神の名のもとに謎を解く!?聖職者が探偵役を務めるミステリー

天才科学者・平賀と暗号解読のエキスパート・ロベルト。世界中からバチカンに寄せられる「奇跡」の真偽を調査する、天才かつ美形の神父2人の活躍を描いた人気シリーズ第1弾です。涙を流す像や聖痕など奇跡としか思えない現象を科学と史実で読み解いていく過程は爽快感抜群で、神父コンビの活躍にあなたも魅了されてしまうでしょう。

聖職者が主人公のミステリーの古典ともいえるのが、この「ブラウン神父シリーズ」です。斬新なロジックと独自の倫理観は、今も色あせることなく新たなファンを増やし続けています。本書には初登場作を含めた12編を収録。いずれもミステリー史上に残る傑作ぞろいで、初めての方も再読の方もその魅力を存分に堪能することができます。

舞台は14世紀のイタリア。険しい山の奥にある修道院内で、修道士が殺される事件が起きます。そして、その地に秘密の任務を帯びてやってきた2人の修道士が僧院をめぐる謎に挑むことに。閉ざされた世界で2人がたどり着いた真相とは・・・。暗黒時代と呼ばれた中世末期の激動を描き切り、深い余韻を残す歴史ミステリーの傑作です。

主人公のファルコは元騎士で、戦いの日々を悔いて修道院に入ったものの強すぎる腕っぷしが災いし、荒っぽい仕事ばかり押しつけられてしまいます。確かな知識と絶妙な笑いのセンスで描く、修道院の名（迷？）事件の数々。著者自ら「何でもあり」と公言している、コミックならではの痛快さが際立った歴史ミステリーです。

どこか胡散臭い山伏・地蔵坊は、場末のバーに現れては常連たちに奇想天外な体験談を語っています。本書は、そんな「自称・山伏」を探偵役に据えたユニークな連作ミステリー短編集です。単線のローカル列車の車内から消えた殺人犯はどこへ？崖に住む新興宗教教祖の爆死の真相は？著者らしいひねりが効いたストーリーを満喫できる一冊です。