通勤のお供におススメ！満員電車のストレスをやわらげてくれるほのぼの小説

2人の中年男がワイナリーめぐりの旅で巻き起こす騒動を、ユーモアたっぷりに描いた小説です。仕事も見た目もぱっとしないマイルスと結婚を間近に控えたお調子者のジャックは、旅先で魅力的な2人の女性と出会い、楽しい時間を過ごすのですが・・・。中年男たちのダメっぷりが妙にかわいく、要所で思わずニヤリとしてしまう大人の恋愛小説です。

映画評論家と黒人女性警官の風変わりなカップルが難事件に挑む、ミステリー小説「バーガー＆ミトリー」シリーズ第5弾です。今回は、世捨て人のように生活していたゴミ拾いの男が惨殺される、という奇妙な事件に2人が挑みます。円熟味を増した主人公2人の軽妙なやりとりが実に楽しく、疲れた心に清涼感を与えてくれる一冊です。

会社からリストラされ、家族からも邪険に扱われる良郎が、ふとしたきっかけで身近にあるものが工夫次第でおいしくなることに気づきます。そして食材集めに没頭していく彼は、あるアイデアを思いつくのですが・・・。お人好し過ぎるために窮地に陥った中年男の爽快なプチ・サクセスストーリーは、その題名のごとくぽかぽかと心を温めてくれます。

1945年にこの世を去ったはずのアドルフ・ヒトラーが2011年のベルリンに姿を現したら・・・、という設定の小説です。世紀の独裁者であり、「絶対悪」として知られるヒトラーを主人公に据えた異色の問題作。皮肉の効いたユーモアたっぷりで笑いどころ満載の本書は、うっかり電車を乗り過ごしてしまいそうになるほど一気読み必至の超娯楽作です。

表題作は、川端康成が19歳のときの実体験をもとに描いた短編小説です。孤独と憂鬱を抱えて1人旅をしていた青年が、道中をともにすることになる旅芸人一座の1人の踊子と心を通わせ、人との交流の温かさに改めて気づいていく物語です。愚直なまでに清らかな踊子の描写が、主人公だけではなく読み手の心も癒してくれます。