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恐怖とカタルシスを感じられる、京極夏彦のレトロな怪談ミステリー
ミステリー作家の京極夏彦は怪談の名手でもあります。江戸から昭和までの時代背景に怪談を取り込み、レトロな怪談ミステリーという新ジャンルを作り出しました。ただ怖いだけでなくラストにはミステリーらしく論理的な謎解きがあり、人間業とは思えない不可解な事件がすっきりと片づきます。恐さと謎解きが同時に楽しめるミステリーです。
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終戦後のある夏、少女が駅のホームから転落しました。重症の少女が病院へ運ばれたあと、各地で少女たちのバラバラ死体が見つかります。バラバラ殺人と、作中作の不気味な小説がリンクして事件が展開。最後に探偵役の古書屋・京極堂が論理的な謎解きをするまで、怖さが倍増するミステリーです。
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明治20年代の東京にある不思議な本屋の弔堂。休職中の青年・高遠は、妖魔のような弔堂の主人と本で埋めつくされた妖しい空間に魅了されます。幽界めいた本屋にはさまざまな来客があり、自らが体験した不可思議な話を語っては主人から本をすすめられます。読書が謎解きのヒントになり、客たちが自分で謎を解くシーンが爽快です。
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榎木津礼二郎は、他人が見た犯罪場面がそのまま見える能力をもつ探偵。彼のところにはさまざまな妖怪事件がもち込まれますが、榎木津には犯人がわかるだけで、動機や経緯はわかりません。そこで周囲の人間が裏づけ調査をおこないます。榎木津の見たシーンの意味づけがなされ、怖い話に説明がつけば心地よいラストを味わえます。
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