ブックキュレーターhonto編集員
寒い日にこそゆっくり読みたい。心に沁み入る雪の本
ときには人間の生活に大きな被害を与えることもある雪ですが、季節を体感できる風物としては屈指のもの。それだけに古くから多くの作品に取り上げられています。雪についての研究をわかりやすく解説した本や雪のもつ情感を伝える文学作品など、雪の季節にこそ読んでみたい本をピックアップしました。
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雪のひとひら
ポール・ギャリコ(著) , 矢川 澄子(訳)
冬のある日に生まれた雪のひとひらの一生が、何度も読み返したくなるような美しい文章で描き出されています。平易な物語でありながら、群衆の中での孤独感や「自分はどこから来てどこへ行くのか」という問いも随所に織り込まれていて、はかない雪の物語に人間の一生がオーバーラップ。生きることの意味について考えさせられます。
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ディズニー映画『アナと雪の女王』のもとにもなったアンデルセンの童話です。主人公の少女ゼルダが苦労の末に幼馴染みのカイを雪の女王から取り戻すストーリーは、大人の視点で読むとその「諦めない勇気」に力をもらえること必至。雪の冷たさ、春の暖かさの表現も秀逸です。本書では英語と日本語を対比しながら楽しめます。
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雪の写真家ベントレー
ジャクリーン・ブリッグズ・マーティン(作) , メアリー・アゼアリアン(絵) , 千葉 茂樹(訳)
雪の結晶の形などほとんどの人が知らなかった頃、その美しさに魅せられた男の子・ベントレーの生涯を描いた絵本です。彼はアメリカの豪雪地帯で生まれ、農夫生活の傍ら50年にもわたって雪の結晶の研究と撮影を続けます。ひとつのことを究めた人の姿は降り積もる雪のように、読者の心を静かな感動で満たしていきます。
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人気の俳人・夏井いつきが手がけた、写真や名句を随所に配した美しい歳時記です。俳句を知らない人でも、雪にまつわる季語が多いことやその表現の豊かなことに驚きつつ魅了されるでしょう。気象など雪に関する専門知識のコーナーもあって、雪を詠みたい人には必携の一冊といえるでしょう。
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