が長い旅や海外生活を多く経験しているからかもしれません。彼のエッセイには旅や海外生活をテーマにしたものが多いことからも、それがうかがえます。そのなかから、村上春樹の独特の視点を感じられる旅のエッセイを紹介します。
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著者がスコットランドやアイルランドなどウイスキーの故郷を訪ねた紀行文です。シングルモルトの知識や、それを作る蒸留所の人々の情熱や人生が静かな文体で語られています。クラッシックやジャズにのような深い味わいのウィスキー、アイラ島に宿命か何かのように吹く強い風、森に入って深呼吸するように入る知らない町のパブなど、描写に五感が刺激されます。
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辺境の地でもあるギリシャ正教の聖地や、イスタンブール以外のトルコを巡ったハードな冒険の旅が描かれています。イヴィロン修道院の台所で貰った固くて不味いパンは、ミュランで「星なし」と残念がったり、僧の不気味さを映画の登場人物のように描写したりなど。どんなに厳しい状況にいても楽しんでしまう彼の視点を感じられます。
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