ブックキュレーター哲学読書室
お金に人生を明け渡したくない人へ
お金がない(少ない)から好きな生きかたを選べない、とあきらめていませんか?問題は、「お金がない」ことではなく、「お金がないと生きられない」と思わせ、実際にそんな状況に私たちを追いこんでいる社会のしくみにあるのかも。お金の呪縛から自由になるための五冊を。【選者:吉田奈緒子(よしだ・なおこ:1968-:半農半翻訳者)】
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『完全自殺マニュアル』以来、一貫して「生きづらさ」の問題に取りくんできたフリーライターが、庶民の暮らしをおびやかすグローバル資本主義のからくりを平易に解きあかす。独立系デモ、宮下公園ナイキ化反対運動、素人農業など、当事者目線からの「反抗のしかた」コラムにも励まされる。カネの原理に飲みこまれるな!
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米国社会の生きづらさも相当なものらしい。キリスト教原理主義の家庭に育ち、海外支援・福祉労働の現場で直面する矛盾や自身の性的指向と葛藤したあげく、うつをわずらい自殺まで図ったスエロは、放浪の旅の果てに金銭と不安とを同時に手ばなすにいたる。愛すべき「穴居人」の半生を描いたノンフィクション。
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「物々交換が不便だからお金が発明された」という経済学教科書の記述は大ウソ・・・にはじまり、貨幣と負債に関する思いこみが続々とくつがえされる。古今東西の多彩な引用事例にも興味がつきない。著者は、ウォールストリート占拠運動のスローガン「われわれは99%だ」をつくったアナキスト人類学者。
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「カネなし」の生活実験で注目を集めた著者が、日常のあらゆる側面において金銭への依存をへらすノウハウを惜しみなく開陳。経済とは本来、生活上の必要を満たす手だてであって、貨幣経済だけが唯一の選択肢ではない。めざすは「ローカルな贈与経済」。お金がなくても(むしろないほうが)人生安泰と思えてくる!?
ブックキュレーター
哲学読書室知の更新へと向かう終わりなき対話のための、人文書編集者と若手研究者の連携による開放アカウント。コーディネーターは小林浩(月曜社取締役)が務めます。アイコンはエティエンヌ・ルイ・ブレ(1728-1799)による有名な「ニュートン記念堂」より。
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