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山岳は日本文化の母!?「山から見た日本」を知るために読んでおくべき本
日本の国土の大半は山です。そこに暮らす人々は、古来より山から豊かな恵みを受け取ってきただけでなく、精神的な面においても多大な影響を受けてきました。身近にありすぎて普段は背景に退いていますが、山が日本文化の大半を作ったと言っても過言ではありません。山をより深く知り、日本文化の核心へと近づける本を紹介します。
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山岳信仰 日本文化の根底を探る
鈴木 正崇(著)
太古から日本人は、山を神と崇め信仰してきました。山は日本人の精神性を育む豊かな土壌となってきたのです。本書では日本各地の霊山を例に、修験道の歴史と、霊山への登拝が民衆化した後の現在のありかたを具体的に紹介しています。なぜ山に女人禁制の区域があるのかなど、日本人にとって山とは何か?ということを根源的に考察した一冊です。
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幕末に訪日した外交官アーネスト・サトウが、日本全国の山岳を旅した記録をまとめた本です。旅先で出会った明治日本の民衆たちの姿が、克明に記録されています。外国人ならではの独自の視点からの観察が新鮮。今は失われてしまった山道についても言及されており、『山に生きる人びと』同様、明治期の山の交通を記録した貴重な資料にもなっています。
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富士山文化 その信仰遺跡を歩く
竹谷 靱負(著)
日本一の山といえば富士山です。とはいえ、日本中に数ある山々の中でどうして富士山が「日本一」と呼ばれるようになったのか・・・。本書はまず、その背景に迫ります。何より興味深いのは、全国に200箇所以上ある富士山を模した「富士塚」の存在。模造物を作ってまで参拝の対象となった、富士山の魅力を知ることができます。
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熊野の森が生み出した知の巨人・南方熊楠の生涯を、水木しげるが漫画として描いた一冊です。南方は世界でも類を見ない博物学者であり、新種を発見した粘菌学者であり、世間から見ればほとんど狂人でした。滞米中はサーカス団にいたこともあります。彼の筆舌に尽くしがたい才能、そのスケールの大きさは熊野の山なしには語れません。
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