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独特の観察眼と天衣無縫の文章に惚れる。エッセイスト・武田百合子の魅力
少女のようなピュアで残酷なまなざしと、感情の機微をそのまま写し撮ったような屈託のない文章で、女性を中心に人気を集める武田百合子。自分のズルさも隠さない、気取らずチャーミングな人柄は「好き」というよりも「惚れる」という言葉がピッタリです。そんな、はじめての読者も思わず惚れてしまう、彼女の魅力たっぷりな本を集めました。
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犬が星見た ロシア旅行
武田 百合子(著)
横浜からロシア、そして北欧へ。夫婦で参加した約1カ月にわたるツアーの旅行記です。「ロッシャはえらい国じゃ」が口グセの銭高老人ら、個性豊かなツアー客。チェーホフの家に帽子を忘れて落ち込む夫。ほかにも『日本人はおならばかりする』『ロシア人のげろは3倍量』など、著者の独特な視点が読者を抱腹絶倒に誘います。
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あの頃 単行本未収録エッセイ集
武田百合子(著) , 武田花(編)
悲しくなるたびにお風呂のなかで泣いた、という亡き夫への想いを綴った文章をはじめ、愛読書リストや映画コラムなど、バラエティー豊かなエッセイ集です。「『美しい』という言葉は使わない」といった独自の文章作法にも触れ、感性のままに書かれたように見える文章に込められた、著者の強いこだわりを知ることができます。
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生前、編集者としてつき合いのあった著者・村松友視による武田百合子の評伝です。物書きとして天賦の才を感じさせる、女学生時代の瑞々しい詩。戦後を代表する大作家・武田泰淳と埴谷雄高を慌てふためかせた、ある夜の出来事。繊細にして奔放、その「ただ者ではない」エピソードの数々に、ますます彼女の虜になってしまいます。
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夫で作家の武田泰淳、娘の花、愛犬ポコと一緒に、富士山麓の別荘で過ごした13年間の日記です。毎日綴られる食事の献立と移りゆく四季折々の風景。酔っぱらって車を手放し運転したかと思えば、危険な車に「バカヤロ」と罵って夫に叱られたり。笑いあり涙あり、家族で過ごす日々のかけがえのなさが胸に迫る一冊です。
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