ブックキュレーターhonto編集員
遠い世界の話じゃない。アルコール依存症の体験に触れる本
「アルコール依存症なんて自分には無関係だ」と思っている人も多いでしょう。しかし患者の話を聞くと、普通の人が小さなつまずきで依存症に陥ってしまう怖さ、回復の難しさがわかるでしょう。そんなアルコール依存症の危うさがわかる本、患者自身やその家族の体験をまとめた本を紹介します。お酒の飲み方を考えるきっかけになるはずです。
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主婦からブロガー、漫画家になった著者がお酒に依存し、回復するまでの記録を描いたコミックエッセイです。発端は家事と仕事の両立や「面白いことをしなくては」という重圧。飲酒しては記憶をなくす日々が始まります。ささいなことで依存症に陥る怖さを感じつつ、ユーモラスに語られる幻聴や被害妄想が原因の失敗談に思わず笑ってしまうでしょう。
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18歳から毎日ウイスキー1本を飲み続けて入院した35歳の男が主人公の小説。著者自身の依存症体験をもとにした、幻覚や自助グループによる治療の描写がリアルです。『酒の味を食事とともに楽しむ人にアル中は少ない。アル中になるのは、酒を道具として考える人だ』など、患者にしかわからない心理を垣間見られます。
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西原理恵子×月乃光司のおサケについてのまじめな話 アルコール依存症という病気
西原 理恵子(著) , 月乃 光司(著)
元夫が患者だった西原理恵子と、自身が患者だった月乃光司がお酒の怖さを語り合います。2人は『患者にとってお酒は覚せい剤のようにやめられないもの』と表現。早期発見、治療の重要性を説きます。さらに『家族で治すのは無理。病気なので病院へ』と断言。依存傾向の自覚がある人、患者の家族はぜひ読んでほしい一冊です。
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アルコール依存症で通称「アル中病棟」に入院した、自らの経験を詳細に記します。描かれているのは病棟での食事、断酒会といった治療プログラム。15年かけて少しずつ酒量が増え、気づけば取り返しのつかない状況に陥った経緯も振り返ります。「突然ではなくいつの間にか」患者になってしまう危うさがわかるコミックです。
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幼いころから父親が酒浸りだった著者が、お酒の怖さと家族の苦しみを描いたノンフィクションコミックです。父親の酒癖の悪さで家庭は崩壊し、著者が中学生のときに母は自殺。残された著者と妹で父親の面倒を見ることになります。アルコール依存症が本人だけでなく家庭をも壊し、家族を傷つけていく過程に戦慄するでしょう。
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