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「人種のサラダボウル」アメリカに根付く!?クレオール文化にまつわる本
アメリカにおける「クレオール」とは、ルイジアナ地方に入植したフランス人とスペイン人、およびその子孫のことと言われています。ラテン系ヨーロッパの文化に、黒人やカリビアンがもたらしたエッセンスが溶け込み、アメリカの中でも特異な文化を形成してきました。多くの文学者を魅了した風土や独自の言語、食文化が感じられる本を集めました。
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小泉八雲として有名なラフカディオ・ハーンが、来日前の10年間を過ごしたニューオーリンズのクレオール料理のレシピをまとめた一冊です。「ゴンボ」というスープや亀の料理など、興味深いものが多数紹介されています。ハーンが新聞に書いたコラムやカットと合わせて、19世紀後半のニューオーリンズの生活がいきいきと感じられます。
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グランディシム一族 クレオールたちのアメリカ南部
ジョージ・ワシントン・ケイブル(著) , 杉山 直人(訳) , 里内 克巳(訳)
アメリカがフランスからルイジアナを購入した1803年を舞台に、植民地建設で功績を残したクレオールの一族を主人公にした小説です。優美なヨーロッパ風の舞踏会、ブードゥー教の信仰、奴隷となったアフリカの部族の王である黒人青年の物語が渾然一体となって語られ、当時のクレオール文化を自然と知ることができます。
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アメリカ文学とニューオーリンズ
風呂本 惇子(編著)
フランスとスペイン、アフリカ系からカリブまで、異文化が混在するニューオーリンズは多くの作家に創作のインスピレーションを与え、作品の舞台となってきました。19世紀から現代までのニューオーリンズの歴史をたどりながら、アメリカ文学を代表するフォークナー、テネシー・ウィリアムズらに与えた影響を論じています。
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ジャズの歴史物語
油井 正一(著)
19世紀末のニューオーリンズには、黒人の労働歌や世界の民謡、カリプソなど多様な音楽があふれていたそうです。そしてヨーロッパ音楽の教養を身につけたクレオールが媒介役となり、ジャズが生まれたと言われています。そんなジャズの発生から20世紀を代表する音楽になっていくまでを、ジャズ評論家である著者がわかりやすく記した一冊です。
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クレオール事始
西 成彦(著)
ニューオーリンズでクレオール文化に魅了されたラフカディオ・ハーンは、文化の伝播の流れを遡るようにカリブ海のマルティニークに渡り、2年を過ごしました。ハーンが滞在中に現地で収集した民話をもとに、同じくクレオール文化に魅せられた著者が、物語に秘められた独特の精神性とクレオール語について論じています。
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