作り上げられた世界観にハマる！ファンタジー初心者の大人にオススメの小説

戦争で人間たちが獣を操る異世界を舞台に、決して人に懐くことはないという崇高な獣と少女エリンをめぐる物語です。想像力がかき立てられる描写が満載で、ファンタジー初心者でもすぐにこの世界に入り込めるでしょう。文化人類学者であり国際アンデルセン賞受賞の著者が、生きることや死ぬことについて心に深く問いかけてきます。

烏に転身できる、人の姿をした八咫烏が支配する世界のお話です。神秘的でありながらも人間くさい八咫烏たちは、それぞれしっかりとキャラクターが立っていて魅力的。八咫烏の長となる若宮の后の座をめぐって有力な4家の姫が集められるなか、さまざまな事件が起こります。松本清張賞受賞でミステリー的要素も強く、ぐいぐい読ませる小説です。

熊野古道のある玉倉山でひっそりと育てられた少女を主人公にした和風ファンタジーです。長いお下げに眼鏡、さらに恐ろしく引っ込み思案という一見ぱっとしない女の子が、不思議な力に触れながら成長していく様子が描かれています。姫神や山伏、巫女など日本古来の信仰がベースになっているので、西洋のファンタジーが苦手な方にもオススメです。

30歳の短槍遣いの女用心棒が主人公の異色ファンタジーです。女用心棒・バルサが新ヨゴ皇国の第二皇子を守るため、激しい戦いを繰り広げます。児童書として書かれているので読みやすさは太鼓判ですが、子ども向けだと侮るべからず！目に見えない世界が人間の世界と交わるときの様子が独特な表現で描かれ、異世界を漂うような感覚が味わえます。

江戸の大店の一人息子である病弱な若だんなが、周囲の妖（あやかし）と身近に起こる問題や厄介事を解決していくというお話です。巻数は多いですが、どの本から読んでも楽しめます。色とりどりの個性的な妖は頭の中で想像しやすく、ファンタジー初心者にピッタリ。時代小説やミステリー好きの方にもオススメです。